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銀行に『書類・文書』を提出できる会社はなぜ融資が受けやすくなるのか?

銀行に『書類・文書』を提出できる会社はなぜ融資が受けやすくなるのか?

銀行に書類・文書を提出できる会社は、融資が受けやすくなる。その理由についてお話をしていきます。

目次

銀行にとっての「書類・文書」とはなんなのか?

多くの社長が抱える疑問として、「どうしたら銀行融資が受けやすくなるのか?」が挙げられます。これに対する答えのひとつが、「銀行に書類・文書を提出できる」です。

書類・文書とは具体的になんなのか? は、おいおいお話をするとして。銀行に書類・文書を提出できる会社はなぜ融資が受けやすくなるのか。その理由がこちらになります↓

銀行に書類・文書を提出できる会社は融資が受けやすくなる理由
  1. 他社に比べて評価が高まる
  2. 取り組みの優先順位が上がる
  3. 伝言ゲームの悲劇を避けられる

これら3つの理由から、あらためて「書類・文書」の重要性を理解しましょう。書類・文書を銀行に提出できるようになれば、銀行融資はより受けやすくなるはずです。

それではこのあと、3つの理由を順番に見ていきしょう。

銀行に書類・文書を提出できる会社は融資が受けやすくなる理由

【理由1】他社に比べて評価が高まる

銀行に書類・文書を提出できる会社は融資が受けやすくなる理由、1つめ。それは、「他社に比べて評価が高まる」です。

融資を受けるにあたり、銀行から提出を求められる書類として「決算書」があります。加えて、求められなくても提出したい書類として、「試算表」や「資金繰り表」「借入金一覧表」「経営計画書」などが挙げられます。

このうち、ほとんどの会社が提出できない、つくってもいないのが「資金繰り表」「借入金一覧表」「経営計画書」です。これらすべてを提出できる! という会社となると、ほぼ皆無と言っていいのではないでしょうか。

であるならば。それらの書類・文書を提出できる会社は、それだけで他社との「差別化」になります。他社ができないことをできるのですから、他社に比べて相対的に評価が高まります。結果として、融資が受けやすくなる。

ではなぜ、銀行はそれらの書類・文書を求めているのでしょうか。

資金繰り表は、向こう半年から1年ていどのおカネの流れを見ることで、「貸したおカネがどう使われるか・返済してもらえるかどうか」を確認するためです。これは、決算書や試算表だけではわかりません。

借入金一覧表は、「他行の融資状況」を把握して、融資の可否判断の参考にするためです。他行が貸していれば、ウチも貸す。他行が引いていれば、ウチも貸さない。銀行は良くも悪くも「横並び」、と考えておきましょう。

経営計画書は、「会社の方向性」や「売上・利益見込み」を確認するためです。また、実績(決算書や試算表)と比較をすることで、「意図した実績だったのか・そうでないのか」の確認もしています。

いずれの書類・文書にも総じて言えるのは、書類・文書をつくれる会社は「管理意識・管理能力が高い」と見られることです。実際にもそのとおりであることから、銀行に対する印象の良さ、評価の高さにつながります。

書類・文書をつくるのはメンドーだ、という話はよく見聞きするところです。多くの会社がそう考えているからこそ、ひと手間かければ大きな「差別化」になることを理解しておきましょう。

【理由2】取り組みの優先順位が上がる

銀行に書類・文書を提出できる会社は融資が受けやすくなる理由、2つめ。それは、「取り組みの優先順位が上がる」です。

言うまでもありませんが、銀行員は多くの融資案件に取り組んでいます。いわゆる「営業担当者」は、何十件、場合によっては百件を超える融資先を担当しているために忙しい。そのうえ、銀行業界はリストラも進んでいますから、営業担当者ひとりあたりの融資先はますます増えるばかりです。

したがって、融資案件の取り組みには、おのずと「優先順位」が発生することは理解しておきましょう。言い換えると、「先着順」ではない、ということです。

結果として、放置されたり、後回しにされるのでは困りますよね。では、自社の優先順位を上げるにはどうしたらよいのか? その答えが、書類・文書をつくり、銀行に提出することです。

融資の依頼があると、営業担当者(あるいは融資担当者)は「稟議書」を作成しなければいけません。このとき、会社から書類・文書の提出があるかないかで、稟議書作成の「手間の大きさ」が変わってきます。

たとえば、資金繰り表。稟議書には、資金繰りに関する記載項目があります。会社から資金繰り表の提出があれば、その内容を確認して、添付すればおしまいです。けれども、資金繰り表の提出がなかったら?

社長や経理担当者などにヒアリングをしつつ、銀行のほうで資金繰り表をつくらなければいけません。想像するだけでもメンドーであり、実際に、銀行員もそう感じています。だから、そういう会社の融資は「後回し」になりがちです。「放置」されてしまうことさえあります。

銀行員が忙しいのは、さきほどもお話をしたとおり。忙しいなかでノルマ・目標だってあるのですから、取り組みやすい融資案件から取り組むのは当然でしょう。

資金繰り表に限らず、ほかの書類・文書についても同じことです。試算表にしても、借入金一覧表にしても、経営計画書にしても、そこに書かれているのは「銀行が知りたいこと・稟議書に記載すべきこと」ばかりです。

書類・文書を提出できれば、稟議書作成の手間を軽減することができます。手間が軽減されれば、銀行員は融資に取り組みやすくなる。結果、優先順位が上がることを理解しておきましょう。

【理由3】伝言ゲームの悲劇を避けられる

銀行に書類・文書を提出できる会社は融資が受けやすくなる理由、3つめ。それは、「伝言ゲームの悲劇を避けられる」です。

ある言葉をAさんに伝えます。AさんはBさんに、その言葉を伝えます。BさんはCさんに、CさんはDさんに… そして、さいごの人に確認をしてみると、Aさんに伝えた言葉とは全然違うものでした。というのが、伝言ゲームで起きることです。

ゲームとして楽しむ分には、それでいいでしょう。ところが、銀行融資の現場であればどうでしょうか? 会社が銀行に伝えた言葉が、まったく違う言葉で伝わっていたら? だいじな言葉が伝わっていなかったら?

そのせいで、融資を受けられなくなってしまったら… 困りますよね。そんな伝言ゲームによる「悲劇」を避けるためには、やはり書類・文書を提出することです。

この点でおすすめの書類・文書が2つあります。ひとつは、決算報告です。毎年、決算書(税務申告書)ができあがると、それを銀行に提出するはずです。

そのときに、決算書だけを渡すのではなく、決算書の内容について「だいじなこと」を記載した報告書もあわせて渡しましょう。「だいじなこと」とは、前期との差異やその理由、現状の問題点と対策、現在の受注状況などです。くわしくは、こちらの記事もどうぞ↓

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口頭で説明すれば済むハナシだ、と思われるかもしれません。けれども、それが伝言ゲームの悲劇のはじまりです。また、書類・文書があれば、銀行担当者が稟議書を書きやすくなるのは、さきほどもお話をしました。

それから、もうひとつ。提出をおすすめする書類・文書は、「依頼書」です。融資の依頼をしたり、融資条件(金利、担保や保証など)の見直しを依頼するときには、その内容を書類・文書にして渡しましょう。

ほとんどの会社は、依頼を口頭で済ませているはずです。ところが、口頭だと「言った・言わない」のトラブルになることもありますし、伝言ゲームの悲劇に見舞われることもあるものです。

やはり、手間を惜しまず、依頼書をつくって提出するようにしましょう。くわしくは、こちらの記事でまとめています↓

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まとめ

銀行に書類・文書を提出できる会社は、融資が受けやすくなる。その理由を理解しておきましょう。実際に、書類・文書を提出できれば、銀行融資はより受けやすくなるはずです。

銀行に書類・文書を提出できる会社は融資が受けやすくなる理由
  1. 他社に比べて評価が高まる
  2. 取り組みの優先順位が上がる
  3. 伝言ゲームの悲劇を避けられる
銀行に『書類・文書』を提出できる会社はなぜ融資が受けやすくなるのか?

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