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オンライン融資は『デメリット』と『銀行融資との違い』に要注意!

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” AIによるスピード審査だって。オンライン融資、受けてみようかなぁ ”

って、ちょっと待った!その前に、オンライン融資の「デメリット」と「銀行融資との違い」について確認をしておきましょう。

目次

猫も杓子も、融資もAI。でもやっぱり、そこは銀行融資でしょ。

会社・事業を続けていれば、欠かすことができないのが「融資」による資金調達です。

その「融資」について、「オンライン融資(オンラインレンディング)」が広がりを見せています。

オンライン融資とは、文字どおり、オンライン上で申し込みから審査までが完結する融資のこと。

「AI(人工知能)によるスピード審査」などを売り文句として、事務手続きがわずらわしい従来の銀行融資とは対比をされるところです。

それならば。時代はIT全盛、これからの融資はオンライン! かと言うと、そうでもない。注意を要する。というお話をしていきます。

まず結論として、

本記事の結論

まず銀行融資、それでもダメならオンライン融資。

つまり。オンライン融資は次善策に過ぎず、最善は銀行融資である。と、わたしは考えています。

この点を理解するために、「オンライン融資のメリット」と「オンライン融資のデメリット」とを順番にお話していきます。

 

オンライン融資の「メリット」と銀行融資との違い

はじめに、オンライン融資の「メリット」を確認してみましょう。次善策とはいえ、オンライン融資には、もちろん良さもあるのです。

そんなオンライン融資のメリットを見ていくにあたり、参考資料として、代表的なサービスをいくつか挙げてみます ↓

 LENDY(レンディ)ALTOA(アルトア)MFクラウドファイナンス
(GMOイプシロン)
レンディング・ワン
(住信SBIネット銀行)
上限金額500万円300万円300万円1,000万円
金利8%〜18%3.8%〜14.8%4.5%〜13.5%1.0%〜18.0%
返済期間最大1年最大1年6ヶ月最大1年
最短融資即日即日(初回2営業日)2営業日(初回5営業日)即日
担保・保証人担保不要・代表者個人保証要不要不要不要
資金使途運転資金・設備資金運転資金・設備資金運転資金運転資金
条件業歴半年以上の個人事業主・法人弥生会計を利用している法人MFクラウドを利用している個人事業主・法人決済サービス・ゼウスを1年以上利用している法人
上記表内の情報は、本投稿日現在(2018年8月14日)の情報にもとづくものです。その後の変更・更新にはご注意ください。

上記の代表的なサービスの内容をふまえて、オンライン融資のメリットは次のとおりです ↓

オンライン融資のメリット
  • 審査から実行までが速い
  • 審査に必要な書類が無い、あるいは少ない
  • 銀行からの融資が難しい業種でも借りやすい
  • 借りたいタイミングで借りやすい

それぞれのメリットについて、以下、解説を加えます。

審査から実行までが速い

オンライン融資の最大のメリットが、この「融資実行までのスピード」でしょう。

審査の材料である「取引や会計などのデータ(トランザクションデータ、とも呼ばれます)」を、AIが短時間のうちに処理して、融資の可否を審査するしくみです。

審査から融資実行(入金)までが、即日や2営業日など、とにかく速い。これは、従来の銀行融資ではかないません。

したがって、「急におカネが必要になった」というような場面では、オンライン融資は役に立つ、と言えるでしょう。税金を払わなきゃ、仕入代金を払わなきゃ、とか。

ただし。くわしくは後述しますが、本来、急におカネが必要になることはあまりありません。また、それに備えて、事前からおカネを確保しておくべきだと言えます。

そう考えると、「急におカネが必要になった」という状況に陥ること自体が問題であり。「融資までのスピード」をメリットだと感じるようではいけません。

審査に必要な書類が無い、あるいは少ない

前述しましたが、オンライン融資における審査材料は、基本的に「データ」です。

そのため、銀行融資のように、試算表だ資金繰り表だなんだと、あらためて書類を準備する必要がありません(初回の本人確認書類、登記簿謄本などは別として)。

このように、「書類が必要ない」あるいは「書類が少なくてすむ」という手軽さは、オンライン融資のメリットのひとつとされています。

準備しなければいけない書類が少ないことは、融資実行までのスピードを速めるひとつの要因になっています。

銀行からの融資が難しい業種でも借りやすい

たとえば、ネットショップは比較的、銀行融資を受けにくい業種です。

なぜなら、一般に、扱う商品の流行り廃りが早く、事業の安定性(今後もずっと売れるか)を見込むことが難しいからです。

その点、オンライン融資では、ネットショップの取引・決済などのデータを審査材料とし、積極的な融資を展開しています。

このようなケースでは、銀行融資に替えて、オンライン融資を利用するという考え方もアリでしょう。

借りたいタイミングで借りやすい

オンライン融資では、基本、「いま」の状況を見て、融資の可否が審査されます。

つまり。先々月は売上不振で状況が良くなかったけれど、先月の売上は絶好調。というのであれば、融資実行の可能性は高まっている、ということです。

いっぽうで、銀行融資の場合にはそこまでではありません。基本、いちばん最近の決算書です。試算表などで「いま」も見てはくれますが、いちばんは決算書。

ですから、決算が悪いと向こう1年は銀行融資が難しくなる、という傾向があります。

決算は悪かったけど、いまは好調。そして、いま、おカネを借りたい。このようなケースは、オンライン融資の使いどころのひとつでしょう。

銀行融資のキホンは、借りられるときに借りておくことです。借りる側の立場は、貸す側の銀行よりも弱いのであり、借りたいときに借りられる保証はないからです。

したがって、決算が悪くなる前に、借りられるときに借りておかねばなりません。決算が悪くなってから慌てている、というのは本来まちがいであることを申し添えます

 

オンライン融資の「デメリット」と銀行融資との違い

続いて、オンライン融資のデメリットについて。こちらです ↓

オンライン融資のデメリット
  • 融資金額が少ない
  • さすがに金利が高い
  • 返済期間が短い
  • 中長期の関係づくりはできない
  • 銀行融資が難しくなる

それぞれのデメリットについて、以下、解説を加えます。

融資金額が少ない

前述した、代表的なオンライン融資サービスの例からもわかるとおり、融資金額は決して多くありません。むしろ少ない。

上限 1,000万円と額が大きい「レンディング・ワン」も、資金使途(おカネを借りる理由)は運転資金に限られ、新規出店や設備投資などの「設備資金」には使えない。という制限があったりします。

必要なおカネの金額・資金使途はケースバイケースではありますが。オンライン融資の上限金額は、銀行融資に比べると心もとなく、資金使途も限られている。これは、デメリットです。

融資を活用するポイントのひとつは、できるだけたくさんの金額を、きちんと借りること。言葉を選ばずに言えば、借りられるだけ借りることです。

おカネが無い・足りなければ、会社・事業は潰れてしまうのですから。それに備えて、自己資金がムリなら借りてでも、できるだけたくさんのおカネを持つことです。

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この点、少額のオンライン融資ではチカラ不足です。

さすがに金利が高い

わたしはあまり「金利が高い」からどうこう、というハナシをしません。金利の高低よりも、まず借りること。借りておカネを持つことが大切だからです。

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そんなわたしでも。オンライン融資の金利はさすがに高いと感じます。

前述した、代表的なサービス例のとおり、オンライン融資の金利には「幅」がありますが。審査の結果、金利が「幅」の下限(いちばん低い利率)であることは、まずないでしょう。

多くのケースで、「うわっ、高っ!」と感じる金利(5〜6%よりも上)になるはずです。ところが、銀行融資であれば、そこまで高い金利にお目にかかることはほとんどありません。

審査スピードが速いなどのメリットを考えても、まずは銀行融資をおすすめするばかりです。

返済期間が短い

オンライン融資は、返済期間がとても短いです。長くても、半年から1年のあいだに返済をしなければいけません。

これでは、せっかく借りたのに、またすぐに手元のおカネが不足してしまいます。そういう意味では、オンライン融資は「その場しのぎ」なのです。

さきほど、融資を活用するポイントは「できるだけたくさんの金額を、きちんと借りること」だと言いましたが。

すぐに返さなければいけないおカネでは、「きちんと借りた」とは言えません。借りるのであれば、できるだけ長く借りる。これも心得ておきましょう。

今後、オンライン融資の実績が増えれば、返済期間が伸びたり、上限金額が増えたりは期待できるでしょう。それまではまだ、銀行融資のほうに分(ぶ)があります。

銀行融資が難しくなる

オンライン融資の中には、貸し手が銀行ではないものがあります。銀行ではなく、貸金業者、いわゆる「ノンバンク」です。

このようなノンバンクからの借入について、基本的に、銀行はネガティブな見方をしています。

業績が悪いなどの理由で、銀行から借りられないからノンバンクなんでしょ? ということで、審査上はマイナスの評価を受けるわけです。

オンライン融資についても、そのようなマイナス評価の対象になりうることは覚えておいたほうがよいでしょう。

また、そもそも、オンライン融資を受けた金額分は、その会社・事業の借入余力を減らすことになります。

たとえば、A社の借入余力が 1,000万円だとして。オンライン融資だろうが、銀行融資だろうが、借りればその金額分だけ、借入余力は 1,000万円から下がります。

ですから、どうせ借入余力を減らすのであれば、比較的「金利が低い」「返済期間が長い」銀行融資を優先すべき。そのように考えるのがよいでしょう。

中長期の関係づくりはできない

銀行は、「融資をした・返済をしてもらった」という実績を評価します。いちど融資をした、約束どおり返済をしてもらったということが信用になるのです。

実績が増え、信用が増えることで、融資を受けやすくなったり、融資条件がよくなること(金額が増える、金利が下がる、返済期間が長くなるなど)が期待できます。

このように、銀行融資においては、会社と銀行とのあいだで、中長期的な関係づくりができる。というメリットがあります。

しかし、オンライン融資にはそれがありません。良くも悪くも「いま」が審査の材料なのであり、中長期での関係づくりもできなければ、その関係に期待できるものもありません。

「できるだけたくさんの金額を、きちんと借りる」には、「きちんと借り続ける」ということも含まれています。

安定した資金を、長く借り続けることを考えるのであれば、やはり銀行融資は欠かせません。

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まとめ

オンライン融資の「メリット・デメリット」と「銀行融資との違い」を見てきました。

冒頭で触れたとおり、結論はコレです ↓

本記事の結論

まず銀行融資、それでもダメならオンライン融資。

おカネを借りるなら、できるだけ多く・できるだけ長く借りることです。それがかなわないうちは、オンライン融資はあくまで次善策。

銀行から借りたいがどうしても借りられない。そういうケースに限定すべきだ、というのがわたしの考えです。

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