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在庫が多い会社が銀行融資を受けやすくするために必要な3つのこと

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在庫が多いと、銀行から警戒される。融資が受けにくくなる。でも、在庫を減らすことはできない… では、どうしたらよいのか?

というわけで、在庫が多い会社が銀行融資を受けやすくするために必要な3つのこと、についてお話をしていきます。

目次

話はそれほどカンタンじゃない。

銀行から融資を受けようとする会社が、気をつけるべきことのひとつに「在庫が多い」が挙げられます。在庫が多い会社は、銀行から警戒されるからです。

では、銀行がなにを警戒しているのか?

それは、不良在庫や架空在庫です。それらがあるにもかかわらず、会社の決算書をうのみにしてしまうと、「資産を過大評価」してしまうことになります。

決算書に記載されている金額ほどの価値がない在庫について、価値があるものと見てしまえば、結果として、過剰に融資をすることになりかねません。

だから、銀行は「在庫が多い」を警戒しているのです。

だったら、在庫は減らせばいい。かと言えば、話はそれほどカンタンではありません。品揃えを売りにしている会社もありますし、高価な品を扱う会社だってあるでしょう。

在庫を減らすことはできない。でも、銀行から警戒されないようにするにはどうしたらよいのか? 在庫が多くても、銀行から融資を受けやすくするにはどうしたらよいのか?

具体的には、次の3つになります↓

在庫が多い会社が銀行融資を受けやすくするために必要な3つのこと
  1. 在庫が多いことを認識する
  2. 在庫が多い理由を説明する
  3. 現場・現物を見てもらう

それではこのあと、順番に見ていきましょう。


在庫が多い会社が銀行融資を受けやすくするために必要な3つのこと

在庫が多いことを認識する

まず、1つめは「在庫が多いことを認識する」です。意外と、自社の在庫が多いことに気がついていない会社もあります。これでは話がはじまりませんので、まずは認識するところからはじめましょう。

また、在庫が多いと言っても、いったいなにと比べて多いのか? どれくらい多いのか? 具体的・客観的に認識することも大切です。銀行は、そうしています。

ここで、おすすめのツールが「経営自己診断システム」です。中小企業基盤整備機構がWEBで提供しているもので、だれでもすぐに、無料で利用できます。くわしくは、こちらの記事もどうぞ↓

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この経営自己診断システムに、自社の決算書データを入力すると、各種指標を同業他社と比較することができます。在庫に関する指標は、「棚卸資産回転日数」です↓

棚卸資産回転日数 = (棚卸資産÷売上高)×365

これにより、「在庫が1日あたり売上高の何倍あるか」がわかります。言い換えると、在庫を何日で売り切ることができるのかがわかる、ということです。

そこで、棚卸資産回転日数について、自社の数値と同業他社平均とを比べてみましょう。自社の在庫がどれくらい多いのか(あるいは少ないのか)が、具体的・客観的に把握できるようになります。

同業他社平均と比べて、少々多いくらいはよいにしても、1.5倍を超えるようだと注意が必要です。銀行も同じように、同業他社との比較をしています。在庫が多いことを警戒されている、と考えておきましょう。

在庫が多い理由を説明する

自社の在庫が多い、と認識できたところで。次に必要なのは、銀行に対して「在庫が多い理由を説明する」ことです。放っておくと、不良在庫や架空在庫を疑われます。

疑われるだけならまだしも、「同業他社平均よりも多い分は、無いものと考える」というシビアな銀行もありますから、気をつけなければいけません。

たとえば、自社の決算書に掲載されている在庫が 1,000万円だとします。これに対して、同業他社平均から見た在庫は 600万円だとします。すると、1,000万円ではなく 600万円に在庫を修正して、決算書を評価する銀行もある、ということです。

結果として、400万円も資産が減りますから、その分、自社の評価は下がってしまいます。不良在庫や架空在庫がないのであれば、会社としてはたまりません。

そこで、自社の在庫が多いと認識しているのであれば、銀行からなにも言われずとも、会社のほうから「在庫が多い理由」を説明する必要があるわけです。

たとえば、「短納期・欠品なし・豊富なラインナップ」がお客さまに評価されている会社であれば、あえて在庫を多めに持っているということがあるでしょう。

また、宝飾品や美術品、一点物などを扱う商売であれば、商品単価が高いことから在庫金額が大きくなる会社もあります。だからと言って、商売を変えるわけにもいきません。

そう考えると、「在庫が多い理由」というよりは、「在庫を多くすべき理由」ということになります。言い換えるなら、自社の「ビジネスモデルを伝える」ということでしょう。

この点で、自社のビジネスモデル(だれに・なにを・どのように売るのか)を、銀行に伝えていない会社は少なくありません。同様に、融資先のビジネスモデルを理解していない銀行も少なくありません。

決算書を渡すだけで、ろくろく話をしていない会社・銀行に、そのようなことが起こります。決算書の数字を見ているだけでは、ビジネスモデルはわからないからです。

在庫についても、商流図を提示しながら話ができると、銀行の理解も深まるものと考えます。商流図については、こちらの記事も参考にどうぞ↓

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現場・現物を見てもらう

さいごにもうひとつ、在庫が多い会社が銀行融資を受けやすくするために必要なことは「現場・現物を見てもらう」です。

ここで言う「現場・現物」とは。倉庫や工場、事務所といった現場。在庫そのものである現物になります。これらを実際に見てもらえば、不良在庫や架空在庫の疑いも晴れるというものです。

なので、銀行のほうから「見せてほしい」と、お願いをされることもありますが。いっぽうで、銀行には遠慮もありますから、現場・現物を見たくても躊躇していることはあるようです。

そこで、銀行から言われずとも、会社のほうから積極的に「見てみませんか?」と声がけすることをおすすめします。

とはいえ、銀行員がパッと見ただけで、「在庫が多いかどうか」を見極めるのもカンタンではないでしょう。在庫表を見ながら、すべてを確認するわけにもいきません。

それでも、現場・現物を見せるのは「隠しごとなどありませんよ」というアピールをするためです。不良在庫や架空在庫があれば、会社は隠したがるものですから。ふつうは、現場・現物を見せようとはしないものです。

そのうえで、現場・現物を見てもらうときのポイントは、「とにかく整理整頓しておくこと」になります。銀行員は、整理整頓ができない会社を警戒する、というのは有名なハナシです。

実際、商品が乱雑に置かれていたりすれば、いろいろ心配にもなりますよね。

また、現物を見てもらうのであれば、在庫のなかでも、とくに単価の高いものを中心に見てもらうとよいでしょう。言うまでもなく、在庫金額にインパクトを与える品だからです。

単価が高い商品について、実際に存在していることや、入出庫があること(商品に動きがあること)がわかれば、不良在庫や架空在庫に対する疑いも軽減されます。

なお、常に在庫の金額がかなり多くなるような会社であれば、運転資金を確保するために、ABL(Asset Based Lending)を申し出るのもひとつの方法です。

ABLとは「動産担保融資」のこと。ここで言う「動産」のなかには、在庫が含まれ、ほかには売掛金や設備なども含まれます。したがって、ABLはそれらの動産を担保にした融資です。

ただし、ABLを利用するには、銀行が「在庫の金額を正しく把握する」ことが欠かせません。そのために、会社は在庫に関する情報開示をしなければいけません。

となると、「隠しごと(不良在庫や架空在庫)」はできないのですから、ABLを申し出ることはすなわち、「隠しごとなどありませんよ」というアピールの効果もあります。

もっとも、銀行は「把握する手間」、会社は「情報開示する手間」があるために、ABLは双方にとってメンドーな融資であるのは間違いありません。

それでも、その「メンドー」を通じて、銀行は融資先のビジネスモデルをより理解できるのも間違いありませんから、銀行との関係性を深めるのに効果がある融資だとは言えるでしょう。


まとめ

在庫が多いと、銀行から警戒される。融資が受けにくくなる。でも、在庫を減らすことはできない… では、どうしたらよいのか?

というわけで、在庫が多い会社が銀行融資を受けやすくするために必要な3つのこと、についてお話をしてきました。ぜひ、押さえておきましょう。

在庫が多い会社が銀行融資を受けやすくするために必要な3つのこと
  1. 在庫が多いことを認識する
  2. 在庫が多い理由を説明する
  3. 現場・現物を見てもらう

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