実録!フリーランスの自宅兼事務所でかかる経費はこれくらい

経費

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自宅兼事務所でフリーランスをはじめて3か月。
開業時のバタバタも落ち着いて、実際にかかる経費の全体像も見えてきました。

自宅兼事務所は低コスト体質

2016年4月に、フリーランス型税理士として独立開業しました。
フリーランス型、要は「ひとり」です。

ひとりでも「事務所を構える」「コワーキングスペース」を使うなどの手段はありますが、いまは「自宅兼事務所」にしています。
わたしは「通勤時間ゼロ」「家庭に近い(空間的にも心理的にも)」ことをメリットに感じていますが、自宅兼事務所を選ぶ理由は人それぞれでしょう。以前に、こんな記事も書きました。

ひとりぼっち税理士事務所の「自宅兼事務所」開業の心得

2016.05.24

当ブログサイトには「自宅兼事務所」の検索ワードでお越しになる方も少なくなくありません。参考になればと、今回は自宅兼事務所でかかる経費について書くことにしてみました。
わたし自身の「実際のところ」ということで公開です。

初期の経費(イニシャルコスト)と開業後の経費(ランニングコスト)を見ていきます。
わたしの場合には税理士事務所ですが、まずは「税理士だから必要」というものは取り除いてみることにします。

イニシャルコストから見てみよう

項目 品名 金額(千円)
ノートパソコン DELL XPS13+オプション品 168 
27インチディスプレイ iiyama XB2783HSU-B1 27 
PC周辺機器 マウス、キーボード、外付DVDドライブ  12 
スキャナ付カラープリンタ EPSON PX-M650A 9 
PDF編集ソフト PDForsell、さよなら手書き3 3 
ルーター ※情報保護の観点から具体的品名は秘匿 15 
外付けHDD(容量1TB) ※情報保護の観点から具体的品名は秘匿 20 
家具 ワークチェア、ミーティングテーブル・チェア、収納棚ほか  75 
印鑑ほか事務備品類 税理士印(代表者印)、銀行印ほか文具など 62 
書籍 約40冊(中古本含む) 70 
広告 名刺(ラクスルで印刷) 1 
  459 

わたしは持ち家のマンションで、そのうちの1室を仕事専用に使っています。事務所を借りるとした場合の敷金・礼金などがないのは大きいですね。
全体的に「こんなものか」と思われるくらいのイニシャルコストだと思います。

開業時に購入したノートパソコンは1台ですが、他に従来から所有しているものも使ってはいます。とはいえ、事務所でも外でも使っているのは、ほぼ今回購入したパソコンです。そういう想定で「自分なりに」妥協せずに選びました。
業務でいちばん必要なのはパソコン。なるべく安いもので間に合わせようという発想はありませんでした。PC関連は以前にこんな記事も書いています。

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2016.05.25

とにかく、「ペーパーレス」ということはすごく気にしています。仕事専用とは言っても、6畳程度の1室です。紙を保存するためにスペースは確保できませんし、したくはありません。

幸い、いまは記録メディアも低価格になりました。1TBという大きな保存領域でも気になるような価格ではありません。スキャナとPDF編集ソフトを用意できれば、容量を気にせずどんどんPDF化して保存をできます。あとは「紙を持たないんだ」という強い意志しだいでしょう。ペーパーレスについては以前にこんな記事も書いています。

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開業にあたり、書籍はかなり読みました。専門書というよりは、「開業に際しての考え方」をおぎなう趣旨で本を選んでいました。
税理士業が長かったとはいえ、経営者としての「実践」はありません。先人の知恵を学ぶのに本のコストパフォーマンスは抜群です。

広告関連ですが、名刺くらいしかつくっていません。
ブログサイトとSNSの活用に集中していて、とくに「紙媒体」についてはつくろうという動機もない状況です。もちろん、将来的にはわかりませんが。名刺については以前にこんな記事も書いています。

続いてランニングコスト(月あたり平均)を

項目 主な内容 金額(千円)
交通費 電車、バス、カーシェア 15 
通信費 郵便料金、携帯電話料金、ポケットWiFi通信料 13 
広告宣伝費 サイト運営費(サーバー、ドメイン)、名刺 2 
接待交際費 接待飲食代、贈答品代 40 
消耗品費 クラウドサービス利用料、雑貨 8 
研修費 各種研修参加費用 30 
図書費 書籍代 10 
会議費 打合せ、外出時業務スペース用喫茶代  5 
事務所維持費 減価償却費、電気代、固定資産税 12 
  135 

おどろくほどの低コスト体質ではないでしょうか。わたしはそう感じているのですけれど。
まず、「ひとり」なので人件費がありません。開業後3か月ということで「体制整備」に追われ、活動量が少ないために他の経費も少なめです。今後、活動量とともに伸びてくるのは、交通費、交際費、会議費、研修費でしょう。

通信費ですが、わたしは「事務所用の固定電話」を準備していません。外出も多い身としては、携帯電話一つあれば十分ですし、そのほうが便利だからです。
ちなみにその流れでFAXも準備していません。固定電話とFAXはほとんど、「営業受け付けマシーン」です。営業電話や営業FAXがくるばかりで、自発的な利用は限られます。
ペーパーレス化も考えると、「まだFAX使ってるんですか?」という感じで考えています。

広告宣伝費のサイト運営費とは、このブログサイトの運営費です。
サーバーのレンタル費用、ドメイン利用料を「月で割る」と安いものです、WordPressを使って自作していますので、外部に対して「ホームページ製作費」みたいな経費はありません。低コストでかんたんにサイトをもてるのは喜ばしいことですが、それだけ参入者も多いということ。サイト運営はレッドオーシャンでの戦いだともいえます。

消耗品費として、クラウドサービス利用料を入れています。科目名は「好きずき」ですので、科目は気にしないでください。
具体的には経理まわり、データ保管についてのサービスを使っています。クラウドサービスについては以前にこんな記事も書いています。

もはやブームではなく定番 ~事業に使えるクラウド 経理編

2016.05.15

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2016.05.17

会議費の「外出時業務スペース用喫茶代ってなんだ?」という感じでしょうか。わたしは移動の合間などに、スタバやドトールといったカフェでも仕事をします。
クラウドサービスなどを活用して、どこにいても同じように仕事ができる環境も準備しています。ですから事務所と同じ仕事場所としての喫茶代は経費として処理しています。

事務所維持費については、自宅でかかっている費用のうち、事務所としての利用部分を計算して経費に入れています。この部分については、近年、判例でも否認(税務当局がダメという)されるケースがあるなどじゅうぶんな注意が必要です。
経費に入れられないことはありませんが、入れるにはしっかりとした「根拠」を示せなければいけません。状況はケースバイケースであり、「根拠」は人それぞれにあるはずです。
税理士業務に携わっていると、このあたりを軽視して安易に経費としているケースが多いように感じます。のちのちの税務トラブルを避けるためにも、いちどは専門家のアドバイスを受けておくのもよいでしょう。

税理士事務所としてのコストとは

税理士事務所としての特有のコストにも触れておきます。「年間ベース」のランニングコストとして見てみます。

項目 主な内容 金額(千円)
税理士会 会費 本会、支部 144 
税務関連ソフト JDL IBEXクラウド組曲Major 116 
会計関連ソフト 弥生PAP会費、BAN会費、MFクラウド公認メンバー会費 162 
税理士職業賠償責任保険 日本税理士会連合会 52 
  474 

高っ!そういう感じです。「税理士でいる」ことにはお金がかかります・・・税理士会費はしかたないこととして。

税務関連ソフトは、「安いなぁ」と正直思います。年間でこの金額ですからね。ひと昔前を思えば、ぜんぜん納得です。
JDLは「ひとり」で使う分には、特に安価なのではないかと思います。初年度ということでいろいろなソフト(たとえば顧客管理など)を採用してみましたが、税務申告の必要最小限ということであればさらにコストダウンができるでしょう。

ちなみに使い勝手としては、ちょっと「とっつきにくい」です。以前はNTTデータの「達人シリーズ」を使っていましたがそれに比べると。
「達人」は「紙」をそのまま画面にした感じでした。なので直感的に入力できるんですね。でも、JDLは入力専用画面があるような感じで、慣れるまで時間がかかります。ですが、便利な機能が多いのも事実で一長一短です。

一長一短は会計ソフトにも言えること。
おかげで(?)、弥生、ビズソフト、MFクラウドといまは3本用意しています。上記の会計関連ソフトの「会費」はその年間利用料の意味合いです。
会費でなく買ったほうがいいのでは?などのご意見もあろうかと思いますが、いろいろな「しがらみ」と「構想」がありこのようになっております。
はっきりいって、会計関連ソフトは全然コストダウン可能です。わたしも将来的にはもっと絞り込みをかけます。

賠償責任保険はまさに「保険」です。保険を使うような事態にならないよう備えていますが一応加入してみました。
わたしが加入しているプランは、全プラン中、ほとんど「最低限」の金額です。

フリーランスは低コスト体質。に見えるけど・・・

税理士特有の経費は別として。
自宅兼事務所でのフリーランスは低コスト体質に感じられたのではないでしょうか。

業種にもよるのでしょうが、わたしのように「物理的仕入」がないような業種は低コスト体質といえるでしょう。ですが、「見た目は」です。

問題は、「自分自身の人件費」。
フリーランス(個人事業主)である場合には「自分自身の給料」という考え方がありません。会計上も「給与」という科目はでてきません(他人に払う場合は別)。誤解をおそれずにいえば、会計上は「利益=本人の給料」みたいなものでしょう。

ですが、本質的な「自分自身の人件費」がいかほどかによっては、その低コスト体質とやらも怪しいものです。極端にいえば、プライベートもないほどめちゃくちゃに忙しい、とか。
それでは「低コスト体質」とはいえません。

この点、本質的な「自分自身の人件費」とは、「自分自身の時間の使い方」だと考えています。
それぞれのお客さまに直接的にかかわった時間をわたしはすべて記録しています。いただいている報酬とその時間とは対比をするべき関係にあります。対比された「時間あたり報酬」は自分の価値のひとつでもあるからです。

お客さまそれぞれには紐づかない、間接的な業務時間については、自分の価値をどれだけ上げることができるかがポイントです。人と会う、研修に参加する、本を読む。そういう時間を通じて、自分の能力を上げ、価値を上げなければいけません。
なにせ「ひとり」です。お客さまからいただく報酬を増やすにも、「自分の価値」を上げるしかないのですから。

自宅兼事務所のフリーランスの経費を見てきました。
お金そのもの支出を把握しておくことも大事なことですが、自分自身の時間の使い方について把握しておくことは「もっと大事」だ、ということでまとめとさせていただきます。

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  きょうの執筆後記
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昨日は、終日事務所にて。明日の新規契約のお客さまの準備などをしていました。
夕方、ランニングに行こうかと思いきやどす黒い雲が・・・暴風・雷雨です。
雨上がりの虹を見ながらのランニングは、とんでもなく蒸し暑かったです。

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ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。 フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!