粉飾していても・いなくても。警戒を強める銀行への会社別対応

粉飾していても・いなくても。警戒を強める銀行への会社別対応

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近ごろ、「融資先の粉飾が増えている」とのニュースを見聞きするようになりました。

そこで、融資先の粉飾に警戒を強める銀行への会社別対応についてお話をしていきます。

粉飾なんてしていない!と言う会社も気をつけて。

近ごろ(2019年11月21日現在)、地方銀行を中心として「融資先の粉飾が増えている」とのニュースを見聞きするようになりました ↓

粉飾(決算)とは、端的に言えば、事実とは異なる決算書をつくることです。たとえば、ほんとうは赤字だけれど、このままでは融資をしてもらえないので黒字に見せかける、とか。

銀行としては、そもそもそのような会社に融資をするわけにはいきません。

にもかかわらず、粉飾にダマサれて融資をしてしまった場合。粉飾に気づいた時点で、その融資先の倒産に備えた費用(貸倒引当金)を計上しなければいけません。これにより銀行の業績が悪化する…という問題がニュースになっているのです。

ほんとうに融資先の粉飾が増えているのか? を外部の者が知るすべはありません。それでも、このようなニュースがある以上、銀行は今後「融資先の粉飾」に対する警戒をより強めていく、と考えるべきでしょう。

この点で。「いやいや、ウチは粉飾なんてしてないし」という会社も、実は注意が必要です。

なぜならば、自覚なく粉飾をしてしまっている会社や、粉飾をしていなくても疑われてしまうような会社もあるからです。

というわけで。融資先の粉飾に警戒を強める銀行への会社別対応についてお話をしていきます ↓

融資先の粉飾に警戒を強める銀行への会社別対応
  • 「粉飾をしようとしている会社」の対応
  • 「粉飾をしてしまった会社」の対応
  • 「粉飾をしていないのに疑われやすい会社」の対応

それでは、このあと順番に見ていきましょう。

 

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融資先の粉飾に警戒を強める銀行への会社別対応

「粉飾をしようとしている会社」の対応

決算書が赤字だ(利益がマイナス)、決算書が債務超過だ(資産よりも負債が多い)という場合。銀行からは「危ない会社」と見られて、融資を受けることが難しくなります。

それでも融資を受けたい…(でなければつぶれてしまう…) と考える会社が、やむにやまれず手を染めてしまうことがあるのが「粉飾」です。

融資を受けたいという気持ちはわかりますが。とはいえ、粉飾は絶対にやってはいけません。まず、法律的にも倫理的にもダメだからです。

事実とは異なる決算書をつくる。その決算書で銀行をダマして融資を受けようとするのは「詐欺」であり罪に問われます。だれかをダマすこと自体、当然よろしくありません。

そして、もうひとつ。粉飾を絶対にやってはいけない理由があります。

それは、いちど粉飾をしてしまうと、粉飾を解消するのは困難だということです。もし利益を水増しして決算をすれば、次の決算で粉飾を解消するには、水増しした利益の分も利益を出さなければいけません。

ところが、粉飾をするような会社はそもそも利益を出すことが厳しいわけで。そのうえ、水増しした利益の分までとなると、より厳しくなります。よって、さらなる粉飾を繰り返すこととなり、粉飾の解消は困難を極めるばかりです。

加えて。粉飾にまみれた決算書は、会社にとってなんの役にも立たないシロモノと化します。

会社は決算書を見ても、ほんとうの業績、ほんとうの姿を知ることができなくなってしまう。会社はいったい何をよりどころに経営判断をすればよいのか… 粉飾によるいちばんのデメリットだと言えるでしょう。

ということで。もしも「粉飾をしよう」と考えている会社、あるいは「粉飾をしようか」と迷っている会社があるのなら。絶対に粉飾をやってはいけない、と強く伝えさせていただきます。

「粉飾をしてしまった会社」の対応

いましがた、「粉飾をしてはいけない」というお話をしてきましたが。それでもやってしまった。すでにやってしまった、という会社の場合には。

銀行に対して、正直にお話することをおすすめします。

やってしまったことはしかたありません。粉飾の内容や経緯、今後は絶対に粉飾はしないという意思と、粉飾を解消する方法までを銀行に伝える。

もちろん、これで銀行が許してくれるのか、融資をしてくれるのかはわかりませんが。少なくとも、「可能性」は高まります。

また、銀行もウスウス粉飾に気がついている、というケースはあるものです。気がついていても黙っているだけ。粉飾していることを加味して審査・評価をしていることはあります。

粉飾がバレていないと思っても、実はバレているかもしれない。この場合、そしらぬ顔で粉飾を続けている会社を、当然、銀行は信用していません。これでは今後の融資もスムーズにはいかないでしょう。

そう考えると。銀行に対して正直にお話したほうがいい、ということになります。

こちらから先に謝ることで誠意を見せる。逆に、銀行のほうから「粉飾ですよね」と言われてしまっては、誠意も「後出し」に過ぎず、信用の回復も難しくなってしまいます。

銀行融資で大切なこととして、「銀行との信頼関係」が挙げられます。粉飾は、その信頼関係を大きく損なうものであることを理解しておきましょう。

「粉飾をしていないのに疑われやすい会社」の対応

融資先の粉飾に警戒を強める銀行、という点で。粉飾をしていないのに疑われやすい会社は気をつけなければいけません。

それはいったいどういう会社なのかと言うと。たとえば、同業他社に比べて、売掛金が多い会社、売掛金回転期間が長い会社が挙げられます。

そのような会社は、決算書に掲載されている売掛金のなかには、回収できない不良債権や、架空売上分の売掛金が混じっているのではないか? と銀行に疑われることを覚えておきましょう。

たな卸資産が多い会社、たな卸資産回転期間が長い会社も同様です。もう売れない不良在庫や、架空在庫が混じっているのではないか? と疑われます。

したがって、会社は「同業他社平均」との比較をしておくべきです。比較したうえで、自社の売掛金やたな卸資産が多いのであれば、その理由・経緯を銀行に説明しましょう。詳しくはこちらの記事もどうぞ ↓

『売掛金が多い』は銀行に嫌われる その理由と対応手順

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銀行に『在庫がほんとうにある』を証明する5つの方法

2019.11.11

毎年、できあがった決算書をなんの説明もなく銀行にただ渡すだけ、という会社は少なくないようです。

その場合、銀行からは「粉飾をしていないのに疑われる」かもしれない、誤解されるかもしれないことを心得ておきましょう。

誤解されないようにするためには、前述したような「銀行から粉飾を疑われやすいポイント」を理解して、決算書を渡すタイミングできちんと説明をすることが大切です。

また、次のような決算書になっている会社も注意が必要になります ↓

  • 貸付金・前払費用などをすべて流動資産にしている
  • 買掛金・未払金を計上したりしなかったりしている
  • 特別利益を営業外収益にしている
  • 貸倒引当金を計上していない
  • 減価償却費を計上していない

上記のような決算書だと、会社自身には「粉飾をしている」という自覚がなくても、銀行からは「粉飾」と見られる可能性があります。悪意なき粉飾・自覚なき粉飾として、会社は気をつけなければいけないところです。詳しくはこちらの記事もどうぞ ↓

銀行から誤解される『悪意なき粉飾・自覚なき粉飾』の5事例

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まとめ

近ごろ、「融資先の粉飾が増えている」とのニュースを見聞きするようになりました。銀行は今後「融資先の粉飾」に対する警戒をより強めていく、と考えるべきところです。

粉飾してはいけない、のは当然として。自覚なく粉飾をしていたり、粉飾をしていなのに疑われてしまったり… がないように注意をしましょう。

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