現金出納帳の作り方を調べる前に『そもそも作らない』のはどう?

そもそも現金出納帳を作らない

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「現金出納帳の作り方を調べよう」

って、ちょっと待った。その現金出納帳、ほんとうに作る必要ありますか? そもそも現金出納帳を作らないという選択肢もありますよ、というお話です。

現金出納帳の作り方、調べる必要はありますか?

会社・個人事業者には欠かせない経理(帳簿つけ)について。

当ブログサイトには「現金出納帳 作り方」の検索ワードで訪れるヒトが少なくありません。

でも、ちょっと待って。

現金出納帳を作る必要がほんとうにあるのだろうか? 「そもそも作らない」という選択肢は検討のうえなのだろうか?

ということで。わたしが考える「現金出納帳を作らないほうがいいケース」を挙げてみることにします。次の3つです ↓

現金出納帳を作らないほうがいいケース
  • 仕事のサイフと私生活のサイフとを分けていない
  • 現金を数えるのがメンドー
  • 現金出納帳をつけるのがメンドー

上記3つのケースそれぞれについて、説明を加えます。

仕事のサイフと私生活のサイフとを分けていない

会社・個人事業者が作る現金出納帳。ここで言う「現金」とは、「仕事で使う現金」を指しています。

言い換えると。現金出納帳につけるのは、仕事用の現金が対象であって、私生活の現金は対象ではない。ということになります。

などと言いますと。「そんなのあたりまえじゃないか」と思われるかもしれません。では、聞きます。

社長、あるいは個人事業者のあなたは、仕事用の現金と私生活用の現金とを使い分けていますか? サイフのなかにある現金を、仕事で使ったり、私生活で使ったりしていませんか?

これに対して、現金に仕事用も私生活用もない。仕事でも私生活でも、同じひとつのサイフのなかから現金を使っている。と言うのなら。

現金出納帳をつけるのはムリです。なぜなら、「いま現在、仕事用の現金の残高がいくらあるのか」を知ることができないから。

にもかかわらず、現金出納帳を作っているケースはあるわけですが。出納帳の現金残高が、実際の現金残高と合っているか確かめようがありません。

したがって、事実(実際の現金残高)を確かめることができない、つまり、事実かどうかわからない現金出納帳など、そもそも作らないほうがよいでしょう。

現金を数えるのがメンドー

もし仮に、前述の「ひとつのサイフ問題」が解決しているとして(サイフを2つ持つ、とか…?)。

それでも現金出納帳を作る、と言うのなら。絶対にやらなければいけないことがあります。

それは、「実際の現金を数える」ことです。

現金出納帳に記載されている現金残高と、実際手元にある現金残高とに相違がないか、確認をしなければいけません。

ハナシは少々それますが。税務調査のときには、調査官も同じことをします。現金出納帳の残高と実際の残高とが合っているかを確認する。

合っているのは「あたりまえ」で、合っていないということになると「ここの経理はテキトーなのかな?税金のまちがいもありそうだ」と、調査官に思わせてしまうことでしょう。

とにかく。現金出納帳を作る以上は、実際の現金を数えなければならない。常に、出納帳と実際とが合っているかを確認しなければならない。

また、確認をしてみたら「合っていない」こともあるわけで。そのときには、ああでもないこうでもない… と、原因究明に時間と労力を奪われることになります。

これらを「メンドーだ」と感じるのであれば。そもそも現金出納帳を作らない、という選択肢も検討するのがよいでしょう。

現金出納帳をつけるのがメンドー

さきほど、現金を数えるのはメンドーだ、というハナシをしました。メンドーなことはもうひとつあります。

言うまでもないことですが、「現金出納帳をつける(記録する)こと」です。仕事で使う現金の「動き」を、現金出納帳に記録をしなければいけません。

記録の方法は、手書きなり、Excelなり、会計ソフトなり、好きな方法を選べます。

記録にかかる時間や手間は、方法ごとにそれぞれですが。多かれ少なかれ「手間や時間がかかる」という点では、いずれの記録方法でもいっしょです。

現金出納帳を記録するメンドーは避けられません。それなら、やっぱり現金出納帳を作らない、という選択肢もあるでしょう。

 

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現金出納帳を作らない場合の「3つの方向性」

ここまで、「現金出納帳を作らないほうがいいケース」についてを見てきました。再掲します ↓

現金出納帳を作らないほうがいいケース
  • 仕事のサイフと私生活のサイフとを分けていない
  • 現金を数えるのがメンドー
  • 現金出納帳をつけるのがメンドー

では、これらのケースに該当する場合にどうするか? どうすればよいのか?

このときの「方向性」は3つあります。順番に見ていきましょう。

《方向性①》現金を使わない

仕事で現金を使うから、現金出納帳を作らなければならなくなる。だったら、現金を使わない。現金を使うのはやめる、という方向性です。

代わりに、銀行振込、クレジットカード、電子マネー、スマホ決済、など。現金のほかにも多種多様な決済手段があり、それらを利用できる場面も増えています。

現金を使わずに済むのなら、現金出納帳を作る必要もありません。

ただ、こう思われかもしれません。現金以外の決済だって、なにかしらの経理(帳簿つけ)はしなくちゃいけないでしょう、と。

そのとおりです。けれども、現金以外の決済には「取引履歴データ」を利用して、「経理をラクにできる」というメリットがあります。

たとえば、銀行振込。ネットバンキングの契約をしていれば、支払・入金の「取引履歴データ」を、会計ソフトに取り込むことができます。

これにより、従来は「手作業(現金出納帳を手書き、Excel手入力、会計ソフト手入力)」だった部分をなくしたり、減らしたりできる。

クレジットカードや電子マネー、スマホ決済などについても同様です。最近の会計ソフトでは喧伝かまびすしい「経理の自動化」は、このあたりのことを言っています。 

「自動化」まで言い切っていいものかは、ビミョーなところではありますが。イチから手作業よりもラクになるのは確かです。

そもそも現金出納帳を作らずにすむよう、現金を使わないことにする。これが、1つめの方向性です。

《方向性②》現金は使う、でも現金出納帳はつけない

前述の《方向性①》で、現金を使わない、という話をしました。

しかし、「そうは言うけど、現金を使いたい」というヒトもいることでしょう。

だとしても、現金出納帳をつけない、という方法があります。それは、「立て替え払い」です。

どういうことかと言うと。会社・個人事業では、あくまで現金は持たない。代わりに、社長・個人事業者・従業員おのおの「個人が現金で立替え払い」をします。

たとえば、社長が会社の備品を現金で購入する。現金は社長個人のサイフから支払う。立て替えです。その後、会社の銀行口座から社長に、立て替えてもらったおカネを支払います。

これであれば、現金出納帳を作る必要はありません。実際の現金を数える必要もありません。仕事用の現金はないからです。

ちなみに。立て替え払いを精算する、という部分での経理は必要です。

そこは、Excelで経費精算書を作っておき、日々の立て替え払いを各人が記録。その経費精算書を毎月末に会計ソフトに取り込む、などすれば経理の省力化は可能です。

そこの手間・時間はゼロではありませんが、なにしろ「現金を管理しなくていい」というメリットがあります。

そもそも現金出納帳を作らずにすむよう、「立て替え払い」にする。これが、2つめの方向性です。

なお、現金入金(現金売上など)については、即、銀行口座に預けるのがよいでしょう。そうすれば、現金を手元で管理する煩わしさもなく、預金通帳に記録を残すことができます。

【参考】立て替え払いの仕訳

社長や従業員が立て替え払いをした。その立て替え払いについて精算をしたときの仕訳例は次のとおりです ↓

 借方・勘定科目借方・金額貸方・勘定科目貸方・金額
立て替え時消耗品費×××未払金×××
精算時未払金×××普通預金×××

個人事業者自身が立て替え払いをしたときの仕訳は次のとおりです ↓

 借方・勘定科目借方・金額貸方・勘定科目貸方・金額
立て替え時消耗品費×××事業主借×××

個人事業者自身の場合には、あえて精算する必要はありません。詳しくはこちらの記事を ↓

CHECK! 事業主貸と事業主借に『返す』はない・決算でも何もしない

《方向性③》方向性①と方向性②のミックス

現金出納帳を作らない場合の3つめの方向性は、前述した「方向性①と方向性②」のミックスです。

《方向性①》で言うような現金決済を無くすというのはムリだ、というケースもあるでしょう。

だから、現金決済を減らしつつも、無くせないところは《方向性②》の方法で対応する。というミックスです。

ここでひとつ、だいじなことがあります。

それは「現金決済を無くすのはムリ」と思い込まないこと。いままでの習慣・常識にこだわりすぎると、現金決済を減らす・無くすことは難しくなります。

たしかに、いままでは現金決済があたりまえだったかもしれないけれど。他の決済手段に変えることもできるんじゃないかな? という柔軟な姿勢・考え方が大切です。

そのうえで。現金決済がゼロにはならなくても、少しでも減らせるようにチャレンジしてみる。加えて、(現金以外の)決済の「取引履歴データ」を会計ソフトに取り込むようにする。

そこまでチャレンジすることで、経理はいまよりもラクになります。手作業が減る分、速くも正確にもなります。

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まとめ

現金出納帳の作り方を調べる前に、「そもそも現金出納帳を作らない」のはどう? というお話をしてきました。

現金出納帳を作るのがあたりまえ、現金を使うのがあたりまえ、と考えていることがありますが。必ずしもそういうわけではありません。

現金出納帳は作らないほうがいいケースもある。自社・じぶんが、そのケースにあてはまっていないか、確認をしてみましょう。

現金出納帳を作らないほうがいいケース
  • 仕事のサイフと私生活のサイフとを分けていない
  • 現金を数えるのがメンドー
  • 現金出納帳をつけるのがメンドー

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