わたしがふだんつくっている、10〜15分くらいの YouTube動画。1本作るのに時間は何にどれくらいかかるのか? についてお話をしていきます。
1本つくるのに6〜7時間かかる。
2020年4月から YouTube動画の投稿をはじめて、1年と1ヶ月になります。動画をつくって投稿するのにも、「おおむね慣れた」と言っていい状況です。
そんなわたしが、ときどき聞かれることに「動画をつくるのにどれくらいの時間がかかるのですか?」というものがあります。
なるほど、動画をつくったことがない人、これからはじめて動画をつくろうとしている人などは、どれくらいの時間がかかるのか検討もつかないわけです。わたしも、そうでした。
もちろん、人によって、かかる時間は違うでしょうし、つくる動画の長さにもよるでしょう。なので、あくまで「わたしの場合には」ということではありますが。YouTube動画を1本つくるのに、なににどれくらいの時間をかけているか? こんな感じです↓
- ネタ出し【随時】
- 台本づくり【2時間】
- 撮影【1時間】
- 編集【3〜4時間】
- 投稿【15分】
というように、動画を1本つくるのに6〜7時間くらいかかります。ちなみに、わたしがふだんつくっている動画の長さは、だいたい 10〜15分くらいです。
つくる際に考えていることや、つかっている道具などについてもあわせて、このあとお話をしてみます。
YouTube動画を1本作るのに時間は何にどれくらいかかるのか?
ネタ出し【随時】
どんなネタで動画をつくるのか? いわゆる「ネタ出し」は、随時しています。こんなのつくろうかな? と思いついたときに、それを書き出しておくようにしています。
いざつくろう、という段階でゼロから考えるのは時間もかかるし、時間がもったいないので。ネタ出しは随時しておくのがよいでしょう。このブログのネタ出しも同じように、随時、書き出しています。
なお、書き出すのにつかっている道具は Notionです。クラウドサービスなので、いつでもどこでも、スマホでも PCでもつかえるのがいいですね。
と、ネタ出しをしたところで。このあと台本づくりをするときに、「今回はどれにするか?」を選びます。どれを選ぶか? は、わりとそのときの気分だったりもします。
台本づくり【2時間】
ネタが決まったら、台本づくりです。わたしは、YouTubeをはじめた当初からいままで一貫して、台本をつくり続けています。台本、と言っても人それぞれでしょうが。
わたしは、動画で話す内容を一字一句、ひとまず書いてみるタイプです。撮影で一字一句そのとおり話すわけではありませんが、それでも書いてみる。
そのくらいしておかないと、撮影のときにうまく話せない… という能力的な問題がひとつ。また、ぶっつけ本番では「練られた構成や表現などは難しいだろう」と考えて、台本をつくるようにしています。
一字一句ですから、時間はかかるわけですが。良い動画をつくるには、必要な時間であり、必要な手間だと考えています。
10分〜15分くらいの動画であれば、文字数にすると 4,000字〜6,000字くらいです。そのくらいの文章を書こうとすると、わたしの場合には2時間前後かかります。
台本をつくるのにつかっている道具は、ネタ出しでもつかっている Notionです。
撮影【1時間】
台本づくりができたら、いよいよ撮影になります。「書く」のに時間と場所はあまり選びませんが、撮影となると、時間と場所も選ばなければいけません。
起き抜けに、寝間着のままで撮影をはじめるわけにもいかないので(じぶんが映る動画の場合)。それなりのかっこうに着替えて、撮影の環境を整える必要があります。
このとき、じぶんの「心身」を整えておかなければいけないのも動画特有の注意点でしょう。書くのに比べて、話すのには、より「体力」と「気力」を必要とします。
体調が悪ければうまく話せませんし、気分が乗らないとうまく話せないものです。うまく話せないままの動画を投稿するのでは、視聴者に申し訳ありません。
なので、動画を撮影するのであれば、心身を整えるのは「とても大切な準備」だと言えます。
それはそれとして。撮影にはかかる時間は、おおむね1時間くらいです。もう少し細かく言うと、機材準備に 15分、撮影に 45分くらい。
10〜15分の動画を撮るのに、45分もかかるの? と思われるかもですが。わたしの場合にはかかります。つくった台本を見ながらとはいえ、わりとよく噛みますし、言い間違えたりもするものなので…
それでも、YouTubeをはじめた当初に比べると、時間はだいぶ短くなりました。半分以下です。慣れていなかったのが原因であり、すごく撮り直しをしていました。そのわりに、いまよりもいっそうヒドかったですが。
なお、撮影につかう道具としては、まず iPhone。わたしの場合、ビデオカメラはこれでじゅうぶんです。1メートルくらい離れて撮影をするので、三脚もつかっています。
それから、スタンド照明を2機↓
ちょっと大掛かりにも見えますが、照明はだいじです。照明が暗いと、動画自体のフンイキが暗く見えてしまいます。これはムダにもったいないので、照明には気をつけましょう。
いわゆる「リングライト」でもいいのですが、わたしのように「メガネ」をしていると、メガネのレンズにリングが映り込みます。丸〜く。それがイマイチだったので、上記のようなスタンド照明を買いました。
そして、重要なのがマイク。カメラは iPhoneでじゅうぶんだとしても、マイクは iPhoneだと不十分です。必要以上に雑音を拾ってしまううえに、音質が悪い。なので、こちらをつかっています↓
さいごに、グリーンバック↓
「クロマキー合成(後述)」をしているので、グリーンバックをつかっています。これだと、きれいで立派なスタジオがなくても「ごまかせる」のはメリットの1つでしょう。
わたしの撮影場所(自宅兼事務所の仕事部屋)は、見栄えがよくないこともあり。また、「プレゼン形式の動画(後述)」にしたいということもあり、クロマキー合成をつかっているところです。
編集【3〜4時間】
撮影が済んだら編集です。iPhoneで撮影した動画は、AirDropをつかって、MacBookProに送信。あとは、MacBookProで、Final Cut Proというアプリをつかって編集しています。
はじめにするのは、カット編集。撮影した動画のなかで、ムダな部分をカットしながら、必要な部分だけを残してつなげていく。というのが、カット編集です。
ノーカットで済むような撮影ができるとベストなんですけどね。わたしの能力では厳しいです。また、「え〜」とか「あの〜」といった「間」も、視聴者にとってはジャマなことが多いので、カットしたほうがいいものと考えています。
カット編集をするにあたってつかっているのが、左手デバイスの「tour box」です↓
tour boxには、いろいろなダイヤルやボタンがついていて、左手(あるいは右手)だけでカット編集ができます。マウスやキーボードをつかうよりもラクチンだし速いです。
ここまでで、だいたい 30分くらい。
わたしは動画に「テロップ(字幕)」を入れるので、こんどはその準備です。いまは、「Vrew」というアプリをつかっています。
Vrewは、人工知能を活用して動画の音声を自動分析。最新の音声認識技術を通じて、音声をテキストに変換してくれる、というスグレモノです。しかも無料。かなりの精度で、文字起こしをしてくれますのでおすすめ。
Final Cut Proでいちど、mp4ファイル形式に書き出します。書き出したファイルを、Vrewで読み込むと、数分で文字起こしは終了です。
あとは Vrew上で、文字起こしの間違いを修正していきます。同時に、テロップを切り替えるタイミングも修正していきます。ここまでで、だいたい1時間くらい(編集をはじめてから)。
Vrewでファイルを書き出して、そのファイルを Final Cut Proで読み込みます。この時点で、テロップ自体はできていますが、フォントを整えたり、位置を調整したりが必要です。
これが、いちばん時間がかかる… だいたい、2時間〜2時間半くらい。なので、テロップがなければ、編集はだいぶ時間を短縮できますね。
テロップを入れる・入れないは賛否両論ありますが。動画の内容にもよるのでしょうし、わたしは「入れる」と決めて入れているだけです。
なお、Final Cut Proでは、テロップの調整をするのに加えて、クロマキー合成の作業をしています。クロマキー合成とは、背景の合成です。グリーンバックで撮った背景に、別の背景を合成する。くわしくはこちらの記事に書きました↓
クロマキー合成は、慣れてしまえば時間はかかりません。ものの数分です。背景にする「素材(画像)」の準備に時間はかかりますが、それはさいしょの「いちどだけ」になります。
あとは、BGM。これも入れるか入れないかは好みですが。まったくの無音もさみしいものですし、撮影時の細かいノイズを打ち消すのにも役立ちます。
BGMはなにを入れるかさえ決まっていれば、作業自体はあっという間です。1分くらいあれば。
さいごに、サムネイルづくり。わたしは、サムネイルも Final Cut Proでつくっています。本編の動画を撮影するときに、サムネイル用のポーズをとった動画も撮影。それを Final Cut Pro上で加工して、サムネイルとをつくる流れです。
サムネイルをつくるのに、15〜20分くらい。そこそこかかりますね。同じ動画でも、サムネイルによって見られかたが変わってくるところなので、時間をかける価値はあるでしょう。
というわけで。編集全体でみると、だいたい3〜4時間くらいかかっています。わずか 10〜15分くらいの動画なんですけどね。動画を視ているだけだと、なかなか気づかないところです。
わたしも、じぶんが動画をつくるようになって、YouTuberのすごさを知りました。
投稿【15分】
動画の編集が終わったら、YouTubeに投稿です。WEB上の「Youtube Studio」という管理ツールをつかって投稿します。アップロードにそこそこ時間がかかるところですが、そこは別のことをしながら待っていればいいでしょう。
アップロードとは別に時間がかかるのは、投稿する動画の情報設定です。動画のタイトルや、概要欄の記載、タグの設定などなど。わたしは動画ごとにそれぞれ、関連動画や関連ブログ記事のURLを概要欄に記載しているので、そこにも少々時間がかかっています。
そんなことをしていると、投稿にかかる時間はだいたい 15分くらいです。これで、動画1本の投稿はおしまい、ということになります。延べ6〜7時間くらいですから、なかなかの重労働であります。
まとめ
わたしがふだんつくっている、10〜15分くらいの YouTube動画について。1本作るのに時間は何にどれくらいかかるのか? をお話をしてきました。
あくまで、「わたしの場合」ではありますが。ご参考になるようでしたら幸いです。