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創業融資で失敗しない「自己資金」の考え方

自己資金

自己資金ってどういうこと?親にもらったおカネは自己資金なの?

創業融資の際には必ず話題になる「自己資金」。自己資金の理解が不十分であるために、創業融資に失敗するケースは決して少なくありません。

自己資金とはそもそもどういうものなのか、なにを注意すべかについてお話しします。

目次

自己資金=誰にも返さなくてよいおカネ

まずは、自己資金とはどういうものなのかについて。

カンタンではない自己資金

「自己資金」とは何かについて、ひと言でいうと。誰にも返す必要がないおカネ、です。言い換えるならば、自分のおカネ。

「誰にも返す必要がない自分のおカネ」が自己資金。言葉としてもイメージとしても理解できるものの、実は、そうカンタンでもないのが自己資金のやっかいなところです。

自己資金は「なぜ」必要なのか?

自己資金のやっかいさは後述することにして。なぜ、開業時の借入「創業融資」では自己資金が話題になるのかについて触れておきましょう。

基本的な考え方として。より多くの自己資金をもって開業しようとするヒトを金融機関は信用します。

もしあなたがおカネを貸す側の立場になるとして。自己資金ゼロで開業するヒトと、自己資金500万円で開業するヒト。どちらをより信用しますか?どっちならおカネを貸してもいいかなと思いますか?

自己資金500万円のヒトのほうですよね。

貸し手である金融機関は、「貸したお金が返してもらえないかもしれない」というリスクを負います。それは貸し手の覚悟でもあります。

いっぽうで借り手の覚悟とは? コツコツ貯めたおカネを開業につぎ込む、自己資金を開業に充てること。

金融機関は自らが追うリスクの向こう側に、「自己資金」というあなたの覚悟を見ているのです。リスクと覚悟は互いに平等であるべき、そういうこと。

自己資金は「いくら」必要なのか?

自己資金が借り手の覚悟であるならば。あればあるほどいいじゃないか、ということですが。自己資金には限りがあるわけで。自己資金が無いから借りるわけで。

そこで、創業融資には「自己資金要件」というものがあります。代表的な創業融資のひとつ「日本政策金融公庫の新創業融資」について見てみましょう。

自己資金の要件

事業開始前、または事業開始後で税務申告を終えていない場合は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金を確認できる方。

新創業融資制度/日本政策金融公庫 より引用(本記事執筆者による一部削除、強調あり)

つまり、総資金1,000万円で開業しようとする場合。100万円の自己資金を用意すれば900万円を借りられる、ということになります。

創業融資なら「日本政策金融公庫または信用保証協会」

「日本政策金融公庫の新創業融資」とともに、創業融資の双璧をなすのが、「信用保証協会の制度融資」です。こちらの「自己資金要件」も見てみましょう。

保証限度額 2,500万円

(開業前の場合、1,000万円までは自己資金の制限がなく、1,000万円を超える分は自己資金と同額の範囲内となります。)

創業支援融資/神奈川県信用保証協会より引用(本記事執筆者による一部削除、強調あり)

こちらは1,000万円までの借入については自己資金が要らない、と。ですが「こいつは大盤振る舞いじゃないか」と喜んではいられません。

日本政策金融公庫と信用保証協会について

  • 日本政策金融公庫とは、100%政府出資の政府系金融機関。事業実績のない創業者にとって、もっとも優しい金融機関と言えます
  • 信用保証協会もまた、国の機関であり全国各地に展開。信用保証協会が創業者の信用を保証することで、民間の銀行による創業者への融資を促します 

自己資金は少なくてもいいじゃん、は誤解

900万円を借りようと思ったら。日本政策金融公庫なら自己資金は100万円。信用保証協会なら自己資金ゼロでもOK。

しかしながら。それはあくまで「要件上」のハナシでしかありません。つまり、要件を満たしているというだけのことであり、融資審査のスタートラインに立てただけ。

実際に貸してもらえるかどうかは、また別のハナシだということです。では、実際のところはどうなんだ?ということですが。

多くても自己資金の2~3倍程度。そういう理解でいたほうがよいでしょう。もちろん、その他の背景はケースバイケースであり。必ずしもそれ以上は借りられないということではありませんが。

自己資金要件を鵜呑みにするのは危険だ、ということは覚えておきましょう。やはり、できるだけの自己資金を準備することは、創業者の覚悟として大事なことなのです。

 

自己資金についての注意点Q&A

自己資金についての注意点をQ&A形式でまとめてみます。

タンス預金は自己資金になるの?

タンス預金が自己資金として認めてもらうのは非常に難しい、と考えましょう。理由は、「見せ金」として疑われるからです。

極端な話。サラ金・ヤミ金で借りてきたおカネを、「タンス預金してました」と言うことはできるわけです。ただ見せるためだけのおカネ、これが「見せ金」です。

事実コツコツ貯めてきた本当の自己資金だとしても、それを証明することができない。それがタンス預金の弱点です。

自己資金の確認では、通帳を過去にさかのぼってチェックをされます。コツコツ貯めているおカネは、記録に残る預金口座に都度入れておくことです。

また、いままでタンス預金だったというのであれば、すぐに預け入れておきましょう。その後時間を経ることが、返す必要がないおカネであることを証明してくれます。

親からもらったおカネは自己資金?

返す必要がないおカネであることがわかれば、自己資金として認められます。この場合、通帳に親からの入金であることが記録されていることだけでは不十分です。

なぜなら、もらったものであるのか、借りたものであるのかはわからないから。借りたものであれば返さなければならず、自己資金にはなりえません。

そうではなく、もらったものであることを証明する一つの方法は、贈与契約書を準備することです。あげる、もらったという内容を贈与契約書として残しましょう。

金融機関は自己資金について、「おカネが在ればいい」とは考えていません。通帳におカネが記録されていても、その「出どころ」を常に気にしています。

自己資金だと思って融資をしたにもかかわらず、実はサラ金への返済に回ってしまったのでは困るわけです。自己資金を説明する際には注意を要する点です。

自己資金が無ければ、創業融資はムリなのか?

自己資金無しでの創業融資。100%ムリだとは言いませんが、可能性は限りなくゼロに近いと考えましょう。

理由は先ほどお話をしたとおりです。自己資金は創業者の覚悟の程なのです。

なお、日本政策金融公庫の新創業融資でも、一定の経歴や事業の将来性を示すことにより「自己資金要件」に代えることができる、とされています。

それでもそのハードルは、見た目の文字ヅラほど易しいものではないことをよくよく理解しておく必要があります。

確実に融資を引き出したいのであれば、なにはともあれ自己資金。それが基本であり、それがすべてです。

 

まとめ

創業融資における自己資金についてまとめてみました。

自己資金については、言葉が持つイメージほどカンタンではないところがあります。

金融機関が考える自己資金について、創業者がアピールできるよう。結果、思い通りの資金調達を果たすことができるように。

自己資金についての理解を深め、その説明材料をしっかり準備できるようにしましょう。

 

 

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  きょうの執筆後記
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