日々のPC作業が、マルチディスプレイ環境だというのなら。やってはいけないことに気をつけましょう、というお話です。生産性を上げるはずが、下げてしまうことがないように。
マルチディスプレイで生産性を上げる人、下げる人。
いまや、多くの人にとって日々欠かすことができないPC作業。そのPC作業をするときには、「マルチディスプレイの環境だ(複数のディスプレイを並べている)」という人もいるでしょう。
わたしもまた、マルチディスプレイで作業をしています。そのうえで、「やってはいけないこと」として気をつけているのがこちらです↓
- 正面にベゼル
- 首を左右に振りまくる
- ウィンドウをマウスで操作
- 余計なものを表示する
- 手元に紙を置いている
- 高さ・角度が悪い
これらを見て、「ん… どういうこと?」とおもわれるようなら、このあと確認をしていきましょう。やってはいけないことをやっていると、生産性を上げるはずのマルチディスプレイが、逆に生産性を下げていた… ということもありえますから。要チェックです!
マルチディスプレイでPC作業をするときにやってはいけないこと
正面にベゼル
たとえば、2枚のディスプレイを並べているとします。その2枚を、じぶんのカラダの正面を中心にして左右に並べているとしたらどうでしょう? つまり、ディスプレイのベゼル(縁)が、カラダの正面にくるということです。
すると、顔を正面に向けて作業することができません。左右どちらかのディスプレイを見て作業することになりますから、常に首は右か左にひねっていることになります。素人目で見ても、カラダが歪む原因になりそうです…
正面にはいつもベゼルが目につくのも、わずらわしいものでしょう。なので、2枚のディスプレイを並べるのであれば1枚をカラダの真正面に、もう1枚をその左右のどちらかに並べるのがおすすめです。
正面にベゼルの配置をしている人は、ときおり拝見するので、いちど配置を見直してみるのはいかがでしょうか。
首を左右に振りまくる
いましがた、マルチディスプレイのうちの1枚は、カラダの正面に配置しましょう、という話をしました。とはいえ、これでも問題がないわけではありません。
正面以外のディスプレイを見るときには、首を振る角度が大きくなる。これは問題です。なんどもなんども首を振るようであれば、疲労もしますし、やはりカラダが歪みやすくもなるでしょう。
ひとつの解決策としておすすめするのが、「ウルトラワイドディスプレイ(ウルトラワイドモニター)」です。わたしはいま、35インチのディスプレイを使っています↓
これくらいの大きさになると、ディスプレイを左右2分割で使っても、狭いと感じることはありません。画面の左にブラウザ、右にはExcelを表示して、ブラウザを見ながらExcelで作業といったことも余裕です。
とはいえ、それだけ左右に大きいディスプレイなら、首をふるのも疲れるんじゃないか? と、おもわれるかもしれません。ならば、おすすめなのが「曲面ウルトラワイドディスプレイ」です。
ディスプレイの両端が内側に向かって曲がっているため、曲がっていないディスプレイに比べると、首を振らずにすみますし、視線を動かさずにすみます。そのあたり、くわしくはこちらの記事もどうぞ↓
ウィンドウをマウスで操作
マルチディスプレイにしても、ウルトラワイドディスプレイにしても。作業領域が広くなるのがメリットです。その作業領域に、複数のウィンドウを並べることができます。
このとき、ウィンドウの移動や位置調整などを、マウスでしてはいませんか? これは疲れますし、時間がかかります。作業領域が大きくなればなるほど、移動距離も長くなるので、いっそう疲れるし、時間もかかる。
なので、そこは「キーボードショートカットキー」を使いましょう。特定のウィンドウを隣のディスプレイに移したり、ディスプレイ内の右に寄せたり、フル画面にしたり、ウィンドウを閉じたりは、キーボードだけでもできることです。
できるようになればわかりますが、マウスを使うよりも圧倒的にラクだし、それに速い。覚えるまでに、少し時間はかかるかもしれませんが。この先も、PC作業を続けることを考えれば、かけておくべき時間であり、じゅうぶんに回収できる時間です。
くわしくは、こちらの記事をどうぞ↓
余計なものを表示する
マルチディスプレイで画面がたくさんある、ウルトラワイドディスプレイで画面が広くなると、ついついやってしまうのが、余計なもの表示することです。
ここで言う「余計なもの」とは、いま使わないもの・いま見る必要がないものです。たとえば、メーラー、各種SNS、ニュースサイトなど。そういったものが表示されていると便利なようでいて、実は、集中力を妨げていることがほとんどでしょう。
メールの新着に気づいて、目の前の作業を中断する。SNSの新着、ニュースの新着も同じです。いちど作業を中断すれば、ふたたび集中するためには、多かれ少なかれ時間と意志とを要します。
新着をきっかけに、集中力をそがれて、そのままダラダラしてしまうことも考えられるところです。ゆえに、ディスプレイには余計なものを表示しないこと。
マルチディスプレイによって広がった作業領域は、あくまで、いま目の前の作業のために使うべきです。それがもし、1枚のディスプレイでじゅうぶんだというのなら、マルチディスプレイにする必要はありません。余計なものを表示することになるだけ、生産性を下げるだけです。
これからマルチディスプレイにしよう! とか、もう1枚ディスプレイを増やそう! と考えているのであれば。増やしたディスプレイになにを表示するつもりなのか? 事前にイメージしておくのがよいでしょう。
手元に紙を置いている
マルチディスプレイの環境にありながら、手元に「紙」を置いているのであれば。いったい、なんのためのマルチディスプレイなのか? を問うべきです。などと、強い口調になってしまいましたが。
要は、ペーパーレスです。せっかくディスプレイが複数あるのですから、紙はなくして、データとして扱うのがよいでしょう。
マルチディスプレイなら、紙を印刷する代わりに、ディスプレイの1つに表示をしながら、別のディスプレイで作業ができます。じぶんが印刷をしないだけではなく、紙を受け取らないようにすることも大切です。
そもそもデータでもらうとか、現物が紙ならスマホのスキャナアプリで撮影をするとか。これならば、紙を増やさずに、マルチディスプレイを活かして作業ができます。
繰り返しになりますが、マルチディスプレイなのに手元に紙があったら、「これはおかしいことなんだ」と考えるようにしましょう。
高さ・角度が悪い
さいごに、おまけとして。マルチディスプレイに限らず、ディスプレイ全般についてやってはいけないことがあります。それは、ディスプレイの「高さ・角度が悪い」です。
使っているディスプレイの「上端」が、じぶんの目の高さよりも、上になるのはよくないこととされています。つまり、ディスプレイを見上げるような高さになっている状態、これだと視線が上向きになりがちなので、首への負担が大きく、まぶたが持ち上がるためドライアイになりやすいのだそうで。
そうならないように、ディスプレイの上端は、じぶんの目の高さと同じか、それよりも下になるくらいにしておく。つまり、少し見下ろすような高さに調整するのがよいでしょう。
このとき、ディスプレイの角度を「やや上向き」にすると、視線とディスプレイの表面とが垂直になるので、より見やすくなります。これが、机に対してディスプレイの表面が垂直だと、少しばかり見づらくなってしまうはずです。
あらためて、使っているディスプレイの高さと角度を確認してみましょう。
まとめ
日々のPC作業が、マルチディスプレイ環境だというのなら。やってはいけないことに気をつけましょう、というお話をしてきました。
生産性を上げるはずのマルチディスプレイが、実は生産性を下げていた… ということがないように。本記事で挙げた項目にあてはまるものがないか、あらためて確認をしてみましょう。
- 正面にベゼル
- 首を左右に振りまくる
- ウィンドウをマウスで操作
- 余計なものを表示する
- 手元に紙を置いている
- 高さ・角度が悪い