開業するのには、ナニをすればイイのかな?
一大決心を要する独立開業を前に、頭に浮かぶ疑問のひとつ。その参考として。独立開業から半年を迎えたいま、わたしが感じていることをお話しします。
やっていなくて困ったことを3つ。そして、やって良かったことを3つずつ。
開業のとき、やっていなくて困った3つのこと
開業して半年、苦労していること、苦戦していることがあります。前からもっとやっておけば良かったなぁ、と考えることでもあります。
- 人脈づくり・営業活動
- 自分の強み・軸づくり
- 自己研鑽
人脈づくり・営業活動
大学卒業後、ずっと勤め人をしてきました。18年間、ずっと税理士業界。恵まれたことに(と言うべきでしょう)、勤務してきた会社ではわたしは、営業らしい営業をすることなく、仕事を続けてこられました。
会社という「バック(背景)」があることによって、仕事が取れたり、仕事ができていた。そういうことって、会社にいるとよくわからないわけです。
そこにほんとうに気が付くのは、独立開業して「ひとり」になってからです。自分ひとりのチカラで仕事が取れる、仕事ができるというのはカンタンなことではありません。
仕事をするための、人脈づくり・営業活動のむずかしさを。日増しに感じているのがいまです。
自分の強み・軸づくり
会社という場所では、自分という「個」が弱くても、確たる「軸」が無いにしても。やはり、仕事を続けていくことができてしまうものです。組織のチカラ、とでも言うべきか。
わたしに、自分の強みや軸が無いとまでは思いません。無ければ、独立開業を考えることもできませんし。
それでも、開業して改めて自分を見つめなおすとき。いまある自分の強みや軸なんていうのは、なんとも頼りなく思えてしまうくらいのものでした。
そういった「状況」で見るならば、「個人では不足する強みや軸を、会社が補ってくれていた」ということになります。そんな自分のままでは、とてもとても、きびしい世の中を生き抜くことはできません。
自己研鑽
言い訳三昧ではありますが。「組織の仕事」に逃げて自己研鑽をサボってきたところがあります。いまのように、いろんな人に会ったり、本を読んだり、研修を受けたりということもなく。
結果としては、組織の仕事に逃げてきたといえます。毎日残業しているんだ、休日出勤だってしてるんだ、って。が、開業するとそのツケが回ってきます。
狭かった視野を矯正し、外に飛び出さなければ。開業してもやっていくことができないであろうことに、イヤでも気が付かされます。
自分にとってほんとうに必要なチカラは、自分の意志で動くことからしか始まりません。開業は言い訳できない環境に、自分追い込むことでもあります。
開業のとき、やって良かったこと
やっていなくて困ったことがあったいっぽうで。開業のとき、「やって良かったな」ということもあります。
- ブログの毎日更新
- 職場は自宅兼事務所
- 創業融資
ブログの毎日更新
いちばんは、このブログです。「ホームページはつくらないとな」くらいに考えていたところ。税理士ブログの雄・井ノ上陽一さんに刺激され、「ブログの毎日更新」という荒業に出ました。
「やっていなくて困ったこと」として、「営業」と「自分の強み・軸づくり」がありましたが。ブログの執筆は、それらに対するひとつの答えでもありました。
とはいえ、まだまだ「答え」そのものにはなっていませんけれど。答えにいたる「手段」として続けています。毎日更新はまちがいなくタイヘンですが、いまでは欠くことができない「手段」になりました。
ところで、副次的な効果として。開業当初の「ヒマ」という不安を癒してくれる効果がありました。やっぱりヒマだと要らぬことを考えたります。でもブログのことでアタマがいっぱいでした(笑)
職場は自宅兼事務所
わたしの職場は、自宅兼事務所です。開業時のコストを抑える、という意味合いは当然ありますが。最大のねらいは、「家庭」のすぐそばで働くことにあります。
勤め人をやめる直前まで、仕事ばかりの時間を過ごしてきました。朝早くから夜遅く。世間が休みの日も。正直、家族との時間を犠牲にしてきました。一度しかないこども達の成長の過程も妻に任せきり。
これについて、「勤務先がブラックだ」というような主張はありません。あるのは自分自身の、「働き方」の選び方がどうだったのか?ということ。そして、自宅兼事務所を選びました。
今後続けていく中で、「仕事と家庭の衝突」ということはあるかもしれません。職場と家庭が近いということは、メリットもあればデメリットもあるでしょうから。
それでも今度は、家庭のすべてを放棄するような働き方を選択することはない。それは、自宅兼事務所が導いた「誓い」です。
創業融資
さいごは、創業融資を受けました、というハナシです。自己資金の有無にかかわらず、創業融資は受けようと決めていました。あたりまえの話ですが、創業融資は「創業したとき」しか受けることができないから。
商売を軌道に乗せるというのはカンタンなことではないと思っていましたし、実際にカンタンではありません。わたしにとっては。
軌道に乗せる道の途中、「おカネがない」ことによってチャンスを逃したり、判断を誤ることはしたくない。そのように考えています。あのとき借りておけば良かった、では後の祭りです。
繰り返しになりますが、創業融資は創業のときしか借りれない。業績が振るわないその時は借りよう、なんて言っても貸してくれるとは限りませんから。
さいしょは自己資金でなんとかしよう、なんとかなると思いがちです。でも、「さいしょ」が厳しいんです。もし余ったら、使わず返せばイイ。そう考えて、最初は資金を増やしておくことを強くおすすめします。
まとめ
開業のとき、やっていなくて困ったこと、やって良かったことをお話してきました。
考え方も含めて開業前にどれだけ準備できているかが、スタートダッシュに影響するのは間違いありません。スタートダッシュなしに軌道に乗せる道もありますが、はやく軌道に乗せるに越したことはなく。
開業後の姿を想い描き、やっていなくて困りそうなこと、やって良さそうなことを、あらかじめイメージしてみましょう。
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きょうの執筆後記
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こうして毎日ブログを書いていますが、ほんとうに不思議なものです。1年前には想像もできなかった生活です。
働き方が変われば、生活も、仕事のしかたも変わります。働き方とは想像以上に大きな影響力を持つものだと実感しています。