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運転資金を減らすな!銀行融資を活用せよ、というハナシ

運転資金を減らすな!銀行融資を活用せよ、というハナシ

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運転資金を減らしましょう、というハナシがありますが。

むやみやたらと減らしたがために、会社が弱くなることはあるものです。その理由と、銀行融資の活用についてお話をしていきます。

減らせばいい、というものでもない。

ときおり、「運転資金を減らしましょう」というハナシを見聞きします。ここで言う、運転資金とは、「売上債権+棚卸資産ー仕入債務」で計算される金額のことです。

このうち「売上債権」とは、売掛金と受取手形であり、入金されるのを待っている金額になります。「棚卸資産」は、いわゆる在庫であり、売れて入金されるのを待っている金額です。

いっぽうで、仕入債務とは、買掛金と支払手形であり、支払を待ってもらっている金額になります。

というわけで、「入金待ち(売上債権・棚卸資産)ー支払待ち(仕入債務)」が、運転資金です。これは会社が事業を続けるうえで、「立て替えなければならない金額」であり、その運転資金が大きくなるほど、会社の資金繰りは厳しくなります。

そこで、冒頭のハナシ、「運転資金を減らしましょう」につながるわけです。

たしかに、運転資金を減らせば、資金繰りはラクになるかもしれません。が、減らせばいいというものでもない。むしろ、むやみやたらと減らしたがために、会社が弱くなることもありますよ。

というのが、本記事のお話です。最終的には、銀行融資の活用まで、順番に確認をしていきましょう。

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運転資金を減らすと、会社が弱くなる理由

売上債権

運転資金を減らすために、売上債権、とりわけ売掛金を減らそうとした場合に、会社が弱くなる理由について考えてみましょう。

売掛金の残高を減らそうと、入金サイトを短縮するケースがあります。たとえば、いままでは「毎月末日締め・翌々月末払い」としていたところを、「毎月末日締め・翌月末払い」に変更するようなケースです。

すると、どうなるか。売上先としては、「早く支払いをするのだから、その分、値引きをしてくれ」と要望するのがふつうでしょう。しかたなく、値引きに応じた場合、当然ながら利益率が低下します。

結果、利益が減れば、おカネも減る。会社は弱くなってしまうわけです。

また、サイトを短くすれば、サイトの長さを理由に「まとめ買い」してくれていたような売上先は、なくなってしまう可能性があります。売上が減れば、やはり、おカネも減る。会社は弱くなります。

即金歓迎の値引き販売なども、考えものだと言えるでしょう。

棚卸資産

続いて、運転資金を減らすために、棚卸資産を減らそうとした場合に、会社が弱くなる理由について考えてみましょう。

棚卸資産の残高を減らそうと、在庫量の圧縮をはかるケースがあります。いままでは、100個の在庫量を確保していたところ半分にする。いままでは、10種類の在庫を確保していたところを半分にするようなケースです。

すると、どうなるか。在庫切れにより、売り逃しが起きる可能性があります。また、在庫切れにより、納期が延びしてまうこともありうるでしょう。いずれにせよ、客離れにつながるところです。

客離れが進めば、売上が減る。おカネも減る。やっぱり、会社は弱くなってしまいます。「在庫=悪」だとも言われますが、そうとばかりも言い切れない、ということです。

仕入債務

続いて、運転資金を減らすために、仕入債務、とりわけ買掛金を増やそうとした場合に、会社が弱くなる理由について考えてみましょう。

買掛金を増やせば、その分、資金繰りはラクになります。そこで考えられるのは、支払サイトを延ばすという方法です。たとえば、「毎月末日締め・翌月末払い」だったところを、「毎月末日締め・翌々月末払い」にしてもらうよう、仕入先にお願いしてみる。

すると、どうなるか。うまくいくこともあるかもしれませんが、うまくいかないこともあります。

支払サイトを延ばすだなんて、資金繰りが相当悪いのだろうか?だったら、もう掛売りはやめておこう。と、仕入先が考えて、「おたくには現金払いでなければ売れません」と言われてしまう可能性もあります。これでは、逆効果です。

支払サイトを延ばしましょう、というアドバイスはよくありますが。あまり現実的ではないよなぁ、ということもあります。

ちなみに、売掛金のサイト短縮を、売上先にお願いするのも似たようなものです。売上先からは、「サイトを短縮するだなんて、おカネに困っているのかな」と見られる可能性があります。結果として、客離れにつながることもゼロではないでしょう。

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運転資金を減らさないための対応策

運転資金を減らせれば、資金繰りがラクにはなるけれど。実際には、運転資金を減らすのも難しいものであることを、ここまで確認してきました。では、どうするか?

銀行融資を活かすことです。

運転資金分のおカネを、銀行から借りられれば、資金繰りで困ることはありません。借入をすれば、利息の支払が必要になりますが、いまは低金利の時代です。

売掛金の入金サイトを縮めることで下がってしまう利益率に比べたら、金利のほうが安くつくことはじゅうぶんに考えられます。

また、買掛金の支払サイトはいっそ縮めて、その分、値引きを交渉するのもよいでしょう。サイトを縮めた分の資金繰りは、銀行融資でカバーする。金利よりも値引率のほうが大きいのであれば、メリットだと言えるでしょう。

銀行は、会社が「運転資金分のおカネを必要としている」のはわかっていますので。運転資金の融資には、基本的に、ポジティブです。

いっぽうで、融資先の決算書を見ながら、「ほんとうに必要な運転資金なんだろうか?」とも考えています。

もしも、売掛金のなかに不良債権・架空債権があれば、銀行は融資をするわけにはいきません。棚卸資産のなかに、不良在庫・架空在庫がある場合も同じです。

このあたりをふまえて、銀行から運転資金の融資を受けるためのポイントを確認しておきましょう。

売上債権

銀行から、不良債権と見られないためには、会社の「与信」に対する姿勢を、あきらかにすることが大切です。

大口取引先であれば、定期的に信用調査をしている。新規取引先であれば、取引開始前に信用調査をしている、など。帝国データバンクや東京商工リサーチといった、信用調査会社をつかって、取引先の状況を調べることは可能です。

こういったことができる会社に対して、銀行は安心感をもちます。もちろん、会社自身のためにも必要なことですから、信用調査は取り入れるようにしましょう。

ただ、信用調査会社の調査料は高いなぁ… というのであれば。G-Searchというサービスで、最低限の信用情報を取得することはできます。そのあたり、くわしくはこちらの記事もどうぞ↓

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また、架空債権と見られないためには、売上債権の「内訳」と「推移」を、銀行に見せることが効果的です。売上先ごとに、毎月の売上・毎月の入金を一覧にした表を、銀行に提示するようにしてみましょう。

この表は、会社自身のために必要なものでもあります。

毎月の売上・毎月の入金の推移を見ていれば、売上先の「変調」にも気づきやすくなるものです。やはり、与信管理に役立ちますし、銀行からは「管理能力がある会社だな」とも見られます。

棚卸資産

銀行から、不良在庫と見られないためには、現場・現物を見てもらうのもひとつの方法です。見たってわからないだろう、とおもわれるかもしれませんが。それは、それです。

隠すことなく見せられる、という姿が、銀行からの信用につながることはじゅうぶんに考えられます。銀行もまた、現場・現物を見たいけど、そうは言えない。ということもありますので、会社のほうから声がけできるとよいでしょう。

また、在庫の品物ごとに、毎月の入庫・出庫を一覧にした表を、銀行に提示するのも効果的です。毎月、一定の入出庫があれば、不良在庫でないことがわかりますし、架空在庫でないことの証にもなります。

このような表をつくっていない会社がありますが、在庫の動きをつかむことができないと、不良在庫が発生したり、過剰在庫が発生につながるものです。銀行に提示するかにかかわらず、つくっておきましょう。

また、在庫の動きを把握したうえで、品物ごとに「目標在庫量」を決めておくことをおすすめします。現場(仕入担当者や営業担当者など)は、在庫を持ちたがるケースが少なくありません。

現場まかせにしていると、知らないうちに在庫がふくれあがっていた… というのは、よくあるハナシです。目標在庫量を設定・周知徹底して、実際の在庫量をコントロールしましょう。

そのような管理ができる会社は、銀行からの信用も高まります。

仕入債務

前述した在庫量が適正であれば、仕入債務自体に問題が起きることは、基本的にありません。それよりも気をつけるべきは、決算のたびに「買掛金の計上」をしたりしなかったりすることです。

黒字のときには、買掛金を計上するけれど、赤字のときには計上しない、という会社があります。これは、銀行から見れば粉飾決算です。買掛金はあたりまえに計上するもの、と考えておきましょう。

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まとめ

運転資金を減らしましょう、というハナシがありますが。むやみやたらと減らしたがために、会社が弱くなることはあるものです。

必要な運転資金まで減らしてしまうことがないように。必要な運転資金は、銀行融資を受けることで対応していきましょう。

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