社長が、銀行員から嫌われるのは困ります。嫌われてしまえば、融資が受けにくくなってしまうからです。
というわけで、銀行員から嫌われる「ルーズな社長」の特徴を確認しておきましょう。
気づかぬうちに嫌われるようなことをしてないか。
銀行からの融資を必要とする会社にとって。社長が、銀行員から嫌われるのは困りますよね。言うまでもありませんが、嫌われてしまえば、融資が受けにくくなってしまうからです。
というわけで。わたしが銀行融資支援業務のなかで、銀行員の方から実際にお聞きしたことをもとにまとめてみます。題して、銀行員から嫌われる「ルーズな社長」の特徴。具体的には、こちらの5つです↓
- 回答がない
- 時間に遅れる
- 約束を守らない
- アポイントの変更が多い
- 折返しの電話をもらえない
これらをもとに、社長は「セルフチェック」をしてみましょう。もし、該当するものがあれば、「きょうからはもうやらない!」とあらためる機会になれば幸いです。
銀行員から嫌われる「ルーズな社長」の特徴
【特徴1】回答がない
銀行員から嫌われる「ルーズな社長」の特徴、1つめ。それは、「回答がない」です。
たとえば、銀行から「融資セールス(おカネを借りませんか?)」を受けることがあります。そのときに、「検討しておきます」と返事をしたきりで、放置していることはありませんか。
言われた銀行員は、回答を待っています。でも回答が来ないとなると、「この社長はそういうヒトなのだな」というイメージを持つそうです。そのイメージが強くなれば、融資セールスもされなくなってしまいます。これは、会社にとってデメリットでしょう。
また、銀行からなにか質問や依頼をされたことに対して、「のちほど回答します」と返事をしたきりで放置する… これも同じですね。銀行員からは「ルーズな社長だなぁ」と見られるばかり。「社長の人柄」も融資審査の対象ですから、ルーズと見られて良いことはなにもありません。
回答を求められていることには、忘れずに、できるだけ迅速に回答するようにしましょう。
【特徴2】時間に遅れる
銀行員から嫌われる「ルーズな社長」の特徴、2つめ。それは、「時間に遅れる」です。
対銀行に限らず、時間に遅れるのは良いことではありません。そのあたり、銀行は「堅い」ところですから、時間に遅れることには厳しい目を向けているものです。たとえそれが、1分の遅れでも。
この点で。約束の時間に、「必ず」遅れてくる社長がいます。ある銀行員の方いわく、「約束の時間に遅れる社長というのは、必ずいつも遅れてくるんです」と。大遅刻をするわけでもないけれど、数分〜10分ていど遅れてくる。
社長本人には「遅れた」という自覚がないことが多く、遅れたことに対して「お詫び」の言葉がないのも特徴です。時間に厳しいヒトを怒らせる行為・態度であるのは間違いありません。
銀行との約束については(他の約束もですが)、約束の時間「5分前」には準備をしておきましょう。そこがスタートラインです。時間に遅れてしまうと、スタートから大きく出遅れることになってしまいます。
【特徴3】約束を守らない
銀行員から嫌われる「ルーズな社長」の特徴、3つめ。それは、「約束を守らない」です。
銀行融資を受けるにあたって、会社は銀行と「約束」をすることがあります。最たるものは、「毎月〇万円ずつ返済をする」という約束であり、契約として書面にも記載されるところです。
これとは別に、もう少し「緩い約束」というのもあります。たとえば、今回融資をするにあたって、今後は融資を受けた銀行に「売上入金口座を移していく」とか、「社員の給与振込口座を移していく」とか。
これらは銀行にとってメリットがあるので、「融資をする代わりに」というお願いをされることはあるわけです。このお願いは、いわば「緩い約束」であって、書面にまではせずとも「守るべき約束」になります。
ところが。忘れてしまうのかどうなのか、その約束を守らない社長がいて。とても腹が立つ、そんな社長の会社にはもう融資はしたくない! と考えてしまう。という銀行員のお話を聞いたことがあります。
したがって、社長は「いちど言ったこと」には責任を持ちましょう、という話です。銀行員は、ぜったいに忘れていません。大事なことは必ず、銀行内の記録にも残しています。約束を破ったことが記録されてしまえば、将来にわたり融資が受けにくくなるばかりです。
【特徴4】アポイントの変更が多い
銀行員から嫌われる「ルーズな社長」の特徴、4つめ。それは、「アポイントの変更が多い」です。
銀行とのアポイント(面談の予定)を、なんども変更する社長がいます。銀行との面談よりも、だいじな仕事がある・緊急な仕事がある、という事情もあるのでしょうが。なんども変更、となると話は別です。
なんどもアポイントを変更されれば、変更されるほうは「ずいぶんと軽く見られたものだ」と感じるでしょう。そのくせ、融資を急いでいるときなどは「なんとしてでも話を聞いてくれ!」と迫られる。そういう社長はホント勘弁してほしい… と、銀行員の方から聞いたことがあります。
アポイントの変更が多いと、銀行からの心象が悪くなる。すると、多かれ少なかれ融資が受けにくくなることはあるはずです。融資が「会社対銀行」の取引とは言っても、実際には「ヒト対ヒト」のお付き合いになります。目の前にいる銀行担当者とのお付き合いをだいじにしましょう。
【特徴5】折返しの電話をもらえない
銀行員から嫌われる「ルーズな社長」の特徴、5つめ。それは、「折返しの電話がもらえない」です。
融資審査をしているなかで、追加の質問がある。追加で提出をお願いをしたい書類がある。そんなときには、銀行から社長あてに電話連絡があります。ところが、社長は留守にしているので、折返し電話をもらえるように伝言を残す。
その折返しの電話をしない社長がいます。言うまでもありませんが、折返しを求められているのであれば、必ず折返しの電話をしましょう。
この点で、銀行からの電話はきちんと伝えるよう、社長は社員に徹底しておく必要もあります。電話を受けた社員によっては、「また銀行のほうから電話をしてくれるだろう」などと受け取っているケースもあるからです。
そういう社員の対応、社員の教育も含めて、銀行は会社を見ていると考えておきましょう。銀行には「ヒトを見て貸せ」の言葉があります。会社に貸すおカネではあるけれど、社長や社員といったヒトまで見ているのが銀行です。
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まとめ
社長が、銀行員から嫌われるのは困ります。嫌われてしまえば、融資が受けにくくなってしまうからです。そんなことがないように、銀行員から嫌われる「ルーズな社長」の特徴をセルフチェックしておきましょう。
もし該当するものがあれば、該当するものがあれば、「きょうからはもうやらない!」とあらためる。融資の受けやすさにつながるはずです。
- 回答がない
- 時間に遅れる
- 約束を守らない
- アポイントの変更が多い
- 折返しの電話をもらえない