『銀行借入はしたくない』というあなたに答えて欲しい4つの質問

銀行借入はしたくない

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できればおカネは借りたくないんだよね。

そうですね、「銀行借入」をしたくないという気持ちはわからないでもありません。ですが、「できればしたくない」程度の思いであるならば。それは少々危険な考えだと言えなくもない。

「借入はしたくない」というあなたに答えて欲しい4つの質問について、お話をしていきます。

「銀行借入はしたくない」というあなたに質問です

はじめにスパンと結論を提示しておきます。それは、

  • 事業をおこなうにあたり「借入をしない」というのは、危険を伴う考え方である

 

えっ、そうなの? と不思議に思われるなら。あるいは。そんなことないだろ! と否定しようとするのなら。これからお聞きする4つの質問にお答えください。

  1. とんでもなくお金持ちなのか?
  2. この先も絶対におカネを借りないのか?
  3. 利息がいかほどかを計算したことはあるのか?
  4. おカネを借りようが借りまいがムダ使いはするのではないのか?

これらの質問を通じて、借入の重要性についてお話をしていきます。

 

《質問1》とんでもなくお金持ちなのか?

ひとつめの質問です。あなたはお金持ちですか?

未来のことは誰にもわからない

お金持ちとはいったいどの程度のことなのか。それは、ほぼ無尽蔵におカネがあるというレベルのお金持ちです。

そのぐらいのお金持ちであるならば、この先何が起きても困ることはないでしょう。ところが、それほどのお金持ちとなると、そうそう居るものではありませんよね。

そこまでのお金持ちではない、つまり、自分が持つおカネに限りがあるというのなら。やはり、他からおカネを算段しておくべきです。

なぜなら、この先何が起きるのかは誰にもわからないから。そして、何か起きたときにおカネが無くなれば、事業は破たんしてしまうからです。

景気悪化、得意先の倒産、大地震、風評被害・・・予想できずにいた出来事により、窮地に追い込まれる、あるいは破たんする企業の姿を目にしたことがあるはずです。他人事ではありません。

怖れるべきは利益が減るよりもおカネが減ること

売上が減る。赤字になる。これはこれで恐ろしいことです。けれども、もっと恐れるべきこと。それが「おカネが無くなる」こと。

利益が無くなってもすぐに会社は潰れませんが、おカネが無くなればすぐに会社は潰れます。

ですから、売上や利益が減ることを恐れるよりも。おカネが減るということを、もっと強く恐れるべきなのです。

不測の事態に備えて、おカネを蓄えておくために。自身のおカネに限りがあるのであれば、おカネを借りるという選択肢を持ちましょう。

出来得る限り「おカネ(現金預金)」の残高を増やしておくということが、何が起きるかわからない将来に対するなによりの備えになります。

 

《質問2》この先も絶対におカネを借りないのか?

ふたつめの質問。この先もずっと、あなたはおカネを借りないのですか?

借りたいときには借りられない

先ほどまでの話で、おカネを借りることが重要なのはわかった。じゃあ、おカネが無くなりそうになったら借りることにしよう。

などと考えているのであれば、それもまた危険です。あなたが「ほんとうに借りたい」と思ったときには、銀行は「貸したくない」と考えるだろうから。なぜか?

おカネが無くなりそうになっているということは、売上や利益が減少し、業績が悪化しているケースが少なくありません。

貸したおカネを返済する原資になる「利益」が出ない会社に、銀行がおカネを貸すと思いますか? フツーは貸しません。

だから、事業の状況が厳しくなって、「ほんとうに借りたいのだけど」というのでは。おカネを借りるタイミングとしては遅すぎるのです。

借りられるときに借りる

この先も将来にわたり絶対に借りないのだ、という確固たるポリシーがある場合を除いて。

おカネを借りるかもしれないのであれば、「借りられるときに借りる」という考え方が必要になります。銀行が「貸したいな」「貸してもいいかな」と思うときに借りるのです。

それはいつなのか? 会社に、借りたおカネを返済していくチカラがあるとき。つまり、利益が出ているときです。

銀行は「良い会社」におカネを貸したがっています。おカネを貸しても安心な「良い会社」を探しています。「悪い会社」には貸したくない。そこのところはようく覚えておきましょう。

借りるタイミングで言えばもうひとつ。開業時です。当然、利益の実績はありませんが、「計画」でおカネを借りることができるまたとない好機。利用しない手はありません。

いつか借りるかもしれない、というのであれば。借りられるときに借りることです。

 

《質問3》利息がいかほどかを計算したことはあるのか?

3つめの質問は、利息の金額を計算したことがあるか?

ひと月あたりの利息、1日あたりの利息

おカネを借りたほうがいい、というハナシをすると。「利息がもったいない」と言う人がいます。たしかに、利息はかかります。

では質問です。年利2%で、1,000万円を借りた場合の、1カ月の利息はいくらですか? 1日当たりの利息はいくらですか? なぜか、実際に計算してみる人は少ないものです。

質問への答えは、1カ月当たり 16,666円、1日当たり555円。ちょっと何かをガマンすれば、大したことはない金額だとは思えませんか? 1,000万円を借りても、利息はそのくらいです。

ちなみに、利息が利益率に与えるダメージですが。この会社が年商1億円だとすれば、0.2%です(1,000万円 × 2% ÷ 1億円)。

利息が利息が、と言っても。手元のおカネや、利益率に与えるダメージは限定的だと考えることができるでしょう。

社長の時給、社長の本分、社長の心労

そうは言ってもおカネが出ていく以上、利息はもったいないというのなら。社長の時給とも比較をしてみてください。

いざおカネが足りない、となったときに。中小零細企業では「おカネ集め(資金調達・資金繰り)」に奔走するのは社長です。足りなくなってからの銀行借入がムズカシイのは、すでにお話をしたとおりです。

おカネ集めも容易ではないことが想像できます。そのとき社長が動く分の時給を考えれば、利息は決して高いものでもないでしょう。

また、よくよく考えてみると。社長の本分は「経営」にあるのであって、おカネ集めではありません。社長がおカネ集めに奔走すること自体がもったいないハナシです。

さらに。おカネが無い、ということに対する心労はとてつもないストレスであるこうとでしょう。ストレスから解放されるための利息、という考え方もできるはずです。

 

《質問4》おカネを借りようが借りまいがムダ使いはするのではないのか?

さいご、4つめの質問です。おカネを借りるにせよ、借りないにせよ、ムダ使いをする人(会社)はするのではないのか?

使わなければいい、それだけ。

おカネを借りることに対する反論として、「借りたおカネは返さなければいけない」というものがあります。この反論は、「おカネがあると使ってしまう」と続きます。

言うまでもないことですが、反論に反論をお返ししておくと。借りたおカネを返すのは当たり前であり、あると使ってしまうというのはただのムダ使いです。

借りたおカネは、使うべき時がくるまではきちんと置いておけばいい。それだけです。少々攻撃的な表現になってしまいましたが、大切な部分なのでご容赦ください。

ここまで「借りられるときに借りる」とお話してきた借入は、あくまで不測の事態に備えるという目的あってのものです。ムダ使いをするための借入ではありません。

撤退するか否かの線引きは必要

ところで。不測の事態に借りたおカネを使い切ってしまえば、返すこともできないではないか? という指摘は正論です。そのとおり。

ですから、返すことができなくならないように、別途、手を打っていく必要があります。不測の事態にあたって借りたおカネを使う、というのは言うなれば「時間稼ぎ」に過ぎません。

稼いだ時間の中で、乗り切るための手を尽くし、場合によっては撤退の判断もしなければいけない。借入は、会社の窮状に対する根本的な解決手段ではないのです。

そこを見誤ると「ドロ沼」ということになりかねないのは、借入の注意点と言えます。しかしそれとて、不注意が問題なのであり、借入の欠点ではありません。

 

 

まとめ

「借入はしたくない」というあなたに答えて欲しい4つの質問について、お話をしてきました。

事業をするのであれば、「借入=悪」という先入観をまず捨てることです。

そのうえで、借入するかしないかは考える。先入観で借入を判断していると、不測の事態を乗り切るチカラを蓄えることができません。

借入に対する、正しい考え方を身につけましょう。

 

 

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  きょうの執筆後記
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ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。 フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!