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税務署から連絡が来た!ときの対応方法を予習しよう【フリーランスの確定申告】

税務署からの連絡

つ、ついに、税務署から連絡が来てしまった… どうしよう、あわわ…

と慌ててしまうことがないように。税務署から連絡が来たときの対応方法を予習しておきましょう、というお話です。

目次

税務署から連絡が来た!ときに慌てずにすむように

確定申告も終わり、ホッとしながら過ごしていたある日。

確定申告を済ませたフリーランスのもとに、突然、税務署から連絡が入ることがあります。そんなときに、

つ、ついに、税務署から連絡が来てしまった… どうしよう、あわわ…

というのはきわめてフツーの反応です。確定申告を除き、日常、税務署との関わりなどないフリーランスですから、慌ててしまうのもムリはありません。

そこで、いざとなってからアタフタしないですむように。税務署から連絡が来たときの対応方法について予習をしておきましょう。

次の2つのケースにわけて、お話をしていきます ↓

  • 税務署から電話や文書でお問合わせが来た場合
  • 税務署から電話で税務調査の連絡が来た場合

 

電話や文書でお問合わせが来た場合の対応方法

税務署から、電話や文書でお問合わせが来た場合。まず、「心得ておくべき」ことからお話をします。

放置しない、慌てて答えない

税務署からのお問合わせに対して、まず「心得ておくべき」ことが2つあります。

1つは、お問い合わせを放置しないこと。もう1つは、お問合わせに慌てて答えないことです。

● 放置しない

税務署から留守電にメッセージが入っていたが放置。税務署から文書(郵便)が届いているが放置。言うまでもないことですが、これはいけません。

とはいえ、税務署に電話で何を言われるか怖くてしかたない、文書に何が書いてあるか不安で開けれない、ということもあるでしょう。

それでも放置はいけません。きちんと回答をすれば済んだはずなのに、放置をしたばかりに「税務調査」へと発展することがないとは言えません。

後述しますが、税務調査となれば、お問合わせのようにカンタンにはいかず。時間も取られます。心労もあるでしょう。まずは、放置をしないことです。

● 慌てて答えない

放置とは逆に。慌ててすぐに答えてしまうこともよくありません。とくに税務署からの電話。お問い合わせの内容に、即答しようとするあまり、うろ覚えのままに回答してしまう。

それが、あとになって「やっぱり違ってた」となっても、税務署は最初の回答をようく覚えています。結果、事実がどうあれ、不審を招くことになりかねません。

この場合、「やっぱり税務調査で」ということもありえます。定かではないことを、慌てて答えないようにしましょう。

税務署からのお問合わせについては、即答する必要はありません。時間がたってからの記憶など不確かなのがあたりまえなのですから、「調べて折り返します」と伝えればOKです。

折り返しの連絡先(税務署名・部署名・担当者名・電話番号)を確認し、いつまでに回答(折り返し)するのかを伝えましょう。

意味がわからない・納得できないならば税理士も

税務署からのお問合わせについて、意味がわからない(内容が理解できない)、納得できないというようなことがあるのであれば。税理士に依頼をすることも方法です。

● 意味がわからない

税務署は、一般人には難解な専門用語を容赦なく使ってくることもあります。また、税法を持ち出されても、それを知る人はほとんどいないでしょう。

これでは、なにを答えればよいのかもわからず、税務署が言っていることが正しいことなのかどうかもわかりません。

そこに不安があるのであれば、税務署と自分との「通訳役」として、税理士を探して依頼をするのもよいでしょう。

● 納得ができない

お問合わせに回答をしている過程で、税務署の言い分(「これは経費ではないでしょう」など)に納得できないという場合。主張・交渉をしなければいけません。

とはいえ。どこをどう主張すればよいものか? 交渉のしかたもわからない… というのであれば。結果として、一方的に言い分を飲まされるケースもありえます。

税務署が問題にしている金額が大きいような場合には、自分の「代理役」として、税理士を探して依頼をするのがおすすめです。

【注意】そのお問合わせは「行政指導」か「税務調査」か

税務署からの連絡は、「行政指導」か「税務調査」かに分かれます(詳述は省きます)。

お問合わせの結果、修正により税額が増える場合。「行政指導」であれば、ペナルティの税金(加算税、と言います)はかかりません。いっぽうで、「税務調査」である場合には、増えた税額に加えて、ペナルティの税金も必要になる、という違いがあります。

したがって、税務署からのお問合わせについては、「行政指導なのか、税務調査なのか」を確認しておきましょう。文書によるお問合わせであれば、明記されていることがあります。明記されていない場合や、電話でのお問合わせについては、直接確認をしましょう。

 

電話で税務調査の連絡がきた場合の対応方法

税務署からの電話が、明確に「税務調査」の連絡である場合。避けて通ることはできず、いまさら慌ててもしかたありません。

とはいえ、慌ててしまうのが常というもの。そこはあらかじめ、その後の流れを押さえておくことで、いくぶん落ち着いて対応ができるでしょう。

税務調査の流れ

税務調査の連絡から、終了までの流れは次のとおりです ↓

  1. 税務署から連絡がくる
  2. 税務調査の日程・場所を調整する
  3. 税務調査に必要な書類を準備する
  4. 税務調査当日
  5. 調査結果に応じて、必要があれば修正の申告をする

① 税務署から連絡がくる

顧問税理士がいない場合には、直接、自分のところに連絡がきます(顧問税理士がいる場合には、ほぼ税理士経由です)。

「税務調査をしたい」と明言されますので、税務調査であることはすぐに理解できるはずです。そこで慌てずに、このあとの流れをイメージしましょう。

② 税務調査の日程・場所を調整する

税務署のほうで、調査日の候補日時を挙げてきます。大事な仕事があるなど、都合が悪い場合には変更してもらうことは可能です。自分のスケジュールを考えながら調整しましょう。

場所については、基本的には「仕事場」です。事務所があれば事務所、自宅兼事務所であれば自宅ということになります。

ただし、調査ができるような事務スペースがないなどの不都合がある場合には、「必要な書類を持って税務署で」という方法について交渉してみましょう。

③ 税務調査に必要な書類を準備する、④ 税務調査当日

多くの場合、調査当日までには数週間程度の時間があるはずです。

そのあいだに、会計帳簿や領収書・請求書など調査で必要になる書類をそろえておきます。

必要な書類や、税務調査当日について、詳しくはこちらの記事も参考に ↓

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 ⑤ 調査結果に応じて、必要があれば修正の申告をする

税務調査の結果、当初の申告の内容に間違いがあれば、修正の申告をすることになります。詳しくはこちらの記事も参考に ↓

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そもそも、どんなフリーランスが税務調査の対象になりやすい?

いつ税務調査が来るのか? というのはフリーランスの関心事ですが。いつ来るのか、はわかりません。

税務調査の対象先は税務署が決めるものであり、外部の者にはわからないのです。

それでも、「こんなフリーランスには税務調査が来やすいかも」というポイントを挙げることはできます。気になる場合には、こちらの記事を参考に ↓

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まとめ

税務署から連絡が来た!ときの対応方法を予習しよう、というお話をしてきました。

なんの予習もないところに税務署からの連絡では、慌ててしまうばかりです。

連絡があるその前に、税務署への対応方法を押さえておくことをおすすめします。

税務署からの連絡

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