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A銀行の融資審査に落ちてB銀行に融資申込をするときの注意点

A銀行の融資審査で落ちてB銀行に申込

” 銀行の融資審査に落ちてしまった… じゃあ、別の銀行で申込みを… ”

と考えているのなら、ちょっと待って。気をつけるべき注意点がありますよ、というお話です。

目次

A銀行の融資審査に落ちてB銀行に融資申込をするときの注意点

会社・個人事業者にとって、資金調達手段として欠かすことができないのが「銀行融資」です。

その銀行融資について、「A銀行の融資審査に落ちてしまった!」という場合。「それなら、次はB銀行で…」という行動には注意が必要です。

注意を怠れば、結局、B銀行の審査でもハネられる。ということで、気をつけるべき注意点は次のとおりです ↓

  1. 「A銀行の審査落ち」は言わない
  2. 「B銀行への申込理由」を用意しておく
  3. 保証協会付きなら、B銀行でもすぐはムリ

それではこのあと、順番に見ていきましょう。

 

《注意点①》「A銀行の審査落ち」は言わない

注意点の1つめは、B銀行には「A銀行の審査落ち」のことを言わない、です。

「他の銀行で落ちた」は減点対象

B銀行で融資の申し込みをする際には、A銀行で審査に落ちたことは言わないに限ります。

理由は、B銀行の審査において、「A銀行の審査に落ちたことはマイナスポイント」になるからです。審査の減点対象。

B銀行からすると、「どうしてA銀行の審査に落ちたのだろう? なにか問題(業績不安、粉飾疑い、信用情報にキズなど)があるのではなかろうか?」と疑いたくなるばかり。

銀行は、自分の銀行だけが割を食うことを嫌います。ゆえに、他の銀行の動きに同調する傾向があります。

他の銀行が融資をしないのであれば、ウチもやめておこう。他の銀行が融資をしようというのなら、ウチも負けてはいられない。

ですから、審査に当たって不利なこと(他の銀行の審査に落ちたこと)を、こちらからわざわざ進んで申し出ることはないのです。

自分で言わなければバレない

では、自ら進んで申し出ないにしても、「A銀行の審査に落ちたこと」がB銀行にバレてしまうことはないのか?

ありません。 銀行にはそれぞれ守秘義務がありますし、情報共有のしくみもないことから、銀行同士での情報交換は基本的にありません。

これについては、民間の金融機関同士はもちろん、民間の銀行と公的な金融機関(日本政策金融公庫など)との間についても同様です。

したがって、あえて言わない限り(あるいは、なにかの加減でボロが出ない限り)、B銀行にバレることはありません。

【参考】信用情報機関による情報共有

銀行同士の直接的な情報共有ではありませんが、「信用情報機関」を通じた情報共有ということはあります。各銀行は、信用情報機関を通じて、同じ情報(個人信用情報に限る)を知りうる環境にあるということです。

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《注意点②》「B銀行への申込理由」を用意しておく

注意点の2つめは、「B銀行への申込理由」を用意しておく、です。

ここで言う「申込理由」とは、「どうして(どういう経緯で)B銀行に申込をしてきたのか」ということ。「借りたおカネをなにに使うか」という、いわゆる「資金使途」とは違います。

銀行は、「(融資の申込先が)なぜウチじゃなきゃダメなのか?」を気にしています。どうして、◯◯銀行さんじゃなくてウチなの? と。

いちばん極端な例では、これまでまったくB銀行とのお付き合いがない場合。「いちげんサン」になるわけですから、要警戒モードです。

「もしかして、他の銀行で融資を断られたからウチに来たのでは…?」と、B銀行は勘ぐります。このままでは減点対象であることは、《注意点①》でお話をしたとおりです。

またこれは「いちげんサン」でなくても、程度の差こそあれ、同じように勘ぐられることでしょう。

ではどうするか? B銀行が納得できる申込理由を伝えることです。たとえば、

  • 資金調達先の銀行が少ないことはリスク(=ひとつのカゴに卵を盛る)なので、あらたな取引銀行を探している
  • 各取引先銀行の融資金額シェアを見直したいと考えている
  • 会社からいちばん近い信用金庫(地方銀行、都市銀行)なので、今後お取引をお願いしたい

というようなお話ができるとよいでしょう。繰り返しになりますが、「A銀行がダメだったのでB銀行で…」とならないように注意です。

 

《注意点③》保証協会付きなら、B銀行でもすぐはムリ

「A銀行の審査落ち」は言わない《注意点①》、「B銀行への申込理由」を用意しておく《注意点②》というお話をしてきました。

ところが、この2点だけではまだ足りず。さいごにもう一つ、注意をすべきことがあります。

それは、A銀行の審査落ちが「保証協会付き融資」である場合、B銀行に替えてもすぐの融資申込はムリだ、ということです。

どういうことなのかと言うと。まず、A銀行経由で保証協会付き融資を申し込み審査落ちした場合、当然、その履歴は保証協会に残っています。

よって、その後にB銀行経由で保証協会付き融資を申し込んだとしても、保証協会としては「このあいだダメだって言ったじゃん、ムリ!」となってしまう。そういうことです。

したがって、A銀行もB銀行も「保証協会付き融資」という場合には、前回審査から、あるていどの時間が経っていることが必要になります。

おおよそ、数ヶ月〜半年ていど、といったところでしょう。もちろん、審査で否決となった理由を解消していることは大前提です。

ただ、前述のように「時間が経っている」「否決理由を解消している」わけでなくても、銀行を替えたら保証協会が意外とOKした。ということも起こりえます。

A銀行(の担当者)が不熱心で、そもそも保証協会との交渉が不十分だったケースです。

これについては、外部からは事実確認のしづらいところではありますが。「そんなこともあるのだな」ということは押さえておくとよいでしょう。

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まとめ

A銀行の融資審査に落ちてB銀行に融資申込をするときの注意点についてお話をしてきました。

注意を怠ったことを理由に、A銀行に続きB銀行まで審査落ち… ということがないように気をつけましょう。次の3点です ↓

  1. 「A銀行の審査落ち」は言わない
  2. 「B銀行への申込理由」を用意しておく
  3. 保証協会付きなら、B銀行でもすぐはムリ

 

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  きょうの執筆後記
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