おうちでアイスコーヒーを淹れるときのコーヒー器具として、「カリタ・冷珈器102」のご紹介です。マニアックすぎる器具ではありますが、おすすめポイントやイマイチな点をレビューします。
どメジャーによるマニアック
こんにちは、コーヒー好き税理士のモロトメジョーです。きょうも、コーヒーしてますか? というわけで、さっそくはじめていきましょう。
いま(2023年7月30日)は、夏真っ盛り。そこで、おうちでアイスコーヒーを淹れるのに使うコーヒー器具の紹介です。といっても、「こんなの見たことないんですけど」的にマニアックな器具かとおもいます。
それはずばり… カリタ・冷珈器102です! って、これ何て読むの? れい… ま、いっか。
日本のコーヒー器具といえば「カリタ」は、どメジャーなわけですが。「冷珈器102」とはいったいどういう器具なのか? おすすめポイントや、イマイチな点などをまとめていきます。
その前にまずは、「冷珈器102」の使い方をカンタンに確認しておきましょう。
カリタ・冷珈器102の使い方
前述したとおり、「冷珈器102」は、アイスコーヒーを淹れるのに使うコーヒー器具です。もう少し具体的に言うと、「ハンドドリップ・急冷式」で淹れるときが、使いどころになります。
そもそも「ハンドドリップ・急冷式」の場合、コーヒーサーバー(抽出液を受ける容れもの)にたくさんの氷を入れておいて、その上にドリッパーを載せて、濃いめのコーヒーを抽出するのが一般的です。
すると、ドリッパーから落ちた抽出液が、氷で一気に冷やされて、美味しいアイスコーヒーの出来上がり! と、なります。では、「冷珈器102」があるとどうなるのか? こうなります↓
つまり、ドリッパーとコーヒーサーバーのあいだに「冷珈器102」を挟み込む、というしかけです。「冷珈器102」のなかには、あらかじめ氷を詰め込んでおくので、ドリッパーから抽出されたコーヒーは「冷珈器102」をとおって、コーヒーサーバーに落ちることになります。
いやいや、これって必要なわけ…? と、おもいますよね。そのあたりは、このあとのお話で。
カリタ・冷珈器102のおすすめポイント
まずは、冷珈器102のおすすめポイントから、お話をしていきます。
氷が漬けっぱなしにならない
何と言っても、これに尽きます。冷珈器102のおかげで、抽出されたコーヒーが氷に漬けっぱなしになりません。なぜなら、氷は常に冷珈器102のなかにあるから↓
これに対して、一般的なハンドドリップ・急冷式だと、コーヒーサーバーのなかで抽出されたコーヒーは氷に漬けっぱなしとなります。放っておくと氷は溶けていきますから、当然薄くなる… これはイヤですよね。
なので、冷珈器102を使ってひとまず、冷たいアイスコーヒーを抽出する。そのうえで、グラスにはあたらしい氷を用意しておき、飲む直前で、さきほどのアイスコーヒーを注ぎ入れる。
これならば、ムダに氷が溶けてコーヒーが薄くなるのを防ぐことができます。って、細けぇ… 細かすぎるよモロトメさん… と、おもわれるでしょうか。
ナメんな、コーヒーを! コーヒー道は常にストイックなのだっ! と、何をキレているのかわからないとおもいますので。どうぞ、わかる人だけついてきてください。
味わいにもたしかな差が出る
じゃあ、肝心の「味」はどうなのよ? と、いえば。たしかな差が出ます。冷珈器102で淹れたほうが、苦味や甘さがより感じやすく、一般的な急冷のほうだと、それらが感じにくい。
やはり、氷に触れている時間が長い急冷式のほうが、氷で薄まってしまった… ということなのだとおもっています。それぞれの見た目としては、次のとおりです。色合いとしても、差が出ているのがわかるでしょう↓
ちなみに、冷珈器102で淹れた直後は「22℃前後」なので、冷えてはいますが「ぬるめ」ではあります。なので、飲む直前に氷を入れて、サッと飲めるとよいでしょう。
あるいは、冷珈器102で淹れたコーヒーを、サーバーのまま冷蔵庫でもう少し冷やすのもよいかもしれません(22℃くらいまで冷えていれば、そこから冷やしても劣化は少ないはず)。
お値段がリーズナブル
冷珈器102は、Amazon価格で700円弱でした。価格だけを見れば、リーズナブルと言ってよいでしょう。コーヒー器具のなかには、数千円、1万円を超えるものもゴロゴロありますから。
とはいえ、冷珈器102は言ってみれば「プラスチックの筒」にすぎません。実際、手にとってみても、それ以上でもそれ以下でもない。特殊なギミックがあるわけでもなく、値段相応とも言えますが。
ただ、それでも。700円弱という価格は、「ちょっと買ってみた」ができる価格です。つまり、お試しがしやすいのはメリット。試してみなければわからないこともありますから、チャレンジ精神旺盛なあなたには、リーズナブルであることがおすすめポイントになるでしょう。
カリタ・冷珈器102のイマイチな点
続いて、冷珈器102のイマイチな点もお話をしておきます。
ドリッパーとサーバーを選ぶ
冷珈器102は、ドリッパーとして「102ドリッパー」の利用を推奨しています(説明書に書いてある)。コーヒー好きのあなたなら、もちろん「102ドリッパー」は持っているよな!
もし、持っていなければ、冷珈器102とあわせて購入しましょう。102ドリッパーもまた、リーズナブルに購入することができる価格です↓
でもさぁ、102ドリッパーじゃなきゃいけないの? 別のドリッパーでもよくない? と、おもわれるかもしれませんが。冷珈器102の上部のつくりがなかなかシビアなのです。
わたしも、ドリッパーはいろいろ持っていますが、ピタッと合うものはなかなかありません。冷珈器102を使うのであれば、やっぱり 102ドリッパーがあったほうがよいでしょう↓
ついでに、コーヒーサーバーとに相性もあります。サーバーによっては、冷珈器102とのかみ合わせが悪く、うまくいかない… ということもありそうです。わたしが愛用している「珈琲考具」のサーバーはぴったりでしたが↓
そのあたり、さまざまあるサーバーとの調整が効きにくいものとおもわれ、ドリッパーとサーバーを選ぶのはイマイチな点だといえます。
不安定なので倒れたら惨劇
冷珈器102を使うときには、下から、コーヒーサーバー、冷珈器102、ドリッパーと積み上げることになります。なかなかの高さに積み上がるわけで、見た目にも不安定です。
そして、実際にも不安定さがあります。前述したとおり、コーヒーサーバーとドリッパーとの相性があるからですね。102ドリッパーを使っていてもなお、不安定に不安を感じずにはいられない…
もし、ドリップ中に、この「タワー」が倒れたら… もうそれは惨劇でしょう。ま、そういう不安や恐怖と戦いながらも淹れるコーヒーには、いつもと違った美味さがあるかもしれません(ないかもしれません)。
氷をけっこう用意しないといけない
冷珈器102のなかには、いっぱいまで氷を入れたほうがいいよ、と説明書に書いてあります。それはそうですよね。氷をケチると、しっかり冷えなくなってしまいます。
で、冷珈器102を氷でいっぱいにしようとおもうと、けっこうたくさんの氷を用意しなければなりません。一般的な急冷式と比べると「たくさん」という、比較の問題ではありますが。
400ccくらいのアイスコーヒーを淹れるのだとすれば、冷珈器102に要する氷は、一般的な急冷式に要する氷の倍くらい… というイメージです。いちおう、イマイチな点として挙げておきます。
まとめ
おうちでアイスコーヒーを淹れるときのコーヒー器具として、「カリタ・冷珈器102」をご紹介しました。
マニアックすぎる器具ではありますが、お話をした「おすすめポイント」や「イマイチな点」をふまえて、それでも「興味がある!」というのであれば、ぜひお試しを。
そう、試すことから始まります。試してみなければわからないことがあります。かくもコーヒー道は奥深いものなのです。というわけで、きょうのコーヒーバナシはおしまい。