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銀行融資における同業他社比較のアピールポイントまとめ

銀行融資における同業他社比較のアピールポイントまとめ
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融資を受けている会社が、銀行に対してアピールするための材料はいろいろありますが。そのなかのひとつに挙げられるのが「同業他社比較」。そのアピールポイントをまとめていきます。

目次

同業他社比較は銀行へのアピールに使える

融資を受けている会社が、銀行に対して自社をアピールする材料のひとつに「同業他社比較」が挙げられます。文字どおり、「自社と同業他社とを比較する」というアピールのしかたです。

その「同業他社比較」は、銀行側では当然におこなわれていることであり、銀行の視点を知るうえでは社長もまた、同業他社比較について理解を深めておくのがよいでしょう。

なお、同業他社比較のツールとしては、「経営自己診断システム」がおすすめです ↓

中小企業基盤整備機構が提供しているWEBサービスであり、メンドーな初期登録はなく、しかも無料です。もはや、使わない理由がありませんので、ぜひ利用してみましょう。

まずは、決算書を用意して(1期分でもOKですが2期分がベスト)、それを見ながら入力するだけ。入力項目も 30くらいなので、サクッとおわるのも使いやすいところです。

診断結果では、200万社以上の中小企業の決算データにもとづき、各種の財務指標について、同業他社との比較ができます。業界の中央値や上位値の確認、加えて、倒産リスク分析までできるスグレモノです。診断結果は、PDF出力もできます。

とはいえ、その「同業他社比較」を、銀行に対してどのようにアピールすればよいのか? 本記事では、4つのパターンに分類して、アピールポイントをまとめていきます。パターンは、次のとおりです ↓

同業他社比較の4パターン
  1. 自社が良い・他社も良い
  2. 自社が悪い・他社は良い
  3. 自社が良い・他社は悪い
  4. 自社が悪い・他社も悪い

それではこのあと、順番に見ていきましょう。


銀行融資における同業他社比較のアピールポイント

自社が良い・他社も良い パターン

たとえば、経営自己診断システムの診断結果には「前年比増収率」という指標があります。これは、「売上が前年に比べてどれだけ伸びているか」の指標です。

その前年比増収率について、自社が良い(つまり、売上が伸びている)のに対して、同業他社もまた良いのであれば、「業界全体が伸びている」と考えることができるでしょう。

そういった「業界全体の好調」に対して、銀行は良い印象を持つものです。好調の業界にある会社に対して、積極的に融資をすすめるという考え方もあります。ですから、「自社が良い・他社も良い」という場合には、「業界全体の好調」をアピールポイントにしていきましょう。

この点で気をつけたいのが、自社の「業種」です。銀行は、融資先の業種を、わかっているようでわかっていないことがあります。実際に、卸売業の会社が、小売業だと見られていた例もありました。

とはいえ、銀行も決算書だけを見ていたのでは、融資先の「商売(なにを・だれに・どのように売っているのか)」についてはわかりません。だとすれば、社長のほうから銀行に説明をする必要もあるでしょう。

このとき、口頭だけで説明をするのではイマイチだと言えます。なぜなら、言葉だけではわかりにくいということもありますし、会話はカタチとしては残らないからです。そこでおすすめなのが、「商流図」になります。

商品が生産者から自社を経由して、最終消費者にいたるまでの流れを図にしたものが「商流図」です。これがあると、銀行の理解度は格段に上がります。商流図について、くわしくはこちらの記事を参考にどうぞ ↓

自社が悪い・他社は良い パターン

前述の「前年比増収率」について、自社が悪い(つまり、売上が減っている)のに対して、同業他社は伸びている、という場合はどうでしょう? これを単純に見ると、アピールはできないようにおもえます。

ところが、「売上をあえて減らす」というのは、財務改善手段のひとつです。売上のなかには、「筋の良い売上」と「筋の悪い売上」があります。ここで言う「筋が良い・悪い」とは、「利益率が高いか・低いか」です。

いくら売上が多くても利益率が低ければ、販売効率が悪く、極端を言えば、赤字になるケースさえあります。そういった売上が、「筋が悪い売上」です。だとすれば、筋が悪い売上は、あえて減らすという考え方が成り立ちます。

よって、「前年比増収率」はマイナスでも、利益率が伸びているというケースもあるわけです。経営自己診断システムには、利益率に関する指標もあります。銀行に対しては、「売上をあえて減らす」という話をしたうえで、利益率についてアピールをするのがよいでしょう。

似たようなところでは、「棚卸資産回転日数」という指標があります。これは、在庫の滞留期間をあらわす指標であり、いっぱんには「短いほうがよい」とされている指標です。が、自社の棚卸資産回転日数が、他社の棚卸資産回転日数に比べて長い場合はどうでしょうか?

必ずしも、自社が悪いとは言えません。もし自社の強みが、「他社にはない豊富な品ぞろえ、他社にはないスピード納品」だとしたら。在庫が多いことは、戦略上あらわれる事象のひとつにすぎません。この場合、社長は銀行に対して、「自社の強み」をアピールすべきだと言えます。

いっぽうで、自社に問題があるというケースはどうでしょう。たとえば、利益率に関する指標が、他社に比べて悪い。その原因に、ポジティブなところはないというケースです。この場合には、原因に対する「解決策」を検討したうえで、「実行の計画」をアピールするのがよいでしょう。

自社の問題を把握して、改善を実行できる会社を、銀行は評価するものです。

自社が良い・他社は悪い パターン

このパターンについては、基本的に、自社が他社よりも良いところをどんどんアピールすることになります。要は、自社の「強み」になるところであり、「差別化ポイント」です。

このとき、ただただ数字が良いということだけではなく、「どうしてその数字がよくなっているのか」という原因について、銀行にアピールするようにしましょう。

たとえば、利益率に関する指標であれば、どうして利益率が高いのか。値上げを実行できる商品力があるから、利益を中抜されない直販ルートがあるから、〇〇のコストカットをしたから、とか。

また、「手元現金預金比率」といった指標もあります。これは、売上高に対して、どれくらいの現金預金を持っているか? の指標です。銀行は、貸したおカネを返してもらうのが商売ですから、「おカネ」がどれくらいあるのかは関心事になります。

そのおカネについて、手元現金預金比率が他社よりも高いのであれば、「当社では、日ごろから預金目標をおいて資金繰り管理をしています」などといったアピールもよいでしょう。

実のところ、資金繰り管理ができている中小企業はけして多くはなく、場当たり的な資金繰りの場面を銀行はよく目にしています(急ぎで融資を依頼される、みたいな)。また、売上や利益の目標はあっても、預金の目標を置いている会社は少ないものです。ゆえに、目立ちます。

というように、「自社が良い・他社は悪い」のパターンについては、「どうして良いのか」を把握して、そこを銀行にアピールしていくようにしましょう。

自社が悪い・他社も悪い パターン

これは、前述した「自社が良い・他社も悪い」の逆バージョンです。たとえば、「前年比増収率」であれば、自社がマイナス、他社もマイナスのような状況が考えられます。つまり、「業界全体が不調」だという状況です。

このように、不調の業界に対して、銀行の融資姿勢は当然にネガティブとなります。よって、自社の業界が不調だと、自社の融資が受けにくくなるということはあるものです。では、どうするか?

業界の不調は、自社にとっての「伸びしろ」である点をアピールすることです。他社がうまくいっていないなか、もし自社がうまくいけば「総取り」できる可能性があります。少々こじつけのようではありますが、伸びしろになりうるのはたしかです。

とはいえ、伸びる要素がなければ説得力も出ませんから、業界が不調である原因を特定したうえで、その「解決策」への取り組みを、銀行に説明できる必要があります。そこまでできれば、このパターンであっても、アピールは可能です。

これに対して、「業界がダメだから、ウチがダメなのはあたりまえ」といった発言はよくありません。実際に、業界が不調のなかでも好調な会社はあるものです。銀行はそれを知っていますから、「業界はダメだから=他責・責任転嫁」と見られてしまいます。

景気が悪い、というハナシもいっしょです。景気や業界のせいにするのではなく、「自社の問題はどこにあるのか? 自社にできることはなんなのか?」に目を向けられる社長に、銀行員は一目置くのだと聞きます。

もちろん、自社に目を向けることは、銀行のためだけではなく、自社自身にとっても役に立つはずです。銀行へのアピールをきっかけに、あらためて自社に目を向けてみるのはいかがでしょうか。


まとめ

融資を受けている会社が、銀行に対してアピールするための材料はいろいろありますが。そのなかのひとつに挙げられるのが「同業他社比較」です。本記事では、そのアピールポイントをまとめてみました。

経営自己診断システムなどを使って、同業他社比較をしたうえで、その結果を銀行へのアピールに役立てていきましょう。

銀行融資における同業他社比較のアピールポイントまとめ

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