だれもが等しく手にする資源である「時間」について。価値が高い時間もあれば、そうでもない時間があるのではないでしょうか。そこで、時間の価値を高めるために、わたしが取り組んでいる7つのことをお話ししていきます。
だれもが等しく時間を手にしている。
同じ1分という時間でも、のちに「充実」を感じるときもあれば、「後悔」を感じるときもあるでしょう。だとすれば、時間には「価値」があると言えるのではないか? と、考えています。
ひとくちに「時間」と言っても、価値が高い時間もあれば、そうでもない時間があるのではないか、ということです。時間は1日 1,440分、だれもが等しく手にする資源であるからこそ、その価値を追求するだけの意義もあるはず。
そこで、時間の価値をより高めるために、わたしが実際に取り組んでいることを紹介してみます。具体的には、次の7つです ↓
- 時間給で判断する
- 4つの領域を把握する
- 見積もりとのズレを知る
- また同じことをするか、を問う
- 生のおわりを考える
- 先人の言葉にふれる
- 効率化できない時間を増やす
これらの取り組みについて、このあとお話をしていきます。
時間の価値を高めるために取り組んでいる7つのこと
時間給で判断する
時間の使いかたに迷ったときに、じぶんの「時間給(1時間あたりの収入)」を判断の基準にする方法があります。たとえば、じぶんの時間給が 5,000円だとして。3,000円のモノを買うかどうかで、1時間のあいだ迷っていたとしたらどうでしょう。
買っちゃったほうがよくない? という考え方があるはずです。はやく買ってしまって、残りの時間を別なこと(仕事をするかどうかはまた別)に使ったほうが有意義かもしれません。
ちなみに、時間給をどう計算するかは、いろいろと考えられます。収入を労働時間で割るという方法もあれば、収入を睡眠時間以外の時間で割るといった方法もひとつです。なので、だいじなことは時間給がいくらか? ではありません。
時間給という「計測可能なモノサシ」を持つ、というところにあります。このモノサシをどんな場面でも使えるわけでもありませんが、「持っている」ということが大切。判断基準のひとつとして、時間給のモノサシを持っておくのもよいのではないでしょうか。
なお、家事・育児を時間給に換算すると、1,500円くらいとのハナシがあります。専業主婦・夫であれば、これもまたひとつのモノサシです。
4つの領域を把握する
『7つの習慣 / スティーブン・R・コヴィーさん著』で有名な、時間管理における「4つの領域」はご存知でしょうか。こちらです ↓
緊急 | 緊急でない | |
重要 | 第1領域 | 第2領域 |
重要でない | 第3領域 | 第4領域 |
これを、カンタンに説明をすると。わたしたちは「4つの領域(緊急度と重要度に応じて分類)」のいずれかに時間を使っているわけで、なかでも大切なのが「緊急ではないが重要なこと」である「第2領域」なんだ。という、お話になります。
コーヴィーさんは、「効果的な生き方のできる人は、これらの活動(第2領域)に時間をかけているのである」と言っています。ところが、わたしたちときたら、ほかの領域に時間を奪われているんじゃないの? と。
ほんとうに、そうなのかなぁ…? ということで。わたしは毎日、じぶんが使った時間を「4つの領域」でタグ付けして集計をしています。その集計結果を夜に眺めてみて、どれくらい「第2領域」に使えたのかを確認する。ほかの領域を減らすにはどうしたらよいかを考えてみるのが習慣です。
具体的なツールとして TaskCute Cloudを使っていて、こういったツールがあるとタグ付けしたり、集計をしたりするのはラクになるでしょう。なお、第2領域を増やす取り組みについては、こちらの記事もどうぞ ↓
見積もりとのズレを知る
いまさら言うまでもありませんが、ヒトはよく、時間の見積もりを間違えます。15分でおわると見積もったものが、1時間たってもおわらない… という経験は、だれにもいちどくらいはあるはずです。
そういう意味、わたしたちは、時間が持つ価値を見誤っていると言ってよいでしょう。では、見積もりと実際とのズレを減らすにはどうしたらよいのか?
ズレを知ること、ズレを把握することです。わたしは、日々、その日のスケジュールを分単位で見積もり、実際にかかった時間を記録して、見積もりと実際とのズレを計測しています。そのズレを、やっぱり夜に眺めてみて「なぜズレたのか? どうしたらズレが減るか?」を考える、といった具合です。
とはいえ、これはかなり「人を選ぶ」方法だとはおもいますので。毎日、そこまでやる必要はないかもしれません。ただそれでも、1週間ていどのあいだ計測してみる。そのうえで、あいだをあけて定期的に続けてみる、というのは有効だと考えています。ご興味あればぜひ。
見積もりとのズレを減らすことができれば、時間の価値を高めることにもつながるはずです。
また同じことをするか、を問う
ここまでは、わりと「具体的」な考え方なり方法なりをお話ししてきましたが。ここからは、もうちょっとフワッとした感じで。抽象的・概念的な取り組みについてもお話をしてみます。
たとえば、1日のおわりに、きょう1日の「じぶんが行った選択」をふりかえってみる。あるいは、1週間のおわりに、今週1週間で「じぶんが行った選択」をふりかえってみるのもよいでしょう。
ふりかえってみたうえで、過去に戻ることができるとしたら「また同じことをするか、また同じことをしたいか?」をじぶんに問います。「同じことをする、したい」という回答であればよいですが、「いや、そうはしたくない」という回答であれば問題がありますよね。
つまり、好ましくはない選択をした、ということです。とはいえ、過去を変えることはできませんからどうするか? これからはやらない、ということしかありません。
好ましくない選択をした背景にはなにかしら、「しないほうがいい考え方」や「やらないほうがいい行動」があるものです。それを洗い出してみて、「やらないことリスト」のようなカタチで明文化しておくとよいでしょう。
そのリストを定期的に見直すことで、好ましくない選択を減らすことができる。言い換えると、好ましい選択が増えることで、時間の価値が高まるものと考えます。
生のおわりを考える
ちょっと暗いハナシになって申し訳ありませんが、ヒトはいつか、生のおわりを迎えます。悲しくもあるけれど、これは避けられない事実です。だからこそ、限りある時間を精一杯に生きることが大切になります。
ところが、です。「生のおわり」というものを、わたしたちは忘れがちだったりもします。あすは、あたりまえに来るものだとおもっているし、1年後でさえ、あたりまえにあるものと考えていたりもするでしょう。が、生はいまこの瞬間にもおわりを迎えるのかもしれません。
また、寿命だってありますから。いまのところ、150歳まで生きられることはなく、平均的には 80〜90歳くらいかなぁ(健康寿命などもふまえて)、という感じです。だとすれば、80歳まで生きられるとしても、刻一刻と確実に「生のおわり」へと近づいていることになります。
そこで、わたしが実践しているのは、特定の年齢(たとえば、80歳とか50歳とか)までの日数を日々確認する(スマホアプリなんかもあります)。いざというときのために、家族への遺書を用意しておく、ブログの最終原稿を用意しておく、仕事や生活面での引き継ぎ事項をまとめておく、など。
こういったことを通じて、「生のおわり」を意識することも、限りある時間を精一杯に生きるために、限りある時間をより価値あるものにするためには有効だと考えています。
先人の言葉にふれる
さらに、フワッとしたハナシにはなりますが。先人の言葉、いわゆる「名言」にふれることも、時間の価値を高めるのに効果はあるだろうと考えています。
わたしたちが抱える悩みや迷いのほとんどは、先人もまた経験済みであるものです。その先人たちが残してくれた言葉を知らないなんてもったいない! とおもいますが、どうでしょうか。
わたしは、名言コレクションが趣味のひとつでもあるので、本ブログでもたびたび名言を紹介しているところです。時間に関する名言も、すでに記事にまとめて投稿済み。よろしければぜひ、一読されてみることをおすすめします ↓
先人の言葉のなかには、時間の価値をより高めるためのヒントが見つかるはずです。
効率化できない時間を増やす
さいごに、もうひとつ。時間の価値をより高めるための取り組みとして、「効率化できない時間を増やす」ことが挙げられます。
効率化できない時間とは、たとえば、「家族との時間を過ごす」とか、「旅行に行く」とか、「映画を観る」とか、「じっくりコーヒーを淹れる・味わう」とか。あるいは、運動する、食事する、睡眠をとる、とか。もっと言えば、「のんびりする」とか。
のんびりすることを効率化、なんておかしいですよね。まぁ、のんびりしたいかどうかはともかく。わたしたちが、時間に価値を感じることのなかには、「効率化できない(効率化の考え方がなじまない)」ものが多くあるのではないでしょうか。
言い換えると、効率化できない時間を毎日のなかに増やすことが、時間の価値をより高めることにつながるということです。だとすれば、効率化できない時間を増やすために、そのほかの時間を効率化するのが有効だとわかります。
わたしたちはよく「効率化、効率化」と言っているわけですが、効率化をするのは、効率化できない時間を、人生のなかに増やすためなんだ、ということです。効率化の目的がわかれば、効率化への意欲も、時間の価値もより高めることができるのではないか、と考えています。
まとめ
時間の価値をより高めるために、わたしが実際に取り組んでいることを紹介してきました。だれもが、1日 1,440分という時間を等しく手にしています。が、その時間の価値はけして同じではないかもしれない。
と、考えるのであれば。じぶんの時間の価値を高めることに、取り組んでみるのはいかがでしょうか。その方法は人それぞれ、いろいろあるでしょうが、本記事が参考になるようであれば幸いです。
- 時間給で判断する
- 4つの領域を把握する
- 見積もりとのズレを知る
- また同じことをするか、を問う
- 生のおわりを考える
- 先人の言葉にふれる
- 効率化できない時間を増やす