開業後お金が減っていく恐怖にフリーランスが耐えるただ2つの方法

お金が減る恐怖

残高が減っていく預金通帳。襲われる恐怖心・・・

開業後しばらく、多くの人が「お金が減っていく」怖さを体験します。売上が伸びるまで、安定するまで。仕方のないことでもあります。

にもかかわらず、「さらに減っていく」ことを恐れるあまり。研修、情報収集、交流など。将来の売上の源泉になりうる活動が止まるのは悪循環です。

フリーランスが開業後、お金がなくなる恐怖に負けないための「ただ2つの方法」についてお話しします。

目次

「計画」という王道から目を背けるな

開業半年を迎えたわたしもまた。「お金が減っていく」恐怖を知っているひとりです。

お金が減っていく恐怖とは

フリーランスが開業後に感じるお金に対する恐怖は、大きく分けると2つあります。

  • 預金通帳の残高が実際に減っていく恐怖
  • 預金通帳の残高が増えないかもしれないという恐怖

実際にお金が減っていくのが怖いのは当然ですが。減っていないにしても、増えないかもしれないという怖さもあります。

いまの仕事がなくなってしまったら。仕事の受注ができなくなったら。病気になったら。ケガしたら・・・妄想は止まりません。

しかし、あながち妄想とも言い切れず。フリーランスには「給料」のような安定収入はないのですから。「お金が減っていく」恐怖は、フリーランスの宿命とも言えます。

恐怖から逃れるただひとつの道

「お金が減っていく、減るかもしれない」のがフリーランスの定めなら。そういうこともあるよね、と受け入れるほかありません。

とはいえ、強いハート(あるいは鈍感力)の持ち主ならばいざ知らず。そんな人ばかりではありません。ではどうするか?

「想定内だ」と言い切れる「支え」を持つこと。
その支えこそが「計画」です。

出た~、計画メンドっちぃ~。という声が聞こえてきそうですが。そういう声が大きいからこそ、成功する人というのは限られるのかもしれません。

「なにそれ、ムカつく!」という気持ちが出所でもかまいません。あなたもわたしも、恐怖に屈することがないように。計画という王道を進みましょう!

 

お金が減っていく恐怖に耐えるただ2つの方法

「計画」が恐怖への支えになる、という話はさらに2つにわかれます。

  • 計画を立てる
  • 計画と比べる

まずは「計画を立てる」ことで、想定という目に見えないイメージを数字で具現化します。ここまでは、わりと多くの人がチャレンジしています。開業時に融資を受ける際にも必要ですし。

問題は次、「計画と比べる」。これは、ほとんどの人がやりません。計画を作ったら、現実が想定の範囲内かどうかを確かめないと。そんなことわかっているはずなのに、やりませんねぇ。その辺はのちほど。

いずれにせよ。戦わなきゃ、現実と。そういうことです。

 

計画を立てる

計画書の細かい書式の話などをする気はありません。正直、書式なんてなんでもイイんです。必要な考え、必要なことさえ漏れていなければ。

ということで、「計画を立てる」のに、必要な考えと必要なことについてお話しします。

必要な考え:コンサバ

計画を立てるのに必要な考え、それは「コンサバ」です。コンサバティブ、つまり計画は「保守的」に立てようね。ということ。

そのこと自体はよく言われることではありますが。どうにも実践されないのはどういうわけか。人は夢を追うものだから・・・?どちらかと言うと、世の中の計画は「アバンギャルド」です。

コンサバとは対極に、前衛・革新的なアバンギャルドな世界。売上は急拡大、なのに経費は緊縮ぎみ。そんなスゴイ仕事のしかたはあるんかね。と、開業後に気が付いたりして。

夢を追いかけているつもりが、幻を追わないように。ということで、コンサバの秘訣は。

  • 売上はできるだけ「最低」ラインを計画する
  • 経費は「多め」、予備費としての出費も加えて計画する

売上は思っているよりも難しく、経費は思っているよりもかかるのが現実。そう考えておきましょう。かくして、開業時にお金はそうカンタンに増えない、減るかもしれないイメージを持ちます。

必要なこと:お金・税金・家計

計画と言うと、「売上-経費=利益」までをイメージするかもしれませんが不足です。今回の話の起点は「お金」でしたが、利益とお金は別物です。

長い目で見れば、利益が増えればお金も増えます。ところが短期的には、利益が増えても、お金が増えるとは限りません。

たとえば、借入金の返済。借入金の返済は、残った利益からになります。利益が出ていても返済額が大きければ、極端な場合には、「お金」はマイナスです。

同様に、所得税などの「税金」も、残った利益から支払われます。ですから、計画を立てるときには「利益」だけでなく、「お金」がどうなるかも計画します。

さらに、仕事の計画だけでなく、「家計」まで計画しなければいけません。仕事で「お金」が増えても、生活費に足りなければ「家計」はアウトです。

「家計」までがアウトでないことを確認できる計画ができて、はじめて支えとなる「計画を立てる」ことができたと言えます。

とはいえ、開業したばかりのフリーランスで、ひとりでここまでできる人はなかなかいないでしょう。経理や税金の知識などが必要になりますから。

税理士などの専門家から、そのあたりのしくみを一度きちんと学んでみる。「恐怖」が避けられない開業時だからこそ、必要なこととしておすすめしておきます。

比較する

計画と比べる

立てた計画はなんのため?計画書はしまい込むために作るわけではありません。しまい込まれた計画書を「画餅(がべい)」と言います。別名、絵に描いた餅。

必要な考え:計画とのズレとその原因を知る

お金が減っているのであれば必ず理由があります。「現象には必ず理由がある」って、ガリレオで福山雅治さんも言ってました。それはともかく。

理由がわからないと人は不安になるものです。だから、もともとあったコンサバな計画と実際とを比較してみることです。計画とのズレ、その原因はすぐにわかるはず。

原因がわかれば、不安な気持ちも少しは落ち着くというもの。原因に対する行動を考えることもできます。

理屈としてはカンタンなことなのに。ほとんどの人がやっていない。なぜか?「家計のお金」までを含めた計画を立てることができていないことがひとつ。

もうひとつは、「計画と実際とを比較」する術をもっていないこと。それが次の話です。

必要なこと:毎月1回は、計画と実際とを比較する

計画と実際とを比較するには、「実際の数字」を定期的に把握することが必要です。ところが、これもまた多くの人ができていない。

確定申告という年1回の一大イベントのときだけ、あわてて実際の数字を計算してみるだけ。税金を納めたら、その数字に用はない。そういう扱いです。

確定申告を待たずして、お金が減る恐怖はやってきます。ましてや確定申告では、納税によりさらにお金が減ってしまうかも。

だから、もっとはやくから「実際のところ」は定期的につかんでおかなければいけません。適正頻度は毎月1回。これを「月次決算」と言います。

ここでまた、う~んと唸ることになります。月次決算ってどうやんの? そんなに難しいことではないけれど、ひとりで身につけるのはタイヘンかも。というレベルが月次決算です。

先ほどの「計画を立てる」もそうですが、「計画を比べる」についても、いちどしっかり学んでおくべき。それが同じ恐怖を知っているわたしの心からのアドバイスです。

「計画の扱い方」というのは、目の前にある恐怖を乗り越えるためだけでなく、その後の仕事にも必ず大きく役立つものです。

 

まとめ

お金が減っていく怖さに注目して、計画についてをお話してきました。

コンサバという表現もありましたが、必ずしも「コンサバな計画がベスト」であるわけではありません。

自分が置かれたステージによっては、チャレンジングでアバンギャルドな計画が必要になるときもあるでしょう。

ただ今回は、開業時のお金が減る恐怖への支えとしての計画を考えました。言うなれば「最悪」の状況をはじめからイメージしておこうということで。

それよりも実際が良いのであれば、たとえお金が減っているとしても「想定内」だと強く居られます。

開業時は、お金が減ってでも、お金を使うべき場面がある。そのときに恐怖で誤った判断がないよう、「計画」を十分に活かしてみましょう!

お金を使うことが「悪」なのではありません。お金に使われていることが「悪」なのです。

 

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  きょうの執筆後記
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計画がたいせつだ、なんてホントありきたりな話です。でも、やっぱり王道です。
計画があるから目に見える軸ができて、目に見えてブレをはかることができるわけで。
目に見えない軸はブレるもの。目に見えないブレは大きくなるもの。言葉や数字とは偉大です。

お金が減る恐怖

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