日付がない・間違っている領収書は経費になるの?【経理と仕訳】

日付がない・間違っている領収書

「日付が書かれていない領収書があるっ!」「この領収書、日付間違ってる!」

ありますよね、そういうこと。そこで、日付がない・間違っている領収書は経費になるの? に対する答えとその対応(経理・仕訳)についてお話をしていきます。

目次

日付がない・間違っている領収書でも経費になる。が、…

会社・個人事業者は欠かすことができない経理(帳簿つけ)。

と、経理をしていたら…

「日付が書かれていない領収書があるっ!」「この領収書、日付間違ってる!」

なんてことがあるかもしれません。

お店のヒトが手書きをしてくれた領収書の日付が空欄。日付は書いてあるけど、日にちが1日ちがう(あるいは、1ヶ月ちがうとか、1年ちがうとか…たまにあるある)。

では、その「日付がない・間違っている領収書」は経費にできるのか? それとも経費にはできないのか?

結論、経費にはできます。

日付がない・間違っていること自体をもって、その領収書を経費にすることができない。ということはありません。

少しばかり問題(日付がない・間違っている)はあるにせよ、事実にもとづいて発行された領収書であれば、それはそれで「有効な領収書」だからです。

いっぽうで。そのような領収書への具体的な対応や経理・仕訳はどうするの? と疑問もあるわけで。このあとお話をしていきます ↓

このあとの話の内容
  • 「日付がない・間違っている領収書」に気がついたときの対応
  • 「日付がない・間違っている領収書」の経理・仕訳

それでは、このあと順番に見ていきましょう。

 

「日付がない・間違っている領収書」に気がついたときの対応

「日付がない・間違っている領収書」に気がついたときの対応方法は次の3つです ↓

「日付がない・間違っている領収書」に気がついたときの対応方法
  1. その場で書き足してもらう・書き直してもらう
  2. あとから再発行してもらう
  3. じぶんでメモ書きをしておく

上記について、説明をしていきます。

《対応①》その場で書き足してもらう・書き直してもらう

領収書を受け取ったときに、「日付がない・間違っている」ことに気がついたのであれば。

その場で書き足してもらう・書き直してもらうようにしましょう。それがいちばんです。

言い換えると、領収書を受け取ったときに、その内容はざっと確認をするようにしましょう。ということになります。

領収書は、経理をするときの「根拠・証拠」になるものであり、大切な書類のひとつです。その大切な書類に、不備や間違いがあるのはよくありませんよね。

受け取った領収書の内容について、確認をすべき項目は次のとおりです。日付だけではなく、他の項目にも記載漏れ・記載間違いがないか確認をしましょう。

受け取った領収書の確認項目
  • 支払の日付
  • 支払先
  • 支払金額 
  • 支払内容 

上記の「支払内容」とは、いわゆる「但し書き」です。但し書きには「お品代」ではなく、内容がわかるていどに具体的に書いてもらいましょう(たとえば、事務用品、飲食代など)。

【参考】必ずしも領収書が必要なわけではない

なんでもかんでも領収書をもらう必要はありません。基本的にはレシートでじゅうぶんです。詳しくはこちらの記事をどうぞ ↓

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《対応②》あとから再発行してもらう

領収書を受け取ったときには「日付がない・間違っている」ことに気がつかず、あとになってから気づいた… という場合。

可能であれば、再発行をしてもらうようにしましょう。前述したとおり、領収書は経理をするときの「根拠・証拠」なのですから、きちんとしておくに越したことはありません。

なお、「可能であれば」というのは、「よく行くお店や、近くにあるお店などであれば」という意味です。

そうではなく、たまたま行ったお店や、遠くにあるお店などである場合には、「わざわざ再発行してもらいに行くのも…」ですよね。

そのときには、次の《対応③》になります。

《対応③》じぶんでメモ書きをしておく

《対応①》《対応②》がムリでしたというのであれば、じぶんでメモ書きをするようにしましょう。

具体的には。日付の記載が無いのであれば、日付をメモ書きする。記載されている日付が間違っているのであれば、正しい日付をメモ書きします。

ここでのポイントは「メモ書き」です。

領収書の日付の箇所に直接書いたり、直接修正したりするのはやめましょう。

なぜなら、領収書は「おカネを受け取った者」が、その証として記載・発行をする書類だからです。

それを「おカネを支払った者」が書いた・修正したとなると、文書偽造の疑いをかけられても文句は言えません。

税務署から、「領収書そのものを偽造したのではないか?」と疑われてもかないません。

それを避けるためには、メモ用紙などに書いて、それを領収書に添付しておく。あるいは、せめて領収書の裏にメモ書きすることをおすすめします。

【参考】日付が思い出せない… ときは?

カレンダーやスケジュール帳などを眺めて、なんとか「正しい日付」を思い出したいところです。

それでも「思い出せん!」と言うのであれば。おそらくの「年・月」くらいまでは絞り込んでメモ書きしておきましょう。たとえば「2019年1月初旬」など。

そのころに支払いをしたことを裏付けるような発注書や納品書、請求書などがあれば、それらもきちんと保管をしましょう。

 

「日付がない・間違っている領収書」の経理・仕訳

「日付がない・間違っている領収書」への対応ができたところで、こんどは、その領収書の「経理・仕訳」です。

以下の2パターンに分けて見ていきます ↓

「日付がない・間違っている領収書」の経理・仕訳
  1. 日付が明確にわかっている
  2. 日付が明確にわからない、あるいはだいぶ時間がたっている

上記について、説明をしていきます。

《パターン①》日付が明確にわかっている

「日付がない・間違っている領収書」について、支払いをした日付が明確にわかっている。と言うのであれば、とくに迷うこともありませんよね。

その「明確にわかっている日付」で、仕訳をしましょう。

たとえば「2019年1月10日に、居酒屋〇〇で、得意先A社のB氏との接待飲食代 10,000円を現金で支払った」のであれば、仕訳は次のとおりです ↓

日付借方・勘定科目借方・金額貸方・勘定科目貸方・金額摘要
2019年1月10日交際費10,000現金10,000居酒屋〇〇 A社B氏 飲食代 

《パターン②》日付が明確にわからない、あるいはだいぶ時間がたっている

では、日付が思い出せない… というときはどうするか。2019年の1月初旬くらい、までは思い出せるんだけどなぁ… というケース。

そのときには、「きょう」の日付で仕訳をしましょう。つまり、過去の支払いについて、きょう精算をした、ということです。

言い換えると、それまでのあいだは、社長や個人事業主なり社員なりが立て替えをしていた、ということ。事実、そうでしょう。

たとえば、きょうは2019年1月17日「2019年1月初旬くらいに、居酒屋〇〇で、得意先A社のB氏との接待飲食代 10,000円を現金で支払った」のであれば、仕訳は次のとおりです ↓

日付借方・勘定科目借方・金額貸方・勘定科目貸方・金額摘要
2019年1月17日交際費10,000現金10,000居酒屋〇〇 A社B氏 飲食代(2019年1月初旬 領収書分) 

なお、日付は明確に判明したのだけれど、支払日からだいぶ時間がたっている… というときにも、同じように「きょう」の日付で仕訳をするのがよいでしょう。

なぜなら、現金出納帳というのはタイムリーに記録をするものであり、時間を大きくさかのぼって記録をするものではないからです。

したがって、時間がたってしまった領収書については、「きょう精算をした」というのが正しい姿だと言えます。

たとえば、きょうは2019年1月17日、「2019年1月10日に、居酒屋〇〇で、得意先A社のB氏との接待飲食代 10,000円を現金で支払った」のであれば、仕訳は次のとおりです ↓

日付借方・勘定科目借方・金額貸方・勘定科目貸方・金額摘要
2019年1月17日交際費10,000現金10,000居酒屋〇〇 A社B氏 飲食代(2019年1月10日 領収書分) 

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まとめ

日付がない・間違っている領収書は経費になるの?について見てきました。

結論として、日付がない・間違っている領収書も経費にできます。

いっぽうで、その対応、経理や仕訳には注意を要する部分がありますので押さえておきましょう。

日付がない・間違っている領収書

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