電車代・バス代の領収書は不要!だけど代わりに要るモノとは?【フリーランス編】

交通費の領収書

スポンサードリンク

電車代とかバス代の領収書って要るの? でもイチイチもらってらんないよね・・・

うんうん、そうそう。それはフリーランスの経理でよくある疑問のひとつです。答えはね、領収書は要らない。不要。

だけど、要注意! 代わりに必要なモノはある。というお話をしていきます。

電車代・バス代の領収書は要らない。だけど・・・

はじめに。電車代やバス代について、領収書が無ければ経費にならないわけではありません。

だって、考えてみてください。電車やバスにちょっと乗ったつど、領収書やレシートをもらったりはしませんよね。デパートでモノを買ったり、レストランで食事をするのとは違います。

そう考えると、電車代・バス代の領収書が無いのは「商慣習」としてやむを得ないところだ、と言えます。

つまり。領収書が無いから経費にならない、ということではないわけです。

しめしめと悪だくみは・・・できません

それならば、そいつを逆手にとって。電車にもバスにも乗りまくっていることにしよう! といきたいところですが、とはいきません。

税金をかける国からすれば、「ほんとうに電車に乗ったの? バスに乗ったの?」と尋ねたくなるのは当然です。好き放題されたのでは、税収が下がるばかりですからね。

だから、そんな国や税務署のお尋ねにも、きちんと回答することができるよう。「領収書に代わる備え」をしておくのがベストです。

それが無いからといって、「即アウト(経費にならない)」ということではありませんが。無ければ疑われる、経費だという説得が難しくなる、という覚悟が必要です。

であるのなら、あなたの経費を守りたいのなら。「領収書に代わる備え」を放棄する、という選択肢はありえません。

領収書の代わりに備えるモノ

「領収書に代わる備え」とは? 電車代・バス代の領収書の代わりとして、有効なモノは次の3つです。

  1. 《備え1》出金伝票
  2. 《備え2》交通費精算書
  3. 《備え3》交通系電子マネー(Suicaなど)の利用履歴

このあと、それぞれについてお話をしていきます。

 

《備え1》出金伝票

まず1つめの備えは、フリーランスの必携アイテム「出金伝票」です。

「出金伝票? なんだそれ?」というあなたは、こちらの記事から予習されることをおすすめします ↓

いつ使う?フリーランスの経理マストアイテム『出金伝票』

2017.04.11

出金伝票の作り方

領収書が無い代わりに。本来であれば領収書に記載される内容を、出金伝票に記載することで代用しようじゃないか。ということです。

「本来であれば領収書に記載される内容」とは、次の4つです。

  • 日付(おカネを払った日)
  • 支払先(おカネを払った相手先)
  • 内容(なぜおカネを払ったのか)
  • 金額(払ったおカネの金額)

これらをふまえて、電車代・バス代を例に記載してみた出金伝票がこちら ↓

出金伝票

さきほどの4項目と合わせてみると、

  • 日付 ・・・ 2017年6月5日
  • 支払先・・・ JR
  • 内容 ・・・ 東戸塚~横浜、〇〇商事 打合せ
  • 金額 ・・・ 165(円)

どうですか? 領収書っぽいですよね。とくに「内容」のところをしっかりと書いておきましょう。「どこへ、なにをしに行ったのか」まで書けることで、説得力に差が出るものです。

ちなみに、出金伝票の「勘定科目」欄は、記載がなくてもOKです。自分が経理処理をする際の参考として書くか書かないか、という判断でかまいません。

出金伝票の使い方

電車・バスに乗ったつど、この出金伝票を作っておきましょう。そして、領収書の代わりとして保管をしておきます(領収書類は一定期間の保管が必要です)。

また、言うまでもないことですが。あまり日をおかずに、すぐに作りましょう。忘れちゃいますから。忘れればせっかくの経費が漏れてしまう、税金が高くなる。

当たり前のことを、コツコツ愚直にやるのが経理であり、その先に節税があるのです!

というわたしの持論はさておき。手書きで出金伝票だなんて、なんだかメンドーだよねー、というあなたは《備え2》へと進みましょう。

 

《備え2》交通費精算書

領収書も無い。出金伝票はメンドーだ。そんなあなたは「交通費精算書」です。勤め人のときにつくってましたよね? きっと。

交通費精算書の作り方

交通費精算書の記載内容は、領収書や出金伝票の記載内容と同じです。同じことを一覧の書類にまとめただけです。サンプルとしてはこんなカンジです ↓

image2

もちろん手書きでもかまいませんが、Excelなどで定型化したほうが効率的ですよね。サンプルを参考に、自分の状況に合わせて適宜作ってみましょう。

交通費精算書の使い方

出金伝票と同様に、日々、交通費精算書に記載をしておかないと忘れます。記載を先延ばしにすれば、経費から漏れたり、思い出すのに時間がかかったり。良いことがありません。

ところで、交通費精算書には「合計」欄があります。さきほどのサンプルで言うと、2017年6月の交通費合計は「15,341」円です。

経理は会計ソフトに入力をしているという場合には、月末の6月30日に「交通費 6月分」として、一括で15,341円を入力すればよいでしょう。

あるいは、作成した交通費精算書のデータを、会計ソフトに取り込むか。いずれにせよ、一度つくった交通費精算書の情報を、再度わざわざ会計ソフトに手入力するのはやめましょう。

 

《備え3》交通系電子マネー(Suicaなど)の利用履歴

領収書に代わる3つめの備えは、交通系電子マネーの利用履歴です。券売機で印字、あるいはネットを通じて取得できます。

利用履歴の入手方法

Suicaなどの交通系電子マネーで電車代やバス代を支払している場合、その利用履歴を取得することができます。って、おそらくご存知のこととは思いますが。

念のため、利用履歴の取得についても触れておきます。Suicaを例にすると、方法は2つです。

1つめは、駅の券売機で印字する方法。これですね ↓

利用履歴

2つめは、モバイルSuica会員がネットから取得する方法。こちら ↓

image3

上記いずれかの方法で、利用履歴を取得できるのは「電子マネーならでは」と言えます。現金払いだと、こうはいきませんので。

利用履歴の注意点いろいろ

ほとんど手間なく利用履歴がとれるなんて、なんて便利なんだ。というのは早計です。この利用履歴がなかなかのクセモノでして、以下の注意点にご注意を。

結局、利用履歴だけでは力不足

ひとつめの注意点は、利用履歴だけでは「領収書の代わり」は務まらないということです。

さきほど掲載した利用履歴を、もう一度眺めてみてください。券売機での印字にしても、ネットからの取得にしても、記載内容に不足があります。わかりましたか?

「内容」です。「どこへ、なにをしに行ったのか」という内容には不足があります。利用区間こそわかるものの、なぜそこに行ったのかは記載されません。

当り前ですよね、JRさんが、わたしがなぜ新宿に行ったのかを知っていたら怖すぎます。だから、そこは自分で補足しなければいけません。

利用履歴の「余白」も限られていますから、そこに補足で書き加えるのも困難で。結局、出金伝票か交通費精算書か、ということでもあります。

繰り返しになりますが、経費としての説得力を高めるのに「どこへ、なにをしに行ったのか」は欠かせないのであって。その労は惜しまぬことをおすすめします。

結論として、利用履歴だけでは「領収書代わり」とは言えず。あくまで補助的材料として使うにとどめる、ということです。

履歴の取得には期限がある

まあまあ、それでも利用履歴がとれるだけいいよね。あとからまとめて経理ができそうだし。という前向きだか後ろ向きだかわからない考えもまた打ち砕かれます。

なぜなら、利用履歴には取得に期限があるからです。利用からあまり時間が経っていると、情報を取得することができないのです。残念。

JR東日本の交通系電子マネーSuicaの場合。券売機の印字、ネットからの取得いずれにも、次のような注意書きが付されています。

  • ご利用から26週間を超えた履歴は印字できませんので、ご了承ください。
  • 履歴印字は、直近のご利用分最大100件まで行います。

というわけで、利用履歴をアテにして交通費精算をサボっているとケガをしますので気を付けて。

 

《余談》交通系電子マネーに関する経理のポイント

本題は以上で終了なのですが、もう少々、交通系電子マネーの経理について触れておきます。ご興味のある方はどうぞ。

チャージ代の領収書は役に立たない

交通系電子マネーを使って交通費の支払いをしている場合。チャージ代の領収書をもって、「これが領収書だ!」という主張もあります。

1,000円とか10,000円とか、あらかじめおカネを入金するのがチャージ。そのときに券売機から発行できる領収書のコトですね。

しかしながら、税務署の視点で見ると。チャージした電子マネーはいまどきナンにでも使えるよね、結局ナンにつかったのさ? と、結局そこに戻るのです。

いやいや、オレはこのSuicaを交通費専用として使ってるのよ! と言い返したとしても。じゃあ、どこへ、なにをしに行ったの? と応酬されます。振り出しに戻る。

ですから本質的には、「チャージ代の領収書」は説得材料としては弱いということになります。

チャージしたおカネを交通費に使ったのなら、出金伝票や交通費精算書が必要で。モノを買ったのならば、そのときの領収書・レシートが別途必要なのです。

利用履歴は会計ソフトに取り込もう

交通系電子マネーの利用履歴は、会計ソフトに連携させることも可能です。そのあたりは、勢力を伸ばすクラウド会計のウリでもあります。

この連携を利用することで、経理処理をラクにすることもできます。連携をすることで、会計ソフトが自動的に取得するデータは、

  • 日付
  • 利用区間(Suicaは電車の場合のみ)
  • 金額

これらのデータを取得したあと、足りない「内容」などを摘要欄(メモ欄)に手入力で補うという方法があります。

これならば、出金伝票や交通費精算書を別途作成することは要しないでしょう。補助書類として、利用履歴も保管しておくとベストです。

 

まとめ

「電車代・バス代」の領収書について、お話をしてきました。

  • 領収書は必要ないこと
  • それでも、領収書の代わりになるモノは必要であること

この2点はくれぐれもご確認のほどを。

 

************
  きょうの執筆後記
************

ブログには書けない・書きにくいことその他。きょうの「執筆後記」は毎日メルマガでお届け中です。

よろしければメルマガ(無料)をご登録ください! → 登録はこちらから

スポンサードリンク

毎週月・木 配信中!
経営・お金のヒントWeekly News

経営の考え方・銀行対応・補助金・減税など役立つ情報を、無料メルマガにて定期的にお届けします。

ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。 フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!