銀行融資における『決算書の現金預金がたくさん』の問題点と対策

銀行融資における『決算書の現金預金がたくさん』の問題点と対策

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決算書の「現金預金がたくさんある」と銀行からいろいろ疑われる、という問題点があります。

具体的な問題点とその対策についてお話をしていきます。

おカネがたくさんあると疑われる。

会社が融資を受けている・受けようとするときに、銀行に見られる決算書。

その決算書に掲載されている「現金預金」がたくさんある。つまり、現金預金の金額が大きいことにより生ずる問題があります。こちらの3つです ↓

銀行融資における「決算書の現金預金がたくさん」の問題点
  1. ほんとうにあるの? と疑われる
  2. ほんとうに必要なの? と疑われる
  3. ほんとうに使えるの? と疑われる

会社の「現金預金がたくさん」だと、上記のとおり、銀行からいろいろと疑われるという問題点があるのです。

もちろん、疑われるのはよろしくありませんし、銀行融資は受けづらくなりますから。それぞれの問題点の内容と対策とを押さえておきましょう。

それではこのあと、順番にお話していきます。

 

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銀行融資における「決算書の現金預金がたくさん」の問題点と対策

《問題点1》ほんとうにあるの? と疑われる

現金がたくさん編

現金預金のうち、まず「現金」について。決算書にたくさん掲載されていると、銀行からは「ほんとうにあるの?」と疑われます。

一般的に、いまは現金そのものをたくさん持つような時代ではないからです。

では、具体的にどれくらいの金額が「たくさん」なのか。明確な基準はありませんが、少なくとも 100万円単位となれば「たくさん」だと言えるでしょう。

実際、100万円単位の現金を銀行にも預けずに持っている会社はそれほどないはずです。

そこで銀行は、「ほんとうにあるの? いや、無いに違いない」と考えると、その現金は無いものとして決算書を修正したうえで評価します。現金という資産が減る分だけ評価が下がり、会社としては不利益です。

これを避けるためには、せめて決算日には銀行口座に預け入れておくことになるでしょう。

預金がたくさん編

続いて、決算書の現金預金のうち、「預金」がたくさん掲載されている場合。これも銀行からは「ほんとうにあるの?」と疑われることがあります。

ここでも「たくさん」の明確な基準はありませんが。たとえば、平均月商(年間売上高 ÷ 12ヶ月)の6ヶ月分近くの現金預金があるようだと、さすがに疑いたくもなるでしょう。

とくに中小零細企業は、預金を潤沢にもっているケースが少なく。そのうえ、預金残高を「粉飾(水増し)」するという会社もゼロではないことから、銀行も警戒をしているのです。

では、どうするか? 決算書には銀行が発行する「残高証明書」を添付するようにしましょう。

銀行は、じぶんの銀行の口座残高は把握できますが、他の銀行の口座残高を把握することはできません。ゆえに、残高証明書を添付することで、他の銀行の預金についても「ほんとうにある」ことを確認してもらいます。

もっとも。そんな残高証明書さえも改ざんする、というツワモノもいるようですが。それでも残高証明書が無いよりはずっと説得力があります。

「いやいや、ウチは現金預金が月商の6ヶ月もないよ」という会社でも、本質的に変わりはありません。銀行に対して、預金が「ほんとうにある」のを示すために、残高証明書を添付するという発想を持ちましょう。

《問題点2》ほんとうに必要なの? と疑われる

現金預金がたくさんあるのに加えて、銀行からの借入金もたくさんある、という場合。銀行からは「ほんとうに必要なの?」を疑われます。

つまり。そんなにたくさん借金をしてまで、たくさんの現金預金を持つ必要があるのか? ということです。

実際にこんな会社がありました。銀行借入が年商(年間売上高)以上、預金残高は年商並。たとえば、年商1億円であれば、借金も1億円、預金も1億円というような会社です。

これを見て、そんなに借金をしてまで預金は必要なのか? と銀行から疑われれば。今後、銀行からの融資は難しくなることが考えられます(これ以上、融資を受けたいか・受けるべきかどうかは別として)。

また、そもそも「そこまでする会社があるのか?(いや、ないに違いない)」と疑われる可能性もあるでしょう。だとすれば、《問題点1》と同じく「ほんとうにあるの?」まで疑われることにもなりかねません。

借入金がたくさんあるのは事実にしても、預金残高のほうはウソではないか…? ということですね。

これらの問題点への対策としては、自社の「財務方針」を銀行に伝えるようにしましょう。

借入をしてでも手元のおカネを増やす、というのであれば。それはひとつの考え方であり、その会社の財務方針でもあります。

とくに、中小零細企業は資金が不足しがちなのであり、おカネの不足が会社の持続・成長をさまたげる要因にもなっています。

したがって、借りられるときに借りておく。借りてでも手元のおカネを増やしておくのは、中小零細企業にとって有効な財務方針でもあるのです。

そのような考えあっての「現金預金がたくさん(借入金もたくさん)」であることを、日ごろから取引銀行に伝えておけば。ただただ疑われることも少なくなるはずです。

《問題点3》ほんとうに使えるの? と疑われる

決算書には現金預金がたくさん掲載されている。いっぽうで、銀行からの借入金もたくさん掲載されている、という場合。銀行は、「ほんとうに使えるの?」を疑います。

たとえば、A銀行に対する預金が 3,000万円。同じくA銀行に対する借入金も 3,000万円。これを見たB銀行は、「預金 3,000万円は借入金 3,000万円の担保ではないのか? 自由に使えない預金ではないのか?」と考える。そういうことです。

実際、預金が担保に取られていることもあれば、担保に取られないまでも「引き出しを銀行から制限・牽制されている」という預金もあります(「見合い預金」や「にらみ預金」などと呼ばれます)。

であるならば、預金 3,000万円は無いのといっしょ。B銀行は預金 3,000万円は無いものとして決算書を評価します。すると、流動比率などの比率が下がりますので、融資も受けづらくなる。

預金担保、あるいは見合い預金やにらみ預金が事実であればしかたないですが、誤解ということもありえます。

誤解をされないためにできる対策は? と言うと。まずは、「定期預金にしないこと」が挙げられます。

担保設定されるのは定期預金であり、担保設定されなくても定期預金とは解約(引き出し)づらいものだからです。ゆえに定期預金は「ほんとうに使えるの?」を疑われるのでやめましょう、ということになります。

また、各銀行からの借入金について、それぞれ担保・保証の状況を記載した一覧表を作成して銀行に提示するのも1つの方法です。

不動産担保や保証人の設定があるいっぽうで、預金担保の設定がないことを説明できれば、疑いを解消(あるいは緩和)することができるでしょう。

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まとめ

決算書の「現金預金がたくさんある」と銀行からいろいろ疑われる、という問題点があります。

もちろん、疑われるのはよろしくありませんし、銀行融資は受けづらくなります。具体的な問題点と対策とを押さえておきましょう。

銀行融資における「決算書の現金預金がたくさん」の問題点
  1. ほんとうにあるの? と疑われる
  2. ほんとうに必要なの? と疑われる
  3. ほんとうに使えるの? と疑われる

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