銀行から融資を断られた理由がわからないときの確認ポイント

融資を断られる理由

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銀行に融資を申し込んだら断られた。どうして・・・?

融資を断られた理由がわからない。そんなときに確認すべきポイントについてお話します。

「融資を断る理由」を銀行は語らない

会社・個人事業者が事業をしていくうえで、貴重な資金調達手段である銀行融資。

銀行をアテにして、いざ融資の申し込みをしてみたら。「あいにくですが・・・」とのお断りを受ける。

そんなときに知りたいことは「融資を断られた理由」でしょう。

だって、そうですよね。理由がわからなければ、再度のチャレンジができません。なにが問題で、なにを解決すべきかがわからない。

であるならば、銀行がそれを教えてくれればよいけれど。残念ながら、必ずしも教えてはくれません。むしろ、ほとんど教えてくれません。

教えてしまえば、極秘とも言える融資審査基準がわかってしまうから。審査基準にはおおむねの共通点はありますが、細部については各銀行独自です。そこはあまり知られたくない。

また、もしも銀行が、「〇〇がお断りの理由です」と言った場合に。「じゃあ、〇〇さえ解決すればOKなんだね」と早合点をされても困るわけです。そのときには、状況はまた変わっているかもしれません。

そこで銀行は、「いろいろと総合的に勘案いたしまして・・・」などという、なんとも歯切れの悪い回答をもってお断りをする。そういうことになっております。

というわけで。銀行から融資を断られた理由がわからないときの確認ポイント、についてお話をしていきます。理由がわからないなぁ、というときには自分でチェックをしてみましょう。

本記事の要点さきどり

【銀行から融資を断られた理由がわからないときの確認ポイント】

  • 「数字」が悪い
  • 借入金の返済に遅れがある
  • 税金の申告をしていない
  • 税金を滞納している
  • 社会保険料、家賃、公共料金などの支払いが遅れている
  • 粉飾決算(利益水増し)をしている
  • 前回の借入から時間がたっていない
  • 個人信用情報にキズがある

 

「数字」が悪い

なんだかんだと言っても、融資の審査基準で大きなウエイトを占めるのは「数字」です。

ここで言う「数字」とは。主に、決算書や試算表。付属物として、資金繰り表や経営計画書などに記載された数字を表します。

これらの数字が良いものであれば融資はOKに近づいていくし、数字が悪いものであれば融資はNGに近づいていく。イメージとしてはそのような感じです。

では、なにをもって数字が「良い」のか? あるいは、「悪い」のか? 数字の良し悪しをはかる基準はどこにあるのか?

基準の細部が、銀行それぞれに異なるうえに極秘であることは、先にもお話をしたとおりです。「じゃあ、あきらめますか」と言ってしまったらおしまいですから。

ここはひとつ、基準の最大公約数を提示することにいたします。最大公約数、つまり、「ここは最低限押さえておこう」という基準です。それがこちら ↓

数字について満たすべき3つの基準
  • 簡易キャッシュフロー(税引後利益+減価償却費)がプラス
  • 債務超過(資産よりも負債が大きい)ではない
  • 債務償還年数(借入金 ÷ 簡易キャッシュフロー)は10年以下

上記の3つの項目についてクリアすることが、「数字」については重要です。クリアできない項目が多いほど、クリアの度合いがギリギリであるほど、融資はきびしくなります。

融資を断られたなら、自社の決算書の数字を見て、最低限上記の3項目を確認してみましょう。詳しくはこちらの記事もどうぞ ↓

この決算書で銀行借入できる?これだけはチェックしたい3つのポイント

2016.11.04

 

借入金の返済に遅れがある

ここから先は、「数字」以外の要素です。「数字」はバツグンに良い、と言う場合でも、融資を断られる理由はあるのです。

そのひとつめが、借入金の返済に遅れがある。いま現在遅れている場合のほかに、過去に遅れたことがあった、ということも含みます。

とくに解説をするまでもなく、貸したおカネをきちんと返すことができないような相手を信用できない。そういうことです。

返済が遅れているのに、なお、そのうえさらに融資をしようという動機が生まれないことは明らかですよね。

現在進行形で返済が遅れている場合には、新規融資はまず難しいと考えましょう。また、過去に遅れていたことがあるのであれば、あるていどの時間が経過していることが望まれます。

 

税金の申告をしていない

いわゆる「無申告」の会社・個人事業者は融資を受けることができないと考えましょう。

社会のルールを守ることができない相手を信用することはできませんよね。信用できない相手に、銀行はおカネを貸そうとはしないのです。

そういう意味では、税金の申告というのは「納税のため(税務署のため)」だけではありません。

自社の貴重な資金調達(おカネを集める・確保する)手段である銀行融資を利用できるように、しっかりと申告をするという考え方も必要です。

もしもいま無申告であるならば、できるだけ早く申告を済ませましょう。期限に遅れたことはマイナスポイントで変わりませんが、無申告よりはずっと望みがあります。

 

税金を滞納している

税金の申告をしていたとしても。税金を納めていない、支払いが遅れている会社は、融資を受けることが難しくなります。

税金は、法人税や所得税のほかにも、消費税、住民税、源泉所得税、固定資産税などいろいろあります。

それらの税金を、期限どおりに支払うことができているかどうかを銀行は気にしています。そのワケは、払うべきものを払っているか、ということもありますが。それだけではありません。

いざというとき(融資先の倒産など)には、税金債権のほうが銀行の貸出債権よりも優先されるため、融資金を回収しそびれることを銀行は懸念しています。だから貸せない。

なお、滞納有無のチェックのしかたは、申告書の付属書類から、納税証明書から、通帳の履歴から、とさまざまです。隠すことはできないのですから、隠したり、ウソをついてはいけません。

融資の申込は、少なくとも税金の滞納を解消してからです。解消してもなお、過去の滞納・支払遅延がわかれば、融資を断られる理由になりえます。

 

社会保険料、家賃、公共料金などの支払いが遅れている

前述した「税金の滞納」と同じく、社会保険料や家賃、公共料金など定期的に支払うべきものに遅れがあると、融資を受けることは難しくなります。

支払遅延が常態化しているようでは、まず融資は難しいでしょう。遅延が解消したとしても、そのことがわかれば、やはりマイナスポイントです。

税金も含めて、支払うべきものは支払うべき時期までに支払う。融資を受ける(あるいは受ける可能性がある)のであれば、じゅうぶんに気をつけましょう。

 

粉飾決算(利益水増し)をしている

決算書で利益を水増ししている、つまり、粉飾決算をしている場合。銀行から融資を断られる要因になります。

粉飾とは「ウソをつく」ことですから、そんな会社を信用することはできず、おカネを貸すわけにはいきません。

また、いまは解消しているが過去に粉飾をしていた、という場合でも。やはり信用できない、ということで融資を断れることも少なくありません。

融資には良い決算書(数字)が必要だといっても、粉飾は絶対にしないことです。

なお、粉飾なのかどうなのか、というビミョーなケースもあるかもしれません。たとえば、会計や税法が許す範囲内で経理処理の方法を変えた、など。

そのような場合に、銀行が粉飾を疑えばそれまでです。疑わしきは罰せよ、です。

ビミョーだと感じるのであれば、自ら積極的に銀行への説明を試みましょう。説明に苦しむようであれば、粉飾を疑われてもしかたない、とも言えます。

 

前回の借入から時間がたっていない

直前での借入から時間がたっていないというタイミングでの融資申込は、銀行から断られることが多くなります。

「貸したばかりでしょ」ということであり、「またすぐに足りなくなるなんて無計画でしょ」との見方でもあります。

できれば半年以上、どんなに短くても3か月ていどの期間は空けたいところです。

借りる側としては、「前回の借入からいままでのあいだに、また状況が変わったんです」と言い訳をしたいのですが。その「あいだ」が短ければ短いほど、言い訳は苦しくなります。

そう考えると。借りられるときにはしっかりと借りなければいけません。

「とりあえず〇万円くらい借りられればいいや」ではなく。向こう1年ていどの資金繰りをきちんと予測したうえで、借りられるときには必要な資金をしっかりと借り入れることが肝要です。

 

個人信用情報にキズがある

経営者・個人事業主の個人信用情報にキズがある場合にも、融資を受けられないことがあります。

個人信用情報とは、クレジットカードやローンなどの利用状況に関する情報です。この個人信用情報のキズを、銀行は嫌います。

ここで言う「キズ」とは、返済や支払の延滞・遅延、ノンバンクや消費者金融の利用履歴。加えて、頻繁にカードやローンの申し込みをしている、などもキズのうちです。

銀行が必ずしも個人信用情報を確認するかどうかはわかりませんが、はじめての取引時などは確認をすることもあるでしょう。

仕事とは直接関係のない「個人的なこと」だからとは考えず。個人信用情報にキズがつかないように、ということにも注意が必要です。

すでにキズがある場合にどうするかなど、詳しくはこちらの記事もどうぞ ↓

あなたの個人信用情報にキズはないか?銀行融資の意外な盲点

2017.03.21

 

まとめ

銀行から融資を断られた理由がわからないときの確認ポイント、についてお話をしてきました。

融資を断られるには必ず理由があります。けれども、それはなかなか教えてもらえません。

よくある「断られれてしまうポイント」を、自らチェック・改善し、融資を受けられる可能性を高めていきましょう。

本記事の要点まとめ

【銀行から融資を断られた理由がわからないときの確認ポイント】

  • 「数字」が悪い
  • 借入金の返済に遅れがある
  • 税金の申告をしていない
  • 税金を滞納している
  • 社会保険料、家賃、公共料金などの支払いが遅れている
  • 粉飾決算(利益水増し)をしている
  • 前回の借入から時間がたっていない
  • 個人信用情報にキズがある

 

 

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  きょうの執筆後記
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ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。
フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!