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税理士署名が無い決算書の会社は銀行融資を受けられるのか?

税理士署名が無い決算書の会社は銀行融資を受けられるのか?

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決算書(税金の申告書)に税理士署名が無い会社は、はたして銀行融資を受けられるのか?について、お話をしていきます。

結論、税理士署名が無い決算書は融資が受けにくい。

会社が税務署に提出する決算書(税金の申告書)には、「税理士の署名」欄があります。

決算書の作成・提出にあたり、関与している税理士がいれば署名がある。そのような税理士がいなければ、署名欄は空欄になります。

対税務署、という面ではそれでかまわないわけですが。対銀行、という面では少々問題があることは知っておいたほうがよいでしょう。

結論として。税理士署名が無い決算書の会社は、銀行融資が受けにくい。

税理士の署名が無ければ絶対にムリ、とまでは言いませんが。かなり難しい・かなり厳しい面があることを理解しておかなければいけません。

実際に、税理士署名が無いことを理由(ほかにも理由があるにせよ)に、融資が断られている事例を見聞きしています。

銀行からの融資を検討している会社で、「ウチは決算書を見てもらう税理士はいない。税理士は関与していない」というのであれば、気をつけましょう。

そこで。税理士署名が無い決算書で融資は受けにくい、その「2大理由」についてお話をします。こちらです↓

税理士署名が無い決算書で融資は受けにくい2大理由
  1. 決算・申告が間違っている可能性が高いから
  2. 粉飾している可能性があるから

それではこのあと、順番に見ていきましょう。

 

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税理士署名が無い決算書で融資は受けにくい2大理由

《理由1》決算・申告が間違っている可能性が高いから

税理士署名が無い決算書で融資は受けにくい理由の1つめ。それは、「決算・申告が間違っている可能性が高いから」です。

税理士の署名が無い、つまり、税理士の関与が無いということは。決算書や税金の申告書を、自社でつくっているということです。

それ自体には、なんら問題がありません。ただ、税理士の関与無しに、決算書や税金の申告書を間違いなくしあげるのは、ふつうは難しいものです。

もちろん、間違いなくしあげることができる会社もあるでしょうけど。「ふつう」は難しい。だから、多くの会社は税理士に依頼をしています。

銀行もそのような実態をわかっていますので、「決算書には税理士署名があることが望ましい」と考えているわけです。

これまで税理士の関与がなかった会社の決算書を拝見することがありますが。たとえば、銀行の預金残高と決算書の数字が合っていなかったり、売掛金の残高がおかしなことになっていたり…

そんな決算書を見た銀行は思うことでしょう。「ほれ、見たことか。やっぱり間違っている!」と。

その間違いが、たとえ金額的に小さなものであれ。ひとつの間違いが見つかれば、あとは「一事が万事」です。ほかにも、もっといろいろあるんじゃないか? と、疑われるばかりです。

会社としては「たまたまミスしてしまっただけで…」と弁解をしたいところでしょう。

けれども、銀行には「税理士署名が無い決算書=間違った決算書」という色眼鏡がありますから。弁解を聞く耳を持たない、と考えておかなければいけません。

いっぽうで。自社の決算書に間違いはないんだ! と説明をする、証明をすることは困難です。間違っていることは証明できても、間違っていないことを証明するのはとても難しい。いわゆる「悪魔の証明」です。

したがって、税理士署名が無いことで、「間違っているのが前提」にされてしまうと。会社としては、非常に厳しい状況になります。

というわけで。銀行からの融資を考えている会社は、税理士の署名があったほうがいい。税理士の関与があったほうがいい。これが結論です。

けして、わたしが税理士だから言っているわけではありません。税理士の仕事を増やそうとして言っているわけではありません。などと言うと、かえってあやしいですね。

でも事実、決算書には税理士の署名があったほうがいいので、そのようにお伝えをしています。

ところで。

決算書に間違いがあると、銀行はなぜ融資を躊躇するのか? それは、会社の「返済力」がわからないからです。

銀行は決算書から、会社の返済力をはかります。端的に言えば、「利益」です。利益がある会社ほど返済力がある。銀行は、そう見ています。

けれども、決算書に間違いがあるとしたら、決算書に記載されている「利益」はアテになりません。結果として、返済力をはかることができない。だから、融資を躊躇するわけです。

それから、もうひとつ。決算書が間違っていれば、連動して税金の申告書も間違えていることになります。誤って少ない税金で申告をしていた場合には、のちのち税金を追徴されることになります。

そういった「税金の問題」も、銀行としては融資を躊躇するところです。

税金の問題と言えば、「ニセ税理士問題」があります。税理士資格のない人(税金の知識はある人)が、税理士の仕事をしておカネをもらっている。これは違法です。

ホンモノの税理士に頼むよりも安いからと、ニセ税理士に頼んで決算書や申告書をつくってもらっている… というケースがあります。

この場合にも、決算書の税理士署名欄は空欄です。

すると、決算書や申告書が正しいように見えても。税理士署名欄が空欄の場合には、銀行からは「ニセ税理士」の存在を疑われることにもなりかねず。

やっぱり、税理士署名が無い決算書は難しいなぁ… と考えるべきところです。

《理由2》粉飾している可能性があるから

税理士署名が無い決算書で融資は受けにくい理由の2つめ。それは、「粉飾している可能性があるから」です。

粉飾とは、わかりやすく言えば、「利益の水増し」になります。さきほど、銀行は「決算書の利益を、会社の返済力と見ている」といった話をしました。

しかし、決算書の利益が「水増し(粉飾)」されているとしたら、その利益は返済力をあらわしているとは言えません。

だから、銀行は「粉飾決算」を、すごく警戒しています。すごくすごく警戒している。

この点で。粉飾は悪いことだと、税理士もわかっているので、「粉飾決算には関与しないように」と考えています。

会社が銀行から融資を受けたいばかりに、粉飾をしようとすれば。税理士としては、「それなら関与できません」となるわけです。結果として、決算書の税理士署名欄は空欄になります。

ですから、決算書に税理士の署名が無いと、銀行は「粉飾をしている可能性がある」とも考えるのです。

ちなみに。顧問先から「どうしても」と頼まれて、粉飾決算を容認している… という税理士さんがいたら。気をつけましょう。

銀行は粉飾決算を見つけると、税理士署名欄から「関与税理士はどこのだれか」をチェックしています。チェックしたうえで、ブラックリストに掲載される、という話も聞いています。

こうなると、他の顧問先の融資にまで影響が出てしまう可能性を否定できません。ブラックリスト入りの税理士の場合、署名をすることがかえってアダになる。みたいな。

閑話休題。

粉飾のことで言えば、粉飾をしていても税理士署名がある、という決算書もありえます。

決算の時点では、税理士が粉飾に気が付かず、そのまま署名をしました。ところが、あとになって粉飾に気が付きました。そこで、「もう関与はできない」と、契約解除というようなケースです。

これだと、パッと見では税理士署名があるので問題がないように見えます。

けれども、このような会社で、よく起きる「特徴的な現象」は見逃せません。それは、「関与税理士が頻繁に替わっている」という現象です。

さきほどお話をしたような、粉飾をめぐる契約解除を繰り返していると。短い期間のあいだに、関与税理士がなんども変わることになります。

そんな会社の決算書を数年分並べてみると。税理士署名欄に記載されている税理士が、毎年のように替わっていたりするわけです。

これは、アヤシイですよね。

仮に粉飾がなかったとしても、「なにかしらのトラブル」のニオイがプンプンします。結果として、銀行からは融資を躊躇される理由にもなるところです。

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まとめ

税理士署名が無い決算書の会社は、銀行融資が受けにくいものです。

税理士の署名が無ければ絶対にムリ、とまでは言いませんが。かなり難しい・かなり厳しい面があることを理解しておかなければいけません。

税理士署名が無い決算書で融資は受けにくい2大理由
  1. 決算・申告が間違っている可能性が高いから
  2. 粉飾している可能性があるから

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