コーヒーマシン?邪道だね。
と思わず言いたくなるような。
ハンドドリップの「心」と「技」とを教えてくれる、スタバコーヒーセミナーに行ってきました。
珠玉の一杯は、その「手」で淹れる。セミナーレポートです。
スタバのコーヒーセミナー、3回目~!
みんな大好き「スターバックス」が開催しているコーヒーセミナーに参加しました。かれこれ3回目。
1人1回 3,000円のセミナーに、毎回、妻と参加をしているのでトータル 18,000円。なかなかじゃない?
日頃、ノマドワーカーとしてスタバに居座るわたしの、せめてもの罪滅ぼし・・・には足りないか。
スタバが伝えたかった『ハンドドリップだけの愉しさ』
今回参加した「ハンドドリップ編」では、ドリッパーとペーパーフィルターを使った「ハンドドリップ」を学びます。
店舗ごとに、実施日時や定員などが違います。各コース 2時間 3,000円(税抜)。
ハンドドリップは一期一会
今回のセミナーで感じたいちばんのことは、「ハンドドリップだけの愉しさ」です。
人の手で淹れる(ハンドドリップ)コーヒーは、マシンで淹れるように「均一」ではありません。同じ豆、同じ器具を使っても。同じ人が淹れてさえ。淹れるたびに「その味」は変化します。
そんな一期一会のコーヒーを楽しもうというのがハンドドリップ。より楽しく、より美味しく淹れるハンドドリップの方法を学びます。
セミナースケジュール
今回のセミナーの内容は大きく分けて、理論編と実践編の2つです。
前半は、豆や器具のことなどを教わり、その後、バリスタがハンドドリップを実演してくれます。
そして後半は、参加者各自が実際にハンドドリップ。皆の集中する視線に、コーヒーポットを持つ手がプルプルします。
ちなみに、セミナーレジュメはこんな感じです。
- ドリップという抽出方法
- ドリッパーの特徴
- ハンドドリップの手順とポイント
- ハンドドリップによる抽出体験
- アレンジドリンク&カスタマイゼーション
「答え」は参加してのお楽しみ
さて、セミナーレポートはいいけれど。ここでセミナーの内容すべてをわたしが晒してよいものか・・・?それって倫理的にどうなのよ。
仮にOKだとしても。それじゃあ、これから参加する人の楽しみ半減だよね。ということで。
ネタバレしない。「答え」は言わない、見せない。「問題とヒント」だけを話そう!そうしよう。ってこのページの離脱者が増えるんじゃ・・・
理論編 ドリッパーなんてどれも同じじゃないの?
今まで参加したセミナー同様、今回も2名の「ブラックエプロン」を講師に配しています。スタバファンあこがれのブラックエプロン。しかも2人。
そして、セミナーでは惜しみなくジャンジャン、コーヒーがふるまわれます。全部飲むとお腹タプタプになります。フードまで出ます。さらにサプライズもあります。
それで参加費3,000円。間違いなく赤字事業です。そこまでして伝えんとする「コーヒーの愉しさ」「コーヒーへの思い」こそがスタバ哲学。
ドリッパーの違いは3つ
ドリッパーなんてどれも同じだと思ってました、わたし。セミナーでは、その「誤解」について教えてくれます。
実は、同じように見えるドリッパーにも、それぞれ相当の違いがあります。淹れる人の力量、淹れる人の好みでドリッパーは選ぶべき、と。
で。ドリッパー選びには、大きく3つのポイントがあります。なんだと思いますか?
それは「〇〇と△△と□□」の3つです。・・・・・・
「答え」を言えないと、話はここで終わるわけですね。さすがにツライです、尺が足りません。大見栄きりましたが、ひとつだけ「答え」を言わせて・・・ひとつだけ。
ということで。答えのひとつは「穴」です。ドリッパーに開いている穴。「大きさ」と「数」に違いがあるんです。この「穴」によって変わるのが、コーヒーが落ちるスピードです。
ゆっくり落とせばコク深く、速く落とせばあっさりと
コーヒーが落ちるスピードは、コーヒーの味に影響を与えます。イメージしてみましょう。
ゆっくり落ちれば、その分、豆と水とが触れている時間が長い。結果、コク深いコーヒーが抽出されます。反対に、速く落ちれば、あっさりとした味に。
自分の好みのコーヒーに合わせて、ドリッパーの「穴」を考える。ということになります。
セミナーでは、ここで3つのドリッパーが用意され、実験が始まります。メーカ別に次の3つ。さて、コーヒーが落ちるスピードは?
- “3つ穴”のカリタ製
- “大きな一つ穴”のスタバ製
- “小さい1つ穴”のメリタ製
スタバ哲学全開のスタバ製ドリッパー
結果は想像通りだと思います。”3つ穴”のカリタ製がいちばん速く、”小さい1つ穴”のメリタ製がいちばん遅い。スタバ製は中間です。
実際は、想像以上に落ちるスピードに差が出ます。”3つ穴”のカリタ製は「ジャバジャバ」落ちますし、”小さい1つ穴”のメリタ製は「チョロチョロ」です。
落ちるスピードがドリッパー選びのコツになりますがもうひとつ。速く落ちるドリッパーは技術力が要るということ。
速く落ちる分、手際も必要ですし、あとから調整もできず、ごまかしが効かないんです。
その点、”大きい1つ穴”のスタバ製ドリッパー。「初心者でも美味しいコーヒーが淹れられる」をコンセプトに開発されたとのこと。コーヒー愛があふれそうです。
実践編 最後の一滴まで落とす。それダメ!
ドリッパーを使って、参加者各自がコーヒーを淹れます。使うドリッパーはもちろんスタバ製!
ハンドドリップあるあるはNGだらけ
理論編での学びをいよいよ実践です。理論と実践を通して、いままでのハンドドリップの「過ち」を知ることになります・・・
- 沸騰したお湯を注ぐ
- お湯をドリッパーに一気に注ぐ
- ドリッパーの淵に溜まるコーヒーを崩すように、お湯を回しいれる
- ドリッパーに残るお湯を最後の一滴まで落とす など
これらはただしいハンドドリップの作法としてはNGです。けっこうフツーにやっていたこともあるのですが。
なぜダメなんだ?じゃあどうすればいいんだ?というあなたは、ぜひスタバのセミナーで楽しく学んでください!もう「答え」は秘密です。
ハンドドリップは体を表す
実践では、皆が同じ豆、同じ器具を使ってコーヒーを淹れます。豆の分量も、水の分量も一緒です。
でも、味はまったく違います。ハンドドリップの醍醐味はこれ。
同じ豆、同じ器具どころか、同じ人が淹れても。淹れるたびに味は変化する。そのことを知りつつ、淹れたいコーヒーをイメージしてドリップする。
ハンドドリップには淹れる人の性格や、感情が現れるそうです。やさしく繊細な人が淹れたコーヒー、イライラしながら淹れてしまったコーヒー。そういうことが現れる。
だから面白い。だから美味しい。だからまた淹れたくなる。
それがハンドドリップです。スタバのセミナーに参加して、またひとつコーヒーの楽しみ方を知りました。
まとめ
普段からハンドドリップをしている、という人でも。意外と、テキトーに我流で淹れていることは多いのではないでしょうか。
今回お話したことはセミナーのほんの一部。ほかにもたくさんの気づき、たくさんの発見があります。
いつものコーヒーもいいですが。スタバセミナーに参加して、もっとおいしいコーヒーに挑戦してみませんか?
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きょうの執筆後記
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書籍やネットなど、「理論」はいくらでも学ぶことができる世の中ですが、「実践」「体験」には「場」が必要です。ハンドドリップの「人による差」を知るには、自分以外の「人」も必要です。
スタバセミナーは「実践」「体験」に大きな価値があります。理論だけでは足りないものを、わたしはセミナーに求めています。