銀行から融資を断られてしまう会社の意外な原因とは?

銀行から融資を断られてしまう会社の意外な原因とは?

銀行から融資を断られてしまう会社の意外な原因についてまとめます。社長がこれを放置していると、いつまでたっても融資が受けにくくなってしまうので気をつけましょう。

目次

原因を教えてもらえないケースが多い

銀行から融資を受けようとしたら断られてしまった… このとき、その原因を教えてもらえることもありますが、教えてもらえないこともあります。

どちらかといえば、はっきりとは教えてもらえないケースが多いでしょう。すると、社長は「断られた原因」がわからないわけですが。知れば「意外な原因」だったということはあるものです。

では、その「意外な原因」とは? おもなところでは、次のとおりです↓

銀行から融資を断られてしまう会社の意外な原因
  • 融資金利が低い
  • 有価証券を買っている
  • 過去に問題を起こしている
  • 担当者が商売をわかっていない
  • メインバンクの融資残高が減っている

それではこのあと、順番に確認していきましょう。これらの原因を放置していると、いつまでたっても融資が受けにくくなってしまいます。

銀行から融資を断られてしまう会社の意外な原因

融資金利が低い

言うまでもありませんが、銀行が融資をすることで得られる利息は、銀行にとっての「収入」です。であれば、「金利は高ければ高いほどよい」というのが銀行の思いだとわかるでしょう。

この点で、いつもいつも厳しい金利交渉をしかける社長がいます。もちろん、会社は融資金利が低いほうがよいのですから、金利交渉自体は悪いことではありません。

が、「いつもいつも」となると銀行も嫌気してしまうでしょう。ですから、たまには銀行が言う金利をのみこむことも、銀行との良い関係性を築くコツだと言えます。

また、なかには「ムチャ」な金利交渉をする社長はいるものです。ここで言う「ムチャ」とは、相場を超えた低金利を要求するようケースが当たります。では、金利の相場とは?

1つ参考になるのが、日本銀行が Webで毎月公表している「貸出約定平均金利」です。都市銀行、地方銀行、信用金庫・信用組合ごとに、平均的な金利が掲載されています。

金利交渉をするのであれば、そういった情報を根拠にしながらおこなうのがよいでしょう。このあたり詳しくは、こちらの記事も参考にどうぞ↓

有価証券を買っている

決算書を見るとしっかり黒字が出ているのに、なかなか融資が受けられない… という会社のなかには、「有価証券」が原因になっているケースがあります。

つまり、株式や投資信託などを買っていて、それが決算書に掲載されているようなケースです。

銀行としては、貸したおカネが「有価証券の購入」に当てられ、その有価証券が値下がりした結果、返済してもらえないのでは困ります。ゆえに、有価証券を買っている会社への融資は控えるものです。

また、そもそも会社は「本業で稼ぐべし」というのが、銀行の考え方でもあります。投資業をいとなむ会社でもない限りは、有価証券の売却による利益は評価されないものと考えておきましょう。

いっぽうで、関係会社や取引先に出資をする(株式を買う)こと自体は、悪いことではありません。ただし、銀行に「値上がり目的の株式投資」と誤解をされないように、説明をしておくことが大切です。

過去に問題を起こしている

銀行には、きちんと「記録」を残す文化があります。よって、過去に問題を起こしていると、長きにわたって融資に影響することはあるものです。

たとえば、以前に銀行担当者に向かって社長が暴言を吐いた。この記録がいまなお残っていて、担当者や支店長が変わっても、融資の受けにくさに影響しているケースがあります。

ちなみに、社長自身が暴言とはおもっていなくても、銀行が「そう感じた」のであればおしまいです。ゆえに、社長が銀行に物言うときには、「覚悟」をもってクチにすることが大切になります。

なお、暴言意外にも、資金使途違反をしたとか、返済が遅延したとか、記録が残るとマズいことはいろいろです。いまの決算書には問題がないのに融資が受けにくい… というときには、過去の問題も疑ってみましょう。

この点で、顧問税理士などが銀行に尋ねると、「過去の問題」について教えてもらえるケースがあります。社長には直接言いにくいことでも、間接的になら… と銀行は考えるようです。

担当者が商売をわかっていない

決算書はじゅうぶんに黒字なのに、やはり融資が受けられない。そんなときの原因の1つに、「担当者が商売をわかっていない」が挙げられます。

ここで言う「商売」とは、融資先のビジネスモデルであり、言い換えると「その会社が、誰に・何を・どのように売っているか」です。

銀行は、良い商売(将来にわたって利益が期待できるビジネスモデル)の会社に融資をするものなので、「そもそも商売がわからない」となると、融資が受けにくくなります。

銀行担当者は「貸したい」と考えていても、融資課長や支店長がOKを出しません。社長は、自社の「商売」について、担当者にきちんと伝えるようにしましょう。

伝えるときのツールとして役に立つのが「商流図」です。くわしくは、こちらのブログ記事も参考にどうぞ↓

メインバンクの融資残高が減っている

メインバンク以外の銀行から融資が受けにくい… という会社で見られる原因の1つが「メインバンクの融資残高が減っている」です。

たとえば、A銀行、B銀行、C銀行の3つから融資を受けている会社があるとします。このうち、A銀行がメインバンクです。そのA銀行の融資残高が、減り続けている…

すると、B銀行やC銀行は、「メインバンクが融資をしないのは、会社になにか問題があるからだろうか?」と考えます。だったらウチも融資を控えておこうか、となるわけです。

たとえ、決算書が黒字であっても、銀行は「数字にはあらわれない問題」まで疑います。ですから、社長はメインバンクの融資残高には気をつけるようにしましょう。

つまり、定期的に融資を受けることで、融資残高を維持する(あるいは増やす)ということです。融資を受けるときには「まずメインバンクから」が、セオリーになります。

まとめ

銀行から融資を断られてしまう会社の意外な原因についてまとめました。社長がこれを放置していると、いつまでたっても融資が受けにくくなってしまうので気をつけましょう。

    銀行から融資を断られてしまう会社の意外な原因
    • 融資金利が低い
    • 有価証券を買っている
    • 過去に問題を起こしている
    • 担当者が商売をわかっていない
    • メインバンクの融資残高が減っている
銀行から融資を断られてしまう会社の意外な原因とは?

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