習慣化にはコツがあります。たとえば、長く続く習慣には「共通する要素」があることを知っているかどうか、とか。というわけで、具体的に3要素のお話です。
そういうことを知っているだけでも
習慣化はわりと得意なほうだ、という自負があります。たとえば、このブログ。2016年4月から、きょうまで3,093日、8年半くらいのあいだ毎日更新を続けています。
ほかにも、YouTubeやメルマガ、散歩やランニング、読書、サウナ通いなど、長く続く習慣はいろいろです。もっとも、昔から習慣化が得意なわけではありません。
それでも、得意にすることができたのは、習慣化のコツのようなものを少しずつ理解できるようになったからです。たとえば、長く続く習慣には「共通する要素」があります。
そういうことを知っているだけでも、習慣は続けやすくなるものです。というわけで、このあと、長く続く習慣に共通する3要素についてお話をしてみましょう。
続けたいことがあるのに、なかなか長続きしないんだよなぁ…というのであれば、ぜひご確認を。
長く続く習慣に共通する3要素
ドーパミン
ドーパミンとは、脳内で作られる「神経伝達物質」のひとつです。そのドーパミンが分泌されると、やる気が高まり、「またやりたい!」と感じるようになります。
ただし、ドーパミンが過剰に分泌されるようだと、依存に繋がることもあるので、バランスが大切です。たとえば、ついつい甘いものを食べすぎてしまうとか、スマホアプリをやりすぎてしまうとか。それらはドーパミンが過剰に分泌されている状態であり、バランスが崩れているといえます。
したがって、ドーパミンは「悪い習慣の定着」に繋がる点では要注意です。
ならば、ドーパミンを「良い習慣の定着」に繋げたいところですが、うまくいかないものでもあります。たとえば、運動としてジョギングの習慣を身につけたい。とはいえ、はじめたばかりのころは、運動もツラいものです。
ゆえに、ドーパミンの後押しは期待できない…では、どうするか?
ドーパミンは、「あとから付いてくるもの」だと割り切ることです。ジョギングを続けることで、爽快感がえられるようになると、ドーパミンが分泌されるようにもなります。
僕の場合、ブログをはじめた当初はツラかったのですが、いまは、毎朝書きおえたあとの達成感をおもうと、きっと、ドーパミンが分泌されていることでしょう。すると、良い習慣が、長く続く習慣に繋がります。
なので、ドーパミンに関しては、「悪い習慣の定着」に気をつけながら、いっぽうで、「良い習慣の定着」については気長に待つ、という理解がおすすめです。いやいや、待っているあいだに、習慣が途切れてしまうのよ…というのであれば、次の要素を確認です。
ハードル
さきほど、ついつい甘いものを食べすぎてしまう例を挙げました。運動の習慣は身につきづらいのに、甘いものを食べすぎる習慣はすぐに身につくのはなぜなのか?
そこに、甘いものがあるからです。その甘いものが、手に届かないところにあるとしたら、食べたくても食べられません。どこかへ買いにいくこともできますが、すぐそこに甘いものがある状況と比べれば、ハードルは高いといえるでしょう。
では、そのハードルを、良い習慣に当てはめてみます。すると、こんな仮説が考えられるはずです。良い習慣が身につきづらいのは、もしかすると、ハードルが高すぎるのではないか…?
そうなんです。僕たちは、身についてほしくない習慣(悪い習慣)のハードルは下げるくせに(甘いものを身近に置いている)、身につけたい習慣(良い習慣)のハードルは上げがちだったりします。
僕だってそうです。たとえば、英単語を毎日10個覚えるぞ!といって、すぐに挫折します。習慣化が得意じゃなかったんかい!って、ハナシです。僕だって、100発100中ではありません。
そんな言い訳はさておき、英単語を毎日10個ではなく、毎日1個にハードルを下げたらどうでしょう。1個くらいなら、トイレに入っているあいだにでも覚えられますし、習慣として長く続く可能性を高めることもできるはずです。
これは、完璧主義をあきらめる、ということでもあります。いやいや、僕は・わたしは、完璧主義などではない。そうおもわれるかもしれませんが、習慣が続かないという時点で、じゅうぶんに完璧主義です。ためらわずに、ハードルを下げるところからはじめてみましょう。
僕も、あらためてそうします。はい。
リスク
ヒトにはリスクを恐れる、という特性があります。そりゃそうです、リスクを軽んじれば最悪、命を落とすこともあるのですから。人類のはじまりから、遺伝子レベルでリスクを恐れるようになっています。
なので、リスクの回避に繋がる習慣ほど、長く続きやすいものです。たとえば、歯磨き。それを怠れば虫歯になって、あとがタイヘンだ…と考えれば、毎日の歯磨きもサボることはないでしょう。
前述したジョギングなんかも同じですね。運動を怠れば、やっぱり、あとがタイヘンだ…ということになりかねません。ところが、ジョギングが長続きしない…
それは、本音レベルで「あとがタイヘンだ」とは考えられていないからでしょう。ヒトには、未来を甘く見る傾向があります。「あすは、あたりまえにあるもの」みたいな。あすも、未来の健康も、あたりまえではありません。
では、どうするか?ひとつの方法として、「公言する」ことが挙げられます。相手は、家族でも友人でも。おすすめは、SNSなどで「全世界に公言する」ことです。
僕は、ジョギングを習慣にしますっ!みたいな。すると、ジョギングをしないじぶんが気持ち悪くなります。「公言したのに、実行できてないじぶんはダサい。ダサいとおもわれるのもイヤだ」といった感覚が、認知的不協和です。
SNSに投稿したからといって、どれほどの人数が見ているのか(たいして見ていない)。というハナシなのですが、理屈上はみんなが見れるのがSNSであり、公言の心理的効果は大きなものです。
すると、認知的不協和を解消しようという気持ちがはたらきます。つまり、「しゃあない、ジョギングすっか…」となり、その結果として、前述したドーパミンの分泌に繋がれば、習慣化に近づくことがわかるでしょう。
このときの過程でツラいときには、これまた前述したように、ためらわずにハードルを下げることです。ハードルはいずれ上げればよいのであり、だとすれば、公言もウソにはなりません。
良い習慣を身につけたいのであれば、そこはズル賢くいきましょう。
まとめ
習慣化にはコツがあります。たとえば、長く続く習慣には「共通する要素」があることを知っているかどうか、とか。というわけで、具体的に3要素のお話をしてみました。
続けたいことがあるのに、なかなか長続きしないんだよなぁ…というのであれば、ぜひ、3要素を活用してみましょう。