” しごとのこととか・おカネのこととか・健康のこととか、フリーランスっていろいろ不安だよね… ”
たしかに。フリーランスが抱える日々の不安が消えることはありません。けれども、減らすことならできる! という方法についてお話をします。
不安を消し去ることはできないが、減らすことならできる
18年間の勤め人を辞め、ひとり税理士(≒フリーランス)として独立してから 2年4ヶ月になります。
勤め人を続けることに不安を感じて独立をしたわけですが、ひとりにはひとりの不安もあるわけで。日々、不安と向き合うことに変わりはありません。
たとえば、
- これから先も仕事は取れるだろうか(しごとの不安)
- これから先も食べていけるだろうか(おカネの不安)
- これから先も元気でいられるだろうか(健康の不安)
などなど。フリーランスでいる限り、しごと・おカネ・健康に対する不安が、消えて失くなることはありません。
とはいえ。
それらの不安と向き合っているうちに、気がつけば、不安を減らす方法をとるようになっていました。
日々の不安を完全に「消し去る」まではできないけれど、「減らす」ことならばできる。という、わたしが実践している方法は次の7つです ↓
- 不安を把握する(吐き出す・書き出す)
- ルーティーンを持つ
- カラダを動かす
- 他人の「スゴい」に目を向ける
- あたらしいことをやる
- 毎日、営業活動をする
- 毎月、数字を把握する
それでは、このあと順番に見ていきましょう。
フリーランスが抱える日々の不安を減らす7つの方法
わたしが実践している、日々の不安を減らすための方法について。お話をしていきます。
不安を把握する(吐き出す・書き出す)
わたしは不安な気持ちを感じたときには、それを書き出すようにしています。
具体的には、Evernoteのなかに「不安なことリスト」をつくって、そこに入力をします。
もちろん、紙に書き出すのでもよいのですが、わたしの場合はそのほうが合っているので(わりとなんでもEvernoteに記録します…)。
いずれにせよ、不安をアタマのなかに置きっぱなしにはせず、文字として目に見えるカタチにするのがおすすめです。
その「効果」は2つあります。ひとつは、アタマのなかだけだと、ただただ漠然とした不安になりがちですが、文字にすることで不安を「明確」にできること。
もうひとつは、文字として眺めることで距離感が生じ、じぶんの不安を「客観的」に眺められるようになることです。
結果、不安の内容を冷静に把握することができ、場合によっては対応策まで考えられるケースもあります。
ホントかなぁ? と思うかもしれませんが、ぜひいちどお試しを。不思議と不安な気持ちが和らぎます。
「不安」に限らず、アタマのなかにあるものを吐き出すことは、じぶんの処理能力を上げることに役立つ、と言われています。
たとえば「〇〇を忘れないように」などと覚えておこうとすると、「ワーキングメモリ(脳内の一時記憶領域)」が浪費されて処理能力が落ちてしまう。というのがその理由です。
なんでも記憶しようとせず、記録に替えることで、不安の軽減・脳の処理能力の向上が期待できます。
ルーティーンを持つ
わたしは、いろいろと「ルーティーン」を持っています。
朝には、前日に得た情報の整理、前日分の経理、きょう1日のスケジュールづくり、だいじなこと・やらないことリストの暗唱、ニュースチェック、メールチェックなど。
平日だけではなく休日含めて、1年365日、朝はこのルーティーンからはじめるようにしています。
いつもと「同じこと」を変わらずにやることで、気持ちが落ち着くのを感じることができるからです。
夜は夜のルーティンがあり、1日の振り返りやストレッチなどをして、その日をリラックスして終えることができるようにしています。
「ルーチンワーク」などと言うと、どこかネガティブなイメージもある「ルーティーン」ですが。
みずからの能力をじゅうぶんに発揮するために、プロのスポーツ選手なども取り入れているのが「ルーティーン」でもあります。
不安を感じたときにも、いつものじぶんを取り戻すルーティーンを探してみるのはいかがでしょう。
CHECK! 『きょうは特別』に逃げない!『きょうも同じ』で強くなるルーティーン
カラダを動かす
わたしは独立してから、日常的にランニングをしています。カラダの健康目的でなんとなくはじめたのですが、すっかり習慣になり、趣味にもなりました。
これがいまでは、不安の軽減をはじめ、メンタルを整えることに役立っています。
「カラダを動かしたら、気分がスッキリした!」とか、「ストレス解消になった!」などのハナシはよく聞きますよね。カンタンに言うと、そんな感じです。
ちなみに、ランニングをすることで、気持ちを安定させる働きを持つ神経伝達物質「セロトニン」の分泌が促されます。
セロトニンを増やすことには抗うつ効果もあるとされ、医学的にも根拠があるところです。
なお、セロトニンの分泌をよくするのは、「一定のリズムによる」運動です。ランニングがきつければウォーキングが当てはまります。
不安を感じるのであれば、内にこもってばかりではなく、走ったり・歩いたりしてみましょう。
他人の「スゴい」に目を向ける
不安がふくらんでくると、どうしても気持ちが後ろ向きになるものです。なにもできない、なにもしたくない… みたいな。
そんなときには、他人の「スゴい」ところを見て、気分をアゲるように心がけています。
たとえば、同業仲間のブログを読んだり(毎日読んでます!)、成功体験が記された書籍を読んだり。これはスゴいなぁ! と思えるものを目に入れるようにしています。
じぶんが落ち込んでいると、「他人のスゴい」は正直少しツラい部分もあるのですが、それでも「前向き」になれる効果のほうが大きいです。
「負けていられないな」とか、「じぶんにだってできる」とか、そういう気持ちが強くなるのを感じることができます。
あまりに不安が大きくなると、周囲に目を向ける余裕がなくなります(勤め人時代に経験あり…)。そうなる前に、あえて周囲に目を向け続けるようにしましょう。
あたらしいことをやる
不安な気持ちがあると、ものごとに手を付けるのはおっくうになるものです。とくに、あたらしいこととなればなおさらでしょう。
けれども放っておけば、「不安→なにもできない→なお不安→もっとなにもできない→」という負の連鎖に陥ってしまいます。
この連鎖を断ち切るには、あたらしいことをやること、やり続けることです。
わたしは、毎日ひとつ、きのうまではやっていなかったことをやるようにしています。それを毎晩記録しながらこう思います ↓
「よし、きのうのじぶんを、きょうまたひとつ超えたぞ」と。
と言っても、とんでもなくすごいことをやらなくてもいいんです。というか、毎日毎日そんなにすごいことはできませんし。
極端を言えば、いつもは通らない道を歩いてみた。これだって立派な「あたらしいこと」だし、不安に打ち勝つ一歩になるはずだと、わたしは考えています。
怖いのは不安で動けなくなることです。動けないことで、より不安になることです。それをわたしは、しくみ・ルールで回避するようにしています。
毎日、営業活動をする
独立してから感じるようになった不安に「しごとが取れるか?」というものがあります。
いまはしごとがあっても、1年後にも同じようにしごとがあるかどうかはわかりません。また、フリーランスには、勤め人のように「会社」という看板もありません。
しごとを取るためには、じぶんがしごとを見つけるしかない。そのために必要なものが、いわゆる「営業活動」です。
わたしはそれを毎日やることで、不安を落ち着けているところがあります。つまり、「毎日ちゃんと営業をやってるんだからだいじょうぶ」と言い聞かせている。
もちろん、だいじょうぶかどうかはわかりませんけど。毎日やっているのは事実ですから、なにもやっていない(あるいはたまにしかやっていない)よりかはずっと説得力があります。
ところで、わたしが毎日やっている営業活動というのは、このブログです。ブログを毎日書くこと。これを独立以来ずっと続けています。
ブログのおかげで、セミナーが開催できるようになり、コンサルの申込をいただけるようになり、執筆依頼をいただけるようにもなりました。
だから、毎日ブログを書くことは、営業活動でもあるのです(いまではライフワーク的な要素が強くなりましたが)。
営業活動の手段はブログに限られませんが、「毎日できる・毎日やる」という面では、わたしにとっては良い手段でした。あなたもいかがですか?
毎月、数字を把握する
フリーランスには、おカネの不安もツキモノです。勤め人の給料のように「決まった金額」が毎月いただけるわけではありません。
したがって、「おカネの状況」が見えないと、ただただ不安になります。見えないことで、いたずらに不安が大きくなります。
なので、見えないものを見えるようにするだけです。おカネの状況を、数字で可視化できるよう、きちんと経理(帳簿つけ)をすること。
具体的には、毎月の売上・利益、おカネの増減を把握する。加えて、向こう1年ていどの状況を予測します。
ここまで見えれば、「いたずらに不安」ということはないはずです。
粗雑なたとえではありますが、お化けのたぐいはいるかいないかがわからない、見えないから不安であり怖いのです。
その点、「おカネ」はお化けとは違って、見ようと思えば見えるものなのですから。きちんと経理をして、おカネの状況を数字で把握しましょう。
CHECK! フリーランスがやるべき『現金預金残高』の毎月チェック法
まとめ
フリーランスが抱える日々の不安を減らす7つの方法、についてお話をしてきました。
不安をゼロにすることはできませんが(わたしには)、減らすことならば必ずできます。
不安に身を任せるばかりではなく、いろいろ試してみて、じぶんに合った方法を探してみましょう。