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誰がキーマン?会社の融資で覚えておきたい『銀行の役職(肩書き)』

誰がキーマン?会社の融資で覚えておきたい『銀行の役職(肩書き)』

銀行の役職(肩書き)について、お話をしていきます。会社が融資を受けるにあたって、いったい誰がキーマンになるのか? 確認をしておきましょう。

目次

ずいぶんとエラい人がやってきた。

会社に来た銀行員の名刺に「支店長代理」って書いてある。

これはこれは、ずいぶんとエラい人がやってきたもんだ… と思われるかもですが。もしかすると、イメージと実際とはちょっと違いがあるかもしれません。

というわけで。銀行の役職(肩書き)について、お話をしていきます。会社が融資を受けるにあたって、いったい誰がキーマンになるのか? 確認をしておきましょう。

このあとのお話の内容は、次のとおりです↓

会社の融資で覚えておきたい『銀行の役職(肩書き)
  • 銀行の部署
  • 銀行の役職(肩書き)一覧
  • 融資におけるキーマンはどの役職?

それでは、順番に見ていきましょう。

 

銀行の部署

まずは、銀行のなかにどのような部署があるのかを確認です。おもなところでは、次の3つの部署があります↓

銀行の部署
  • 事務(窓口)
  • 渉外(営業)
  • 貸付(融資)

それぞれ、カンタンに説明をしていきます↓

事務(窓口)

支店の窓口でお客さま対応をする部署です。預金の入金や出勤、税金や公共料金の収納、各種振込など、さまざなサービスを提供しています。

渉外(営業)

いわゆる「営業」をする部署です。会社にやってくるのは、基本的にこの部署の銀行員になります。担当エリアのお客さまに対して、融資その他のサービス提供をしています。

貸付(融資)

融資業務をする部署です。稟議書や契約書の確認、返済が滞っている融資先への対応、店頭での融資相談などを行っています。

会社がお付き合いをしている銀行には、上記のような部署があることを理解したうえで、それぞれの部署における「役職(肩書き)」を確認していきましょう。

 

銀行の役職(肩書き)一覧

一般の会社と同じように、銀行にも「役職(肩書き)」があります。ただし、一般の会社とは役職名称(肩書き名称)が違ったり、特徴的なところもありますので、確認をしていきましょう。

中小企業がおもに融資を利用する地方銀行や信用金庫などの支店では、おおむね次のような役職(肩書き)になっています(本部はまたちょっと違いがあります)↓

銀行の役職(肩書き)一覧
  • 支店長
  • 副支店長
  • 次長
  • 課長
  • 支店長代理
  • 係長
  • 主任
  • 一般行員(肩書き無し)

上記は、役職が高い順に並べてあります。

ちなみに。銀行では、「管理職」のことを「役席」と呼んでいます。ここもまた、一般の会社とは違う、特徴的なところです。

どこからが管理職なのか? は、主任以上の銀行もあれば、係長以上の銀行もあります。このあたりは、銀行によって多少のバラツキがあるということです。

なお、支店の規模によっては(規模が小さいと)、副支店長がいない、主任がいない、課長がいない、などの違いはあるようです。

さて。ここで、ちょっと気になるのが「支店長代理」という役職になります。こうして見ると、「支店長」という名がつく役職でありながら、順番で見ると「思ったよりも下のほう」だと思われるのではないでしょうか。

支店長代理と聞くと、「支店長の次にエラい人」とのイメージをする社長もいます。ところが、実際には、イメージとちょっと違うことを覚えておくとよいでしょう。

しかしまぁ、それならなぜ、そんなまぎらわしい役職をつけたのか?その理由は、「あえて、まぎらわしくしたいからだ」というハナシがあります。

つまり、支店長代理としておけば、「支店長の次にエラい人」とイメージをする人がいる。だから、クレーム対応のときなどには、支店長が行けなくても(あるいは行かなくても)、支店長代理で相手に納得してもらえるからだとか…

それはそれとして。ひとつの目安として、支店長代理は「入社 10年めくらいから」、次長・課長は「入社 15年めくらいから」が平均的だと言われています。

銀行員が会社に来たときには、役職と年齢を確認できれば、その銀行員が「出世頭」かどうかの目安になりそうですね。融資を受けるにあたっては、優秀な担当者がいいのは言うまでもありません。

 

融資におけるキーマンはどの役職?

ここまで、銀行の部署と役職(肩書き)について確認をしてきました。さいごに、融資における「キーマン」を確認しておきましょう。

会社が融資を受けるにあたって、カギになるのは銀行のなかの誰なのか? その答えは「稟議書の流れ」を見るとわかります。

稟議書とは、融資の判断をするのに必要な情報をまとめた書類です。その稟議書は、渉外部署の担当者によって作成されたうえで(融資部署の担当者が作成することもあります)、次のような流れをたどります↓

銀行内の稟議書の流れ

渉外部署の担当者(あるいは融資部署の担当者)
 ↓
渉外部署の課長
 ↓
融資部署の課長
 ↓
副支店長(あるいは次長)
 ↓
支店長

というわけで、最終の決裁権者は「支店長」になります。当然と言えば、当然ですが。

したがって、会社はお付き合いをしている銀行の支店長とは、「面識」があるに越したことはありません。面識がある会社と、面識がない会社、どちらが決裁しやすいか? と言えば、面識がある会社のほうでしょう。

面識があるからといって、融資をしてもらえるわけではありませんが。面識があることで、支店長は「どのような会社か」を理解しやすくなります。いっぽうで、面識がなければ、支店長はその会社のことがよくわかりません。

よくわからない会社のことは、「よくわからないから、融資をやめておくか(融資をしないほうが安全だろう)」とも考えられるところです。そうならないように、支店長とは面識があったほうがよいでしょう。

面識をつくるための方法としては、「毎年の決算報告」がベストです。

税務申告が終わって、決算書ができあがったら。それを持って、支店まで報告に行きましょう。担当者にアポイントを取る段階で、「できれば支店長の同席」をお願いしておきます。同席が難しければ、ご挨拶だけでも。

また、支店長に加えて、もうひとりのキーマンである「融資部署の課長」に同席をお願いできれば、なお良しです。さきほどの「稟議書の流れ」をもういちど見てみましょう。融資部署の課長が含まれています。

その融資部署の課長が「融資OK」と判断した稟議書については、ほとんどの場合、支店長も「融資OK」の判断をするものだそうです。融資を専門とする部署の長が言っていることなので、尊重されるということでしょう。

ですから、会社は「支店長」と「融資部署の課長」をキーマンと考えて、日ごろの銀行対応をするようにしましょう。

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まとめ

銀行の役職(肩書き)について、お話をしていきました。会社が融資を受けるにあたって、いったい誰がキーマンになるのか? 確認をしておきましょう。

誰がキーマン?会社の融資で覚えておきたい『銀行の役職(肩書き)』

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