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ハンドドリップでコーヒーの苦味をコントロールするための8要素

ハンドドリップでコーヒーの苦味をコントロールするための8要素

苦めのコーヒーが好き。でもどうしたら、ハンドドリップで苦味を出すことがでできるのか?

というわけで、ハンドドリップでコーヒーの苦味をコントロールするための8要素について、お話をしていきます。

目次

いまどきの浅煎りもよいけれど。

どうも、コーヒー好き税理士のモロトメジョーです。最近では、「自家ブレンド」をはじめるくらいにはコーヒーを愛するようになりました。

さて、今回はコーヒーの「苦味」について。わたしは、苦めのコーヒーが好きです。いまどきの浅煎り・酸味が強めのコーヒーもよいですが。どちらかと言えば、キリッと苦いほうが好み。

とはいえ、あまり苦すぎるのも… ですし、ヘンな苦味というのもあるものです。

そこで、おうちでハンドドリップをするわたしは、そのときどきで苦味のコントロールを考えています。でも、どうしたらコントロールできるのか? それは8つの要素に注意することです↓

ハンドドリップでコーヒーの苦味をコントロールするための8要素
  1. 豆の種類
  2. 焙煎度
  3. 鮮度
  4. 粒度(メッシュ)
  5. 粉の量
  6. 湯温
  7. 抽出の速さ
  8. 抽出の量

これらがわかっていれば、苦味を出すことも、逆に、苦味を抑えることもできるようになります。じぶん好みのコーヒーに近づくことができるはずです。

それではこのあと、順番に見ていきましょう。

ハンドドリップでコーヒーの苦味をコントロールするための8要素

【要素1】豆の種類

ハンドドリップする前段階で、苦味をコントロールする要素があります。それが、「豆の種類」です。つまり、コーヒー豆を買う段階で決まる苦味もある、ということになります。

そのあたりは、なんとなく聞いたことがある、気にかけている、という人もいることでしょう。コーヒー豆のパッケージを見ると、特徴がチャートで示されていたりもしますので(苦味は5段階のうち4、みたいな)。

なので、まずは「豆の種類」に注意してみましょう。

なお、苦味の強さが特徴の豆と言えば、なんと言っても「マンデリン(インドネシア)」です。次いで、苦味と酸味のバランス型である、ブラジルやコロンビアの豆などは、苦味を味わうのによいでしょう。

逆に、「酸味が好きなんだよね」ということであれば、キリマンジャロ(タンザニア)やモカ(イエメン・エチオピア)あたりがよろしいのではないでしょうか。

ちなみに、豆の種類にかかわらず、苦味は「焙煎度(浅煎り?深煎り?)」の影響を大きく受けます。なので、酸味が特徴のキリマンジャロでも、焙煎度が深い(深煎り)であれば、苦味は強くなるのです。

というわけで、自家焙煎をするような場合には気をつけましょう。わたしも自家焙煎、しています↓

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【要素2】焙煎度

焙煎度が苦味に影響することはお話をしました。では、どのように影響するのか? そのあたりも、なんとなく聞いたことがある、気にかけている人も多いことでしょう。

結論として、焙煎度が深いほど、苦味は強くなります。焙煎度が深いほど、苦味成分である、カフェインやクロロゲン酸などが引き出されるから。そして、焦げによる苦味が増えるからだ、と言われます。

なお、焙煎度にはいちおう、目安があるので覚えておくとよいでしょう。焙煎度が浅い順に、次のとおりです↓

  • 浅煎り(ライトロースト、シナモンロースト)
  • 中煎り(ミディアムロースト、ハイロースト)
  • 中深煎り(シティロースト、フルシティロースト)
  • 深煎り(フレンチロースト、イタリアンロースト)

苦味が好みであれば、「中深煎り」や「深煎り」がよいでしょう。深煎りは、かなりスモーキーな特徴もあるので、そのあたりの好き嫌いもあるかと思います。

なお、上記の目安に、明確な基準はありません。焙煎をする人や店によって、「どこまでが中煎りか、どこまでが深煎りか」の基準はそれぞれです。ある店の中煎りは、別の店の浅煎りにあたる、なんてこともありますので覚えておきましょう。

【要素3】鮮度

コーヒー豆にも、鮮度があります。なんとなく、「腐ったりしないだろう」なんて思われるかもしれませんが。腐らなくても、時間がたてば鮮度は落ちるし、おいしくなくなってもしまいます。

この点で、時間がたつと、「ヘンな苦味」が強くなることに注意が必要です。これは、酸化による劣化が原因であり、苦味とともに酸味もヘンな方向に変化しますし、せっかくの香味も飛んでしまいます。

では、どのくらい時間がたつと鮮度が落ちるのか? こんな感じです↓

  • 生豆の状態→数年
  • 焙煎した豆の状態→1ヶ月くらい
  • 粉の状態→10日くらい

保存の状態にもよりますが、だいたいそのくらいです。このあたり、くわしくはこちらの記事もどうぞ↓

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鮮度を考えると、豆を挽いた状態の「粉」で買う場合には注意が必要ですね。短期間で飲みきれる量を買うか、豆で買うようにするか。

ちなみに、わたしは生豆を買って、2週間で飲みきれるくらいの量を自家焙煎。コーヒーを淹れる直前に、ミルで挽くようにしています(焙煎してある豆も買って愉しんでいます)。

【要素4】粒度(メッシュ)

粉の粒度(メッシュ、とも呼ばれます)もまた、コーヒーの苦味に影響します。豆を細かく挽けば粒度は小さくなり、荒く挽けば粒度は大きくなります。粒度の目安は、次のとおりです↓

  • 粗挽き→ザラメくらい
  • 中挽き→ザラメとグラニュー糖のあいだくらい
  • 中細挽き→グラニュー糖くらい
  • 細挽き→上白糖とグラニュー糖のあいだくらい
  • 極細挽き→上白糖くらい

これらも、明確な基準があるわけではなく、人や店によって若干の差はあるところです。そのうえで、粒度が小さいほど(細挽きであるほど)、苦味は強くなります。

湯にあたる表面積が大きくなるため、より苦味成分が引き出されるからですね。

なお、ペーパードリップやコーヒーメーカーであれば、「中細挽き」あたりがおすすめ。粗挽きは、金属フィルターやパーコレーター。中挽きは、サイフォンやネルドリップ、フレンチプレスなど。細挽きは、ウォータードリッパー(水出し)、極細挽きは、エスプレッソマシンといった感じです

【要素5】粉の量

同じ豆を使うのであれば、お湯に対する粉の量が多くなるほど、苦味は強くなります。お湯に溶け出す苦味の成分が多くなるから、ということでイメージできるところです。

では、粉の量をどうやってはかるのか? ドリッパーを買うと、たいてい「計量スプーン」がついていますよね。スプーンで、すり切り1杯が、そのドリッパーをつくったメーカーがおすすめする粉の量、ということになります。

これがまぁ、けっこう違います。たとえば、こんな感じです↓

  • ハリオ製ドリッパー・V60 → 12g
  • カリタ製ドリッパー・102D → 10g
  • メリタ製ドリッパー・AF-M 1×2 → 8g

じぶんの好みの苦味を出すためには、ドリッパーや計量スプーンについても検討をしてみるとよいでしょう。

わたしは、計量スプーンは使わずに、スケール(はかり)を使って、じぶんの好みに合わせています。注ぐお湯の量 100gに対して、コーヒー豆 6gが、わたしの基準です。

【要素6】湯温

まさかとは思いますが、沸騰直後でグラグラの湯でハンドドリップはしていませんよね? やめましょう、熱すぎです。などとエラそうに言っているわたしも、かつてはやっていましたが。

まず、湯温が高いほど、コーヒー豆に含まれる成分を、より多く抽出することになります。結果、湯温が高すぎると、苦味をとおりこして、渋みを抽出してしまうので気をつけましょう。

逆に、低すぎると酸味が目立つ、酸味がきつくなる傾向があります。では、どのくらいの湯温がよいのか? 目安は次のとおりです↓

  • 焙煎度が深い(深煎り) → 80〜85℃くらい
  • 焙煎度が浅い(浅煎り) → 85〜90℃くらい

浅煎りのほうが湯温を高くするのは、浅煎りのコーヒー豆(粉)は、硬さがあるために、成分を抽出しづらいから。すると、生っぽさや青臭さが出やすくなるので、注意が必要です。

逆に、深煎りのほうは、豆(粉)が柔らかく、成分を抽出しやすくなっています。成分を引き出しすぎないように、湯温を抑えるのがポイントです。

また、鮮度によっても、あるていど湯温を検討するとよいでしょう。目安は次のとおりです↓

  • 鮮度が悪い→湯温高め(90℃くらい)
  • 鮮度が良い→湯温低め(80〜85℃くらい)

鮮度が悪い豆は、ガスが抜けているために、湯を入れたあとの抽出のスピードが速くなります。すると、成分をじゅうぶんに引き出せなくなってしまうため、湯温を上げて引き出すわけです。

わたしは、湯温を調整するのに、コーヒーポットと温度計を使っています↓

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湯沸かし用のポットから、コーヒーポット(フタ無し)に湯を移して、温度計を見ながら、湯温を調整します。このとき、コーヒーポット内のお湯をかき混ぜながら、温度計を見るのがポイントです。

かき混ぜないと、ポット内の上部は温度が高く、下部は温度が低い状態になってしまいますので。

【要素7】抽出の速さ

ハンドドリップをする際、お湯をドリッパーに注ぎはじめてから、ドリップをおえるまでの速さ、つまり「抽出の速さ」によっても、苦味は変わります。

結論として、抽出の速さが遅いほど、苦味は強くなることを覚えておきましょう。これは、コーヒー豆に含まれる成分のうち、酸味の成分が先に抽出され、苦味の成分はあと、という性質があるからです。

したがって、苦味をコントロールするには、抽出の速さをコントロールするテクニックが必要になります。このあたり、使うドリッパーによって難易度や、コントロールの幅が異なるところです。

そのあたり、くわしくはこちらの記事もどうぞ↓

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ところで、抽出の速さは、粒度によっても変わります。粒度が小さくなれば、湯が粉を通り抜けるのに時間がかかるからです。時間がかかるほど、苦味が抽出されやすくなります。

これに関連して、「微粉」にも注意が必要です。ミルによっては、挽き目にバラツキが出るため、微粉が多めに発生することがあります。すると、フィルターを目詰まりさせる原因となり、抽出の速さを鈍らせるのは問題です。

微粉が出にくい「ミル」を使う、微粉を「ふるい」にかける、などを検討するとよいでしょう。わたしが実際に使っている、おすすめの「ミル」と「ふるい」はこちらです↓

 

 

【要素8】抽出の量

ここで言う「抽出の量」とは、できあがりのコーヒーの量です。言い換えると、注いだお湯の量ということでもあります。お湯の量によって、苦味はどのように変わるのか?

想像がつくとは思いますが、お湯の量が少ないほど、苦味は強くなります。逆に、お湯の量が多いほど、苦味は弱くなります。お湯で苦味が薄まるからですね。

ここで注意すべきは、投入するお湯の量をきちんと測る、ということになります。サーバー(コーヒーを淹れる容器)に目盛りがついていれば、それを参考にするのも1つですが。

見る角度などによっても、けっこう誤差が出るものなので、スケール(はかり)をつかうのがよいでしょう。前述した「粉の量」をはかるのにも使いますから、こういったスケールがあると便利です↓

このスケールは、タイマーもいっしょになっているので、前述した「抽出の速さ」をはかるのにも役立ちます。じぶんに合ったコーヒーの再現度を高めるためには、スケールを使ったハンドドリップがおすすめです。

まとめ

苦めのコーヒーが好き。でもどうしたら、ハンドドリップで苦味を出すことがでできるのか?

というわけで、ハンドドリップでコーヒーの苦味をコントロールするための8要素について、お話をしてきました。より、じぶん好みのコーヒーに近づけるヒントになれば幸いです。

ハンドドリップでコーヒーの苦味をコントロールするための8要素
  1. 豆の種類
  2. 焙煎度
  3. 鮮度
  4. 粒度(メッシュ)
  5. 粉の量
  6. 湯温
  7. 抽出の速さ
  8. 抽出の量
ハンドドリップでコーヒーの苦味をコントロールするための8要素

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