『所得控除』の漏れ・間違いをなくすためのポイント5選

所得控除の漏れ・間違い

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所得税の計算にかかわる「所得控除」。所得控除が漏れてしまえば、所得税はムダに高くなってしまいます。所得控除を間違えて多く計算してしまえば、所得税が少なすぎる、あとから追徴されてしまいます。

困りますよね。ということで、「所得控除」の漏れ・間違いをなくすためのポイントについてお話をしていきます。

漏れたら税金が高くなる、間違えれば税金を追徴される

個人の税金である「所得税」について。

その税額の計算方法を、「単純化」した算式であらわすと次のとおりです ↓

所得税の計算式

所得税 =(収入 − 経費 − 所得控除)× 税率

【参考】会社員の場合、給与が「収入」、給与所得控除が「経費」にあたります

上記の算式から、所得税の計算には「所得控除」というものが関わっていることがわかります。

ちなみに、所得控除とは。ぜんぶで 14種類ある控除項目の総称です。

CHECK! ぜんぶで14種類ある『所得控除』の一覧とそれぞれの解説

たとえば、扶養控除、配偶者控除、生命保険料控除、医療費控除、社会保険料控除など。それなら聞いたことがある! というものもあるのではないでしょうか。

その「所得控除」について。所得控除の「漏れ」や「間違い」には注意が必要です。

所得控除が漏れてしまえば、所得税はムダに高くなってしまいます。所得控除を間違えて多く計算してしまえば、所得税が少なすぎる、あとから追徴されてしまいます。イヤですよね。

というわけで。所得控除の漏れや間違いをなくすためのポイントについてお話をしていきます。ポイントは次の5つです ↓

所得控除の漏れや間違いをなくすためのポイント
  1. 確定申告できる・確定申告しなければいけない
  2. 他人から教えてもらいにくい
  3. じぶん以外の家族の分も控除できる
  4. 書類の提出や保存が必要
  5. 計算の基準は年間ベース・年末ベース

それでは、このあと順番に見ていきましょう。

 

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所得控除の漏れや間違いをなくすためのポイント 5選

確定申告できる・確定申告しなければいけない

各種の所得控除は、「確定申告」をすることで控除ができます。

会社員であれば、会社の「年末調整」で控除しますが、もしも控除に漏れ・間違いがあることがわかった場合。確定申告をすることで、正しい所得控除に訂正することができます。

(【参考】確定申告ではなく、会社で年末調整をやりなおしてもらう。という方法もありますが、会社にとってはメンドーだったり、やりなおしにも期限があります)

いっぽうで。年末調整では控除ができず、確定申告をしなければ控除ができない、という「所得控除」もあります。

医療費控除、雑損控除、寄附金控除の3つです。これらは、会社で年末調整をしてもらうことはできません。

医療費の支払いが多ければ医療費控除、災害・盗難・横領などの被害があれば雑損控除、寄付をしていれば寄付金控除の確定申告を検討するようにしましょう。

なお、「確定申告し忘れた…」あるいは「確定申告をしたけど、漏れ・間違いがあった…」という場合でも、5年間はさかのぼって対応することができます。

確定申告し忘れた…ときには「還付申告(過年度分の確定申告書を提出)」。確定申告をしたけど、漏れ・間違いがあった…ときには「更正の請求」という手続きになります。

他人から教えてもらいにくい

税金のこと・節税のことについて、他人から教えてもらう(アドバイスを受ける)ということがあるでしょう。

この点で、「所得控除」は注意が必要です。理由は、所得控除のなかには、デリケートでセンシティブな内容に関わるものがあるからです。

具体的には、寡婦(寡夫)控除や障害者控除。

寡婦(寡夫)控除とは、配偶者と死別や離婚があった場合の所得控除であり、それらについて他人が聞くのははばかられるところでしょう。

また、障害者控除は、本人あるいは家族が心身に障害がある場合の所得控除であり、やはり、他人からすると触れにくいところです。

したがって、寡婦(寡夫)控除や障害者控除については、他人のほうから教えてもらうことは難しく、まず「じぶんで気づく」ことが重要になります。

とはいえ、控除の詳しい内容まで覚える必要はありません。ひとまず、「死別や離婚、障害があるときには、なにか控除がある」くらいを覚えておきましょう。

そこまでじぶんで気がつくことができれば、詳しい内容や控除額は、調べたり、他人から教えてもらえばよいことです。

じぶん以外の家族の分も控除できる

所得控除については、「じぶんの分だけ」と勘違いをしているケースがあります。じぶんの分だけではなく、家族の分でも控除できるものがあります。

たとえば、医療費控除。サイフがいっしょである家族(独立して生活をしていない家族)の医療費であれば、まとめて控除することができます。

「サイフがいっしょ」というのは、必ずしも同居している必要はなく、仕送りで生活をしている子や親なども含まれます。

また、社会保険料控除も同様です。サイフがいっしょである家族の健康保険料・年金保険料を、支払った人がまとめて控除できます。

ポイントは「支払った人が」というところ。父親が子どもの分も払っているのであれば、父親が、じぶんの分と子どもの分とをまとめて控除します。

さらに、生命保険料控除も、保険料を支払った人が家族の分を控除することができます。

つまり、本人が契約をした生命保険だけではなく、家族が契約した生命保険でも、支払った人が控除をできるということです。

ちなみに、生命保険料控除における「家族」は、サイフがいっしょであるかを問いません。すでに独立した子どもの分も、親が保険料を支払っていれば、親の生命保険料控除になります。

書類の提出や保存が必要

控除を受けるにあたり、「書類」が必要とされる所得控除もあります。たとえば、

  • 医療費控除 → 医療費の領収書、医療費のお知らせ
  • 生命保険料控除 → 生命保険料控除証明書
  • 地震保険料控除 → 地震保険料控除証明書
  • 社会保険料控除 → 国民年金保険料控除証明書
  • 小規模企業共済等掛金控除 → 掛金払込証明書
  • 雑損控除 → 災害などで支出した金額の領収書、災害などを証明する書類
  • 寄付金控除 → 領収書、証明書

というような具合です。

したがって、所得控除をするのであれば、必要な書類を調べて準備するところからスタートです。

書類が準備できたら、年末調整であれば会社に提出、確定申告であれば税務署に提出(あるいは提示)する。ということになります。

ただし、確定申告については、電子申告(e-Tax)を利用することで提出を省略することも可能です。

提出を省略した場合には、該当の書類を5年間保存しなければいけませんので、捨てたり失くしたりしないように気をつけましょう。

計算の基準は年間ベース・年末ベース

所得控除については、1月1日から12月31日の年間を基準にして考える「年間ベース」と、12月31日を基準にして考える「年末ベース」の考え方があります。

「年間ベース」については、医療費控除や社会保険料控除などの「支払金額」の計算期間が該当します。

たとえば、2018年分の確定申告(2019年3月15日申告期限)における、医療費控除の対象は、2018年1月1日から12月31日までに支払った金額です。

この点で。2018年12月中に診療を受けても、その支払いが翌年であれば、医療費控除できるのは2019年分の確定申告になります。

社会保険料などについても、2018年分の保険料を2019年に支払ったのであれば、やはり控除できるのは2019年分で。という点に注意が必要です。

「年末ベース」については、扶養控除や配偶者控除など、控除に該当するかどうかの「判定時期」が該当します。

たとえば、扶養控除は16歳以上とされています。これについて、2018年分の年末調整・確定申告であれば、2018年12月31日時点の年齢が16歳以上かどうかで見ます。

特定扶養親族の19歳以上23歳未満や、老人控除対象配偶者の70歳以上なども、同様に12月31日の年齢で判定します。

また、配偶者控除についても、年末ベースの考え方が必要です。配偶者控除できるかどうかは、その年の12月31日時点で婚姻関係にあるかどうかで決まります。

たとえば、2018年12月中に離婚をしてしまった場合。2018年分の年末調整・確定申告で配偶者控除はできません。年末時点では婚姻関係にないからです。

年末ベースの例外的な扱いとして「死亡」があります。不幸にも死亡があった場合には、年末時点ではなく死亡時点で判定します。

たとえば、扶養している家族が年の途中で亡くなってしまった。このときは年末時点に扶養していないから控除できないのではなく、死亡時点で扶養していたから控除できる、となります。

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まとめ

「所得控除」の漏れ・間違いをなくすためのポイントについてお話をしてきました。

所得控除が漏れてしまえば、所得税はムダに高くなってしまいます。所得控除を間違えて多く計算してしまえば、所得税が少なすぎる、あとから追徴されてしまいます。

そのようなことがないように、ポイントを押さえておきましょう。

所得控除の漏れや間違いをなくすためのポイント
  1. 確定申告できる・確定申告しなければいけない
  2. 他人から教えてもらいにくい
  3. じぶん以外の家族の分も控除できる
  4. 書類の添付や保存が必要
  5. 計算の基準は年間ベース・年末ベース

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