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銀行融資を受けるなら注意すべき減価償却のポイント5つ

銀行融資を受けるなら注意すべき減価償却のポイント5つ

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銀行から提示を求められる決算書や試算表。そのなかで、銀行が注目しているもののひとつが「減価償却」です。

そこで、銀行融資を受けるなら、会社が注意すべき減価償却のポイントについてお話をしていきます。

銀行は「減価償却」に注目している。

会社が融資を受けるときには、銀行から決算書や試算表の提示を求められます。

その決算書や試算表について、注意すべきことのひとつが「減価償却」です。銀行は、減価償却に注目をしている。ゆえに、会社も注意しなければいけません。

では、銀行は減価償却の何に注目をしているのか? 具体的にはこちらです↓

銀行融資を受けるなら注意すべき減価償却のポイント5つ
  1. 法定限度額を計上しているか
  2. 利益が出ているか
  3. 返済原資はじゅうぶんか
  4. 少額減価償却資産を適用しているか
  5. 特別償却を適切に計上・表示しているか

自社の決算書や試算表を見たときに、これらのポイントを押さえることができているか。

押さえることができていれば、融資は受けやすくなる。押さえることができていなければ、融資は受けにくくなります。

というわけで、このあと、5つのポイントを確認していきましょう。

 

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銀行融資を受けるなら注意すべき減価償却のポイント5つ

《ポイント1》法定限度額を計上しているか

銀行融資を受けるなら注意すべき減価償却のポイントの1つめ。それは、「法定限度額を計上しているか」です。

そもそも、減価償却とは。高額のモノを買ったときに、購入費用の全額をいちどに経費にするのではなく、複数年にわたり分割して経費にする、という経理処理のことです。

たとえば 500万円の機械を買ったとして。機械を「1年で使い潰す・廃棄する」ということはまれであり、数年のあいだはその機械を使い続けることでしょう。

ですから、500万円という金額を「数年」で分割して経費にする。それが減価償却です。そして、分割して計上される経費を「減価償却費」と呼びます。

では 500万円の機械について、毎年いくらの経費を計上すれば良いのか? これは税法によって「法定限度額」が定められています。

つまり、「〇〇円までなら経費にしていいよ」ということが決まっている。その「〇〇円(法定限度額)」が、会社が経費に計上できる上限になります。

この点で。「減価償却費は法定限度額いっぱいで計上すべき」というのが銀行の考えです。

減価償却費をできるだけたくさん計上すれば利益が少なくなる。利益が少なくなれば税金も少なくなる。税金が少なくなれば、出ていくおカネも少なくなりますので 。

ところが。利益が少なくなると、銀行から融資が受けにくくなることから、「あえて法定限度額より少ない金額しか減価償却費を計上しない」という会社があります。

これは、利益の水増しであり、いわゆる「粉飾(決算)」とも見られるところです。当然、銀行からの印象は悪くなります。

だから、減価償却費は法定限度額を計上すべき、と覚えておきましょう。

ちなみに。減価償却費を法定限度額よりも少なく計上したってバレないのでは? と考えるのであれば間違いです。バレます。

その理由は、銀行に提示する決算書一式のなかにある「法人税申告書 別表16(1)または別表16(2)」という書類です。

そこには、「法定限度額 − 実際に計上した金額」が、「償却不足額」として計上されています。償却不足額があれば、法定限度額まで償却をしていないということです。

銀行は、「法人税申告書 別表16」までチェックしている、ということも覚えておきましょう 。

《ポイント2》利益が出ているか

銀行融資を受けるなら注意すべき減価償却のポイントの2つめ。それは、「利益が出ているか」です。

《ポイント1》では、「法定限度額を計上しているか」という話をしました。その法定限度額を計上したうえで、利益が出ているかどうか、黒字かどうかもポイントになります。

法定限度額を計上した結果、 もしも利益が出ていない、赤字になっているというのであれば。それは、「過剰投資だった」ということになります。

さきほどの機械の例で言えば、500万円の機械は過剰投資だったということです。逆に、適正な投資であれば、売上増によって利益も出ているはず。

ですから、減価償却費を法定限度額で計上したうえで利益が出ているかどうか、に銀行は注目しています。

なお、減価償却費を法定限度額よりも少なく計上したうえで利益が出ているという場合。銀行は「利益の水増し(粉飾決算)」を確信します。

利益を出すために減価償却費を調整したんでしょ?、ということです。

こうなると、減価償却費以外の部分についても、銀行からの信用を失うことになります。たとえば、架空売上や架空在庫を計上しているんじゃないか? みたいな。

一事が万事、減価償却ひとつで信用を失うことがないように気をつけましょう。

《ポイント3》返済原資はじゅうぶんか

銀行融資を受けるなら注意すべき減価償却のポイントの3つめ。それは、「返済原資はじゅうぶんか」です。

銀行から借りたおカネの返済原資として、「簡易キャッシュフロー」という考え方があります。

簡易キャッシュフローとは、算式で言うと「税引後利益 + 減価償却費」です。税金を払った後の利益(税引後利益)が返済原資になるというのはいいとして。

よくわからないとすれば「減価償却費」です。どうして減価償却費が返済原資になるのか?

それは、減価償却費がおカネの支出を伴わない費用だからです。

さきほど、減価償却費とは「購入金額を複数年に分割した費用」だと言いました。では、おカネが出て行くタイミングはいつでしょう?

おカネが出ていくのは「購入をしたとき」であり、「複数年に分割した費用が計上されるとき」ではありません。ですから、簡易キャッシュフロー計算では、減価償却費を利益に足し戻している。

と、言われてもよくわからん… ということもあるかもしれませんが。とにかく、借りたおカネの返済原資は「税引後利益 + 減価償却費」であることを覚えておきましょう。

そのうえで、「税引後利益 + 減価償却費 > 年間返済額」を満たしていることが重要です。

満たしていれば、毎年の稼ぎから返済ができる。満たしていなければ、毎年の稼ぎでは足りず、手元におカネを取り崩していくことになります。

取崩し続ければおカネはなくなるのですから、いつまでもそのままにはできません。

利益を増やすための経営改善をはかる。あるいは、借り換えなどを利用して、年間返済額を減らすなど、急ぎ対応するようにしましょう。

《ポイント4》少額減価償却資産を適用しているか

銀行融資を受けるなら注意すべき減価償却のポイントの4つめ。それは、「少額減価償却資産を適用しているか」です。

少額減価償却資産とは、青色申告の会社が、ひとつあたり 30万円未満の資産を、いちどに経費にできるというもの 。

本来であれば、複数年に分けて経費にするところをいちどに経費にできるのですから、利益を減らして税金を減らすことに役立ちます。

にもかかわらず、会社が少額減価償却資産とはせず、通常の減価償却をしている場合。銀行は、「あまり会社の調子が良くないのかな?」との見方をすることがあります。

会社の調子が良ければ、つまり、利益がじゅうぶんに出ていれば、いちどに経費にしようとするはず。それをしないのであれば、「利益に自信がない」ということです。

実際、利益を水増しする手段のひとつとして、「少額減価償却資産の適用を見送る」という会社もあります。

では、少額減価償却資産を適用しているかどうかを、銀行はどのように見極めるのか?。

決算書一式に含まれる「法人税申告書 別表16(7)」です。少額減価償却資産を適用している場合には、「法人税申告書 別表16(7)」の書類に記載されます。

その書類がなく、ひとつあたり 30万円未満の資産が減価償却されていれば、少額減価償却資産の適用を見送ったということがわかるわけです。

銀行はそんなところも見ているんだなぁ、と知っておくとよいでしょう 。

《ポイント5》特別償却を適切に計上・表示しているか

銀行融資を受けるなら注意すべき減価償却のポイントの5つめ。それは、「特別償却を適切に計上・表示しているか」です。

減価償却には、上乗せ分として「特別償却」というものがあります。通常の減価償却費に特別償却費を上乗せすることで、よりたくさんの費用を計上できます。

結果として利益を圧縮することができ、納める税金を減らすことができる。出ていくおカネを抑えられることから、会社は投資費用を早く回収することができます。

そんな特別償却を計上している会社を、銀行は「調子の良い会社だ」と見るものです。調子がいいから、利益が出ているから、上乗せの費用も計上できる。

これに対して、調子が悪い会社・利益が出ていない会社は、特別償却費を計上しません。もともと赤字なのに費用を上乗せしても、どうせ納める税金はゼロだからです。

なお、特別償却費を計上する場合には気をつけるべきことがあります。それは、特別償却費を「特別損失」として表示する、ということです。

特別損失にはせず、通常の減価償却費といっしょに「販売費及び一般管理費」として計上する会社があります。すると、その分だけ「営業利益」は減少します。

ところが、特別償却費を特別損失に表示すれば。営業利益は減らず、経常利益も減りません。

特別償却費をどこに表示しようが、最終利益は変わらないのですが。表示の場所によって、営業利益や経常利益は変わります。

銀行は最終利益よりも、営業利益や経常利益に重きを置いていますので、特別損失だと言えるものは特別損失に表示すべきです。

特別償却費は、まさに特別なのですから、特別損失として表示するようにしましょう 。

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まとめ

銀行から提示を求められる決算書や試算表。そのなかで、銀行が注目しているもののひとつが「減価償却」です。

減価償却の計上や表示によって、融資の受けやすさが変わりますので。銀行融資を受けるなら、注意すべき減価償却のポイントを押さえておきましょう。

銀行融資を受けるなら注意すべき減価償却のポイント5つ
  1. 法定限度額を計上しているか
  2. 利益が出ているか
  3. 返済原資はじゅうぶんか
  4. 少額減価償却資産を適用しているか
  5. 特別償却を適切に計上・表示しているか

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