おうちでコーヒー焙煎をはじめるのにおすすめなアイテム、「煎り上手」をレビューします。
おうちでコーヒー豆の焙煎をはじめるならコレしかない。
コーヒー、飲んでますか? どうも、コーヒー好き税理士のモロトメジョーです。
おうちでハンドドリップや、おうちでエスプレッソでは飽き足らず。最近では、おうちで「コーヒー焙煎」をはじめました。とはいえ、はじめから「ウン万円」もする高額焙煎機を買うのもどうなのよ?(ぜったい妻にも怒られる)
というわけで、見つけたのがこれ。完全手動焙煎機「煎り上手」です↓
おいおい、手動なんてだいじょうぶかよ? 完全手動って、めっちゃタイヘンなんじゃないの? と言われるかもしれませんが。ダマサれたと思って買っちゃいましょう。って、ダマされるのはイヤですよね。だいじょうぶ、ダマしてません。買って後悔したわ〜、とはならないはずです。
そんな「煎り上手」の良さは、このあとお話をするとして。お値段5〜6千円で「まとも」に自家焙煎できるのであれば、コーヒー好きにとって、けして高い買い物ではないでしょう。
ちゃんとした高額・高機能の焙煎機は魅力的ですが、はじめから手を出すにはリスクがでかい。モノもでかいのでジャマになる。もし使わなくなてしまったら… 高額投資がパーになるうえに、ジャマでしかない。これは怒られます。ウチなら妻に怒られます。ガックリです。
妻のハナシはおいといて。さっそく、「煎り上手」の良さについてお話をしていきましょう。良いところばかりではなく、使用上の注意点なんかもお話ししていきます。
さいごには、「そもそも自家焙煎するメリットは?」ということにも、ちょこっと触れる予定です。だって、そもそも焙煎してあるコーヒー豆を買ってくれば済むハナシですからね。
はい、それではいきましょう!
完全手動焙煎機「煎り上手」の良いところ
完全手動焙煎機「煎り上手」の良いところは、こちらになります↓
- 5分くらいで煎れる
- 煎りムラが少ない
- 好みの焙煎度にできる
- コンパクトかつ軽量
- 丸洗いできる
それぞれについて、順番に見ていきましょう。
5分くらいで煎れる
煎り上手のスゴいところは、火にかけて5分くらいで煎れることです。かかる時間は焙煎度によりますので、浅煎りなら3分ていどで、中煎りなら5分くらい、深煎りなら7分くらい、といったところでしょう。
ちなみに。煎り上手の使いかたは、空いている「穴」から生豆を入れて、あとはコンロの上で左右に振るだけ↓
くわしくは説明書を読んでいただければですが、とにかくお手軽・カンタンなんで難しいことはありません。
それはそれとして、煎り上手のスゴいところは「5分くらい」でできてしまうところ。同じ手動でも、フライパンで煎ろうと思ったらタイヘンです。3〜5倍くらいの時間がかかるんじゃないでしょうか。
煎り上手は、熱効率が良くなるように設計されているので、フライパンのように熱が逃げない。だから、短時間で煎ることができる。コーヒー好きは、これから先なんども煎るのですから、さすがに3〜5倍の時間をムダにしたくはないです。そのための5〜6千円と考えたら、お安いものでしょう。
煎りムラが少ない
煎り上手の良さとして、煎りムラが少ないことが挙げられます。煎っているあいだ、煎り上手をきちんと左右に振ってさえいればムラが少なく、ほぼほぼ同じような焙煎度で仕上がります。
たとえば、こんな感じです(小袋に入っているのは煎る前の生豆)↓
よく見ると、煎り上手の内部はちょっと変わったカタチをしています。このカタチによって、内部で豆がうまく「自転」と「公転」することで、ムラなく焙煎できる「しくみ」らしいです↓
と言われても、いまいちピンとこないかもしれませんが。とにかく、煎りムラが少ない。
これがフライパンとなると、なかなかうまくはいきません。フライパン全体に熱が行き渡るわけでもなく、豆を均等に転がすのもタイヘンでしょう。それなりの「腕」が求められる作業です。その点、煎り上手なら、「初心者でも上手に焙煎できる」を売りにしているだけのことはあります。
好みの焙煎度にできる
煎り上手には、豆を入れるための「穴」が空いていることはお話をしました。その穴は、煎りながら焙煎度を確認するのにも役立ちます↓
煎りながら、目視でどれくらい焙煎されているかを確認するわけです。ここは「慣れ」が必要なところではありますね。
ちなみに。煎ってしばらくすると、豆が「パチパチ」といいだします。これは、「1ハゼ」と呼ばれるものです。ハゼ、つまり、豆が爆(は)ぜる音です。この1ハゼを過ぎたあたりでおしまいにすると、「浅煎り」になります。
1ハゼのあともさらに煎り続ける場合。しばらくすると、また「パチパチ」といいだします。これは、「2ハゼ」と呼ばれるものです。ここでおしまいにすると、「中煎り」になります。
それでもさらに煎り続けると「深煎り」です。わたしは、スモーキーなコーヒーが好きなので、このあたりまで煎ることが多いですね。ここまでくると、見た目は真っ黒だったりします。
なんにせよ、じぶんの好みの焙煎度を実現できるのが「自家焙煎」の良さです。煎り上手は、数回も煎ればコツがわかってきますので、まもなく「焙煎度」を調整できるようになるでしょう。イメージとして、こんな感じです↓
コンパクトかつ軽量
煎り上手のサイズは、幅 10cm、高さ 6.5cm、長さ 32cm。わりと「コンパクト」だといっていいでしょう。使わないときには、ちょっとしたスキマにしまっておくことができるサイズです。
また、重さは 240g。アルミニウム製(持ち手は木製)ということもあって、見た目よりも軽い印象があります。軽いからこそ、左右に振り続けることができるわけで。「女性の方にも使いやすい軽さ」という売り文句もそのとおりです。
なんども比較をして申し訳ありませんが、フライパンを振るとなると、煎り上手ほどにラクはできないでしょう。しかも、煎り上手よりもだいぶ長い時間、振り続けなければいけません。想像しただけでもタイヘンです。
丸洗いできる
煎り上手は、先端部分を取り外しできるようになっています(手回しできるネジを外すだけ)。なので、内部も含めて丸洗いも可能です。洗いたい、と思ったときには便利でしょう。
もっとも。よほどじゃなければ、別に洗わなくてもいいのかなぁ、とは思います。深煎りがすぎると、豆から油分があふれだすので、そうなると洗ったほうがいいかもですが。それとて、コーヒーオイル。煎り上手に馴染ませてしまうのも「味」があっていいかも、です。ただのズボラ?
完全手動焙煎機「煎り上手」の注意点
完全手動焙煎機「煎り上手」の注意点は、こちらになります↓
- いちどにたくさんは煎れない
- 火の粉が散って怖いかも
- 煙がモクモクするかも
- 皮の処理にくふうが必要
それぞれについて、順番に見ていきましょう。
いちどにたくさんは煎れない
煎り上手でいちどに煎れる量は、50〜60gくらいとされています。これはちょっと少ないですね。煎ると水分が飛んで、さらに軽くなりますから。最終的にできあがる豆はさらに少なくなります。
というわけで、5〜6人分くらいの豆が煎れるかどうかです。欲を言えば、もうちょっといちどにできるといいなぁ、とは思います。量が必要な場合には、何回かに分けて煎らなければならないのは、注意点と言っていいでしょう。
火の粉が散って怖いかも
煎り上手をコンロの上で振っていると、しばしば、火の粉が散ります。はじめて見たときは、ちょっとビビりました。とはいえ、火の粉はふわっと浮いて、すぐに消えます。
火の粉の正体は、豆の「皮」。皮が燃えて舞っている、のだと思います。火の粉はちょっと怖いかもですが、なんどか経験すればおそらく慣れるものでしょう。
煙がモクモクするかも
焙煎度を上げていくと、煎り上手から煙がモクモクとでてきます。2ハゼ以降は、かなりのモクモクです。はじめてのときには、キッチンに付いている煙感知器が鳴るんじゃなかろうか? とハラハラしました…
なので、深煎り目に煎る場合にはとくに、換気扇をしっかり回しておきましょう。さいごは換気扇でも追いつかないので(わが家の換気扇の場合)、コンロから外したら速攻でベランダまで持っていきます。このとき、「あの家から煙が出てる!」と通報されないように祈るばかりです。
冗談抜きで、けっこう煙が出ますので。そこのところはよろしくです。
皮の処理にくふうが必要
煎り上手で焙煎が終わったあとは、「ザル」を用意しておくといいでしょう。ザルの上で、煎り上手をひっくり返して、穴から豆を取り出します。メッチャ熱々ですから、豆を直接手で触ってはいけません。やけどします。
というわけで、豆を冷ますためには「ザル」は平らなほうがいいですね。平らなザルに豆を広げたほうが、早くきれいに冷ますことができます。わたしが買ったこちらのザルは、煎り上手1回分の豆を広げるのにジャストサイズでした↓
このとき、ザルの上には「皮の燃え残り(チャフ、と呼びます)」が残ります(焙煎度が浅いほど残る)。これは、豆を挽く前に取り除いておきましょう。
ひとつひとつ手で取り除くのもタイヘンですから。わたしは、ザルの下から「うちわ」を使ってパタパタします。こんなふうに↓
すると、皮は軽いのでザルから外へ飛んでいきますね。家のなかでやると掃除がタイヘンなので、ベランダやお庭でやりましょう。
そもそも自家焙煎するメリットは?
煎り上手の話はここまでにして。そもそもおうちでコーヒー豆を煎る、つまり、自家焙煎するメリットについて、ちょこっと触れておきます。
1つめのメリットは、コスパの良さです。焙煎された豆を買うよりも、焙煎される前の生豆を買うほうが「量」あたりの金額が安い。焙煎する手間を考えれば、生豆が安いのは当然ですね。
豆の種類や量にもよりますが。焙煎された豆に対して、生豆の金額は「半分〜4分の1」くらいかなぁ、といったところです。生豆は「じぶんで焙煎」という手間こそあるものの、それでも生豆はリーズナブルに思えます。
それに「じぶんで焙煎」さえも楽しい、というのであれば。生豆の安さは、メリットしかありません。
とはいえ。はじめからドカンと大量の生豆を買うのも、どうかと思いますので。少々割高でも、まずは少量を買ってみて、煎り上手を試してみるのがいいでしょう。
わたしはこちらの生豆を試しましたが、いわゆる「欠点豆(取り除いたほうがいいような豆)」がほとんどなく、そのまま使えるのでおすすめです↓
それから、もう1つ。自家焙煎のメリットは「豆の鮮度」です。
焙煎された豆は、鮮度が落ちるスピードが速い。焙煎から2〜3週間で使い切るのがベストになります。また、豆を挽いた場合には、7日くらいが賞味期限だと考えておきましょう。挽いて粉になると、劣化の速度が加速するのです。
この点、生豆であれば。2年くらいまでは美味しく飲める、と言われています(ただし、高温多湿を避けるなどの配慮は必要)。ですから、生豆はあるていど大量買いできますし(その分安く買える!)、必要な分をつど焙煎すれば、いつも新鮮なコーヒーを飲むことができる。
というわけで。「コスパの良さ」と「豆の鮮度」の2点で、自家焙煎するメリットがあるのです。ご興味あればぜひ、煎り上手から自家焙煎をはじめてみるのはいかがでしょうか。