ニュースレター「発信LAB」の登録受付中!

プロパー融資のメリット6つ・デメリット3つ、全部知ってる?

プロパー融資のメリット・デメリット

「できればプロパー融資を受けたい」「できればプロパー融資を受けたほうがいい」という話は、よく耳にするところはありますが。

その理由である、プロパー融資のメリットを漏れなく押さえておきましょう。あわせてデメリットも押さえておくのを忘れずに。というお話です。

目次

プロパー融資の数あるメリット、全部知ってる?

会社・事業における銀行融資について。

「信用保証協会付き融資」と「プロパー融資」という区分けがあります。

信用保証協会付き融資とは。借り手が返済できなくなった場合に、公的保証機関である信用保証協会が代わりに返済をする保証が付いた融資を言います。

これに対して、プロパー融資とは。信用保証協会の保証が無く、銀行が単独でリスクを負ってする融資を言います。

そのプロパー融資について、「できればプロパー融資を受けたい」「できればプロパー融資を受けたほうがいい」という話は、よく耳にするところです。

なぜなら、プロパー融資には、信用保証協会付き融資には無い、多くのメリットがあるからです。

そこで、数あるプロパー融資のメリットを漏らさぬよう、ここで整理しておきましょう。また、メリットばかりではなく、デメリットもあわせて押さえておきましょう。

メリットは全部で6つ、デメリットは1つです ↓

プロパー融資のメリット
  1. 信用保証料がかからない
  2. 金利が低い
  3. 借入額に上限がない
  4. 審査が速い
  5. 信用がつく
  6. 万一のときに一部返済免除がありうる
プロパー融資のデメリット
  1. 審査が厳しく借りにくい
  2. 借りたあとの追及が厳しい
  3. 返済期間が短くなりやすい

それでは、このあと順番に見ていきましょう。

 

プロパー融資のメリット6つ

信用保証料がかからない

信用保証協会付き融資を受ける場合、信用保証協会が保証をしてくれることに対して、借り手が「信用保証料」を支払わなければいけません。

いっぽうで、プロパー融資の場合。信用保証協会の保証は無いわけですから、当然、信用保証料を支払う必要はありません。

信用保証料の金額は決して小さくなく、それを支払わずに済むというのは、プロパー融資のメリットのひとつです。

金利が低い

プロパー融資を受けられるのは、銀行からの評価がよい会社(端的に言えば、決算書の内容がよい会社)に限られます。

もしも借り手が返済できないという状況になった場合、銀行は 100%の損をかぶることになるため、プロパー融資には慎重なのです。

よって、プロパー融資を受けられるような会社は「安心・安全」であることから、貸出金利が低く設定されることが多くなります。

銀行からの評価がかんばしくない会社が、信用保証協会付き融資を受ける場合などに比べると金利が低い。これも、プロパー融資のメリットです。

借入額に上限がない

信用保証協会付き融資には、無担保保証なら 8,000万円、有担保保証なら2億円といった「上限」が設けられています。

これに対して、プロパー融資には上限がありません。

もちろん、すべての会社が際限なく借りられるという話ではなく、じゅうぶんに返済するチカラがある会社に限られはしますが。

事業規模が大きくなるなどして、多額の資金調達を要するケースでは、融資金額に上限がないことがメリットになります。

審査が速い

保証協会付き融資を受けようとする場合、銀行の審査に加えて信用保証協会の審査もあるために、どうしても審査に時間がかかりがちです。

いっぽうのプロパー融資は、信用保証協会の審査はありませんから、その分、比較的速い審査が期待できます。

また、プロパー融資を受けられるような会社は、ふだんから銀行とのコミュニケーションが密であることも多いものです。

その場合、銀行も相手のことをよくわかっていますから、審査にかかる時間も短くて済む、という一面もあります。

信用がつく

プロパー融資を受けられるのは、銀行からの評価がよい会社だ。と、前述しました。

この点で。プロパー融資を受けられるのは、銀行から認められた「よい会社」であり、ひとつの「信用」になります。

プロパー融資を出した銀行からの信用はもちろんのこと、他の銀行からの信用にもつながるのもメリットです。

つまり、A銀行からプロパー融資を受けた会社は、B銀行から見ると「A銀行からプロパー融資を受けられるくらい、よい会社なんだな」という評価・信用になるということです。

A銀行に負けたくないB銀行であれば、「ウチもプロパー融資を提案してみようかな」と、さらなるプロパー融資のチャンスが広がります。

万一のときに一部返済免除がありうる

プロパー融資について、借り手である会社の状況が悪く返済ができなくなってしまった場合。

銀行は、不良債権を処理するために、サービサー(債権回収を専門にする法務省に認められた業者)に債権を売却することがあります。

たとえば、銀行が 5,000万円の残債を、サービサーに 500万円で売却をしたとすると(売却金額はケースバイケースです)。

サービサーは、500万円以上を回収すれば利益がでるため、「1,000万円払ってくれればおしまい」との話で決着することがありえます。

これに対して、信用保証協会が代位弁済(借り手に代わって返済をする)をしたときには、原則、時間をかけてでも少しずつでも全額返済を続けることになります。

両者を比較したときに、一部返済免除がありうるのは、プロパー融資のメリットのひとつだと言えるでしょう。

あわせて読みたい
リスケもできないときの『代位弁済』『サービサーへの債権譲渡』とは? 代位弁済ってなに? サービサーってなに? いざというときのために、ぜひとも理解しておくべき大事なこと。 リスケもできないときの「代位弁済」と「サービサーへの債...

 

プロパー融資のデメリット3つ

審査が厳しく借りにくい

もしも借り手が返済できないという状況になった場合、銀行は 100%の損をかぶることになるため、プロパー融資には慎重だ。と前述しました。

つまり、プロパー融資の審査は厳しく、借りる側にとっては借りにくい融資だと言えます。

端的に言えば、プロパー融資を受けられる会社は「決算書の内容がよい会社」です。もうすこし具体的に言うと、

決算書の内容がよい会社の目安
  • 税引後利益+減価償却費がゼロ以上で大きいほどよい
  • 資産が負債より大きいほどよい
  • 借入金残高÷(税引後利益+減価償却費)が 10未満で小さいほどよい
[kanren postid="17097"]

ということになります。

逆に言うと、これらがかんばしくない会社はプロパー融資は受けられず、信用保証協会付き融資や日本政策金融公庫からの融資を考えることになるでしょう。

また、これまでお付き合いが無い、あるいは、お付き合いが浅い銀行からのプロパー融資は難しいものです。

銀行は「実績」を重視しているため、まずは銀行にとってリスクが小さい信用保証協会付き融資でようすを見て。返済実績ができてからプロパー融資、という流れが一般的です。

借りたあとの追及が厳しい

プロパー融資は「借りるとき」も厳しく、「借りたあと」にも厳しさがあります。

繰り返しになりますが、銀行にとってプロパー融資はリスクが高い融資だからです。

したがって、貸したおカネが回収できなくなる… などということがないように。融資をしたあとも厳しく追及をされるのがプロパー融資です。

会社の業績が下がって赤字になれば、「経営改善計画書を出して欲しい」「担保を出して欲しい」という話になりやすいのはデメリットでもあります。

返済期間が短くなりやすい

返済期間が長ければ長いほど、そのあいだに会社の業績が悪くなる可能性が高まります。結果として、回収不能になる可能性が高まります。

そこで、銀行はなるべく返済期間は短くしようとするわけですが。銀行にとってリスクが高いプロパー融資は、信用保証協会付き融資に比べると返済期間がより短くなる傾向があります。

返済期間が短くなれば、その分だけ毎月の返済額は大きくなりますから、会社の資金繰りとしては厳しくなる。これもプロパー融資のデメリットです。

 

銀行融資におすすめのメニュー

モロトメジョー税理士事務所では、「銀行融資のサポート」をするメニューをそろえています! 当事務所は経営革新等支援機関の認定を受けています。
銀行融資の記事まとめページ
銀行融資入門セミナー
銀行融資・財務のコンサルティング
銀行融資の個別相談

まとめ

プロパー融資のメリット・デメリットについてお話をしてきました。

「できればプロパー融資を受けたい」「できればプロパー融資を受けたほうがいい」という話は、よく耳にするところです。

その理由である、プロパー融資のメリットを漏れなく押さえておきましょう。あわせてデメリットも押さえておくのを忘れずに。

プロパー融資のメリット
  1. 信用保証料がかからない
  2. 金利が低い
  3. 借入額に上限がない
  4. 審査が速い
  5. 信用がつく
  6. 万一のときに一部返済免除がありうる
プロパー融資のデメリット
  1. 審査が厳しく借りにくい
  2. 借りたあとの追及が厳しい
  3. 返済期間が短くなりやすい
プロパー融資のメリット・デメリット

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

良い記事があればシェア
  • URLをコピーしました!
目次