『税務調査が来そうだ』と予測できるフリーランスの7つの特徴

税務署が来そうだ

税務調査来るかなぁ・・・?

気になりますよね。税務調査の対象は税務署が決めることであり、確実に予測することはできませんが。「来そうかも」を予測することならある程度。

というわけで。「税務調査が来そうだ」と予測できるフリーランスの7つの特徴についてお話をしていきます。

「これは税務調査が来そうだ」というフリーランスの特徴

フリーランスでいるうえでの関心事のひとつに「税務調査」があります。

毎年確定申告はしているけれど、だいじょうぶなのかな・・・? 税務調査が来たらどうしよう? そんな不安を抱えるフリーランスの方も少なくないでしょう。

そこで、「これは税務調査が来るかもな」「税務署に狙われそうだな」というフリーランスの特徴について。

わたしの20年にわたる税理士業界での経験のもと、お話をしてみることにします。

「税務調査が来そうだ」と予測できるフリーランスの特徴は次の7つです。

  1.  脱税をしている、申告をしていない
  2.  経費がテキトー
  3.  現金の扱いが雑
  4.  ネットでの露出が多い、大胆
  5.  売上が急増・変動・作為的
  6.  そもそも調査が多い業種、いまどきの業種
  7.  税理士の印鑑がない

それではこのあと、順番に見ていきましょう。

おことわり
責任回避をするつもりはありませんが、あくまで予測。可能性の問題として、「税務調査が来る可能性が高いか否か」のお話です。
「特徴にあがっていないのに税務調査が来たじゃないか!」あるいは「特徴にあがっているのに税務調査が来ないじゃないか!」といった苦情はご容赦願います。

 

《特徴①》脱税をしている、申告をしていない

「税務調査が来そうだ」と予測できるフリーランスの特徴ひとつめは。脱税をしている、申告をしていない。

そんなの当たり前じゃないか、という話かもしれませんが。悪気の有無にかかわらず脱税をしている、危機感なく申告をしていない人もいるもので。

注意喚起の意味を込めて、あらためてお伝えをしておくことにします。脱税、無申告はいずれ税務調査があるものだと覚悟してください。

また、その代償は決して小さなものではありません。追加で課せられるペナルティーとしての税金もさることながら、税務署のブラックリスト入り、社会的信用の失墜など。

むしろ、とても大きな代償になることを覚悟してください。

わたしが税理士だから、国や税務署の回し者であるかのように思われるかもしれませんが。ダメなものはダメであり、なにより自身の不利益が大きすぎます。

バレないかもなどとは考えないことです。天網恢恢疎にして漏らさず。

《特徴②》経費がテキトー

特徴ふたつめは。経費の計上がテキトー。

「テキトー」とは失礼な物言いですが、言い換えるのであれば、「あまり考えずに経費を計上している」ということです。

具体的には、たとえば「雑費(ざっぴ)」という勘定科目(※ 経費の内容による分類名を「かんじょうかもく」と呼びます)。

「雑費(ざっぴ)」は傍から見ると、内容がよくわからない経費の代表格です。旅費交通費、広告宣伝費、通信費などの勘定科目に比べると「あいまいで不明瞭」なのです。

ゆえに、雑費の金額が大きい確定申告書を提出していると。税務署としても「なんだろね?」ということでムダに関心を集めることになりかねません。

勘定科目の区分がよくわからないから雑費で、というようなことはせず。そこは少し勉強をして、一般的で適当(良い意味でのテキトー)な勘定科目で経費計上することです。

また、接待交際費や消耗品費の金額が大きい場合にも税務署から注目されます。このあたりの勘定科目には「私的な(経費ではない)支払」が紛れがちだからです。

実際に経費でないものを計上しないことはもちろんですが、それでも本当に金額が大きくなるのであれば。他に適当な(もちろん良い意味で)勘定科目に分散できないかも考えます。

接待交際費と会議費とに区分する。消耗品費と新聞図書費とに区分するなど。そういう区分まで考えたうえで、それぞれの勘定科目の金額が大きすぎず、毎年安定していると税務署の注目度は下がります。

逆に、前年との比較で、ある勘定科目の金額が急増したりすると。やっぱり「なんだろね?」ということで税務署は気にします。

事実、急増するケースもあるものであり。これ以上はどうにもできないというケースもあるでしょう。その場合には、急増の理由・経緯などを決算書の「特殊事情」欄(青色申告決算書の3ページ目)に注書きする方法も有効です。

そのように、経費計上にも見せ方があります。そのことを理解して、「ちょっと勉強してみようかな」という姿勢が税務調査対策になりうることを知りましょう。ネット、書籍、セミナーなど、勉強する機会・方法には事欠きません。

いくら以上なら金額が大きいと言えるのか?
元も子もないようですが、ケースバイケースです。売上規模の大小にもよるし、業種にもよります。明確な基準があるわけではありません。
ですから、大事なことはその基準を知ろうとするよりも。上述したような適当な経費計上のコツを身につけて、コツコツと実践することです。

 

《特徴③》現金の扱いが雑

特徴の3つめ。現金の取り扱いについて。

仕事上で持つ「現金」の扱いが雑なフリーランスの方がいます。たとえば、決算書に計上する「現金」の残高が大きい。決算日時点でウン十万円とか。

事実、そういうこともあるかもしれませんが、フツーはそれほど高額の現金を手元に置くことはないでしょう。いまどきは銀行などに預けます。

さらに雑な扱いになると、決算書の「現金」の残高がマイナスになったりしています。これはいけません、ありえない。経理のルールとして、現金はマイナスになってはダメなのです。

というわけで。「現金」の残高が高額であったり、マイナスになっていると。税務署は「この人、なんかいろいろ間違ってない?」と関心を持つことになりえます。

銀行が記録をしてくれる預金残高とは違い、現金の残高管理は本人にしかできません。それゆえに、その管理の良否が、経理や確定申告の正確性として見られます。

現金については、ただただ現金出納帳を記帳していればよいというものでもないということを覚えておきましょう。詳しくはこちらの記事もどうぞ ↓

絶対に破ってはいけない『現金出納帳』3つのルール

2017.06.07

 

《特徴④》ネットでの露出が多い、大胆

特徴の4つめは、インターネットでの露出について。

フリーランスで仕事をしていくうえで、WEBサイトやブログサイトを運営したり、TwitterやFacebookなどのSNSを活用することもあるでしょう。

このあたりの情報を見ているのは、お客さまやお客さま候補の人たちだけではありません。税務署の眼にも触れているかもしれない。そう考えてください。

拡大の一途をたどるインターネットの世界に、税務署は大きな注目と関心を寄せており。専門の部署、調査官によって、チェック・監視がなされています。

これら税務署の眼に、あなたのネット情報が触れないとは限りません。オレだけは大丈夫なんて保証はありません。

自分の収入をブログに掲載したり、SNSで公開している人がいます。それを見つけた税務署は確定申告の有無や正否をチェックしているかもしれません。

きちんと申告をしていればそれはそれですが。ネットで安易に見栄を張ったり、ウソを言うのはやめましょう。それが確定申告の内容と異なれば、税務調査のきっかけにもなりえます。

また、ネットであまり大胆な発言を繰り返していると。周囲のやっかみや妬みもあるものです。「あの人すごい儲かってますけど申告してません」なんて税務署にタレコミされることも、

真偽はともかく。タレコミも税務調査のきっかけになりえます。脱税や無申告もタレコミから発覚することがありますのでご注意を。

 

《特徴⑤》売上が急増・変動・作為的

特徴の5つめは、売上について。

売上規模が大きければ、利益も大きくなりがちです。税金も多くなる、取引量も増えることから、税務署の関心は高まります。

売上や利益が少なく、税金も少ない納税者よりも。売上や利益が多く、税金も多い納税者の方が、税務調査で追加の税金をたくさん取れるかも。税務署はそう考えています。

ですから、基本的に、売上が大きくなるほど税務調査の可能性は高まります。

いくらだと金額が大きいといえるのかは、管轄税務署の地域などにより異なりますが。ひとつの目安は、年間で1,000万円。次の目安が2,000万円です。

まず、年商2,000万円というのは個人事業者としては規模が大きいとの判断から、税務調査の対象先として選定されやすくなります。

また、年商1,000万円を超えると消費税の納税が必要になりますので、「消費税は間違っていないかな?」という面でも税務署の関心は高まります。

この裏返しの話として。毎年のように年商がギリギリ1,000万円以下、というような場合。「消費税逃れで売上ごまかしてない?」という視点から税務署の調査対象にあがることもあるでしょう。

加えて、売上が前年に比べて急増、あるいは急減。毎年ジェットコースターのような売上の変動。これらも「なんだろね?」ということで税務署の注目度合いが高まるものです。

特徴②でも触れましたが、決算書の「特殊事情」欄(青色申告決算書の3ページ目)に、理由や経緯を注書きする方法も検討しましょう。税務調査を回避できる可能性があります。

 

《特徴⑥》そもそも調査が多い業種、いまどきの業種

特徴の6つめは、業種について。

フリーランスとひと口に言っても、業種はさまざまあります。そのなかには、そもそも税務調査が多い業種というものがあります。

調査が多くなる理由は、脱税が多い、申告誤りが多い、高額取引が多い、などなど。

フリーランスで言うと、たとえば、SEやプログラマ。このあたりは、税務調査されやすい業種に挙げられています。

SEやプログラマが税務調査を受けやすい理由の一つに、「内容がよくわからん」というものがあります。

扱う商品が無形であり、それに対してウン十万円、ウン百万円という対価があり。税務署としてはきちんと話を聞いてみる、調査をしてみないと正否がわからない、となりがちなのですね。

また、最近では「せどり」「せどらー」という業種も注目されています。中古品などを安く仕入れて高く売る、簡単に言うとそんなお仕事です。

この「せどり」や「せどらー」については、税務調査の対象として増加傾向にあるという話が聴こえています。

このように割といまどき、旬な業種などに、集中して税務調査が行われることもあるものです。

自分の周囲で同じ業種のフリーランスが、税務調査になった話が増えてきたら。ウチも来るかも、と考えておいてもよいでしょう。

 

《特徴⑦》税理士の印鑑がない

特徴の7つめは、税理士について。

税務署に提出する確定申告書には、税理士が署名・捺印をする箇所があります(電子申告の場合には電子署名)。

この署名・捺印があるということは、「税理士がチェックして、承認をしましたよ」という証です。

これを税務署から見れば。税理士が付いている確定申告よりも、税理士が付いていない確定申告の方が「間違いの可能性が大きい」わけで。

もしも同じような内容の確定申告書があれば、税理士の署名・捺印があるものよりも、無いものを優先的に税務調査をすることになるでしょう。なにより、税務署は税金を取るのがお仕事ですから(←悪意はありません)。

そうかそうか、そうやってオマエは税理士の仕事を増やそうとしているのか。そう思われてもしかたありませんが。ただ、そういう現実があることは覚えておくと良いでしょう。

税理士が付いているからといって、絶対に調査が来ないわけではありません。要は、可能性の問題であり、税理士が付いているほうが税務調査の可能性は低いはず。それだけのことです。

実際に税務調査になってしまったときのことも含めて、安心料・保険料として。毎年の確定申告について、税理士のチェック、署名・捺印を受けることを検討するのもよいでしょう。

 

まとめ

「税務調査が来そうだ」と予測できるフリーランスの7つの特徴についてお話をしてきました。

税務調査の有無に絶対はありませんが。ひとつの目安として考えておくと、税務調査対策としては有効でしょう。

  1.  脱税をしている、申告をしていない
  2.  経費がテキトー
  3.  現金の扱いが雑
  4.  ネットでの露出が多い、大胆
  5.  売上が急増・変動・作為的
  6.  そもそも調査が多い業種、いまどきの業種
  7.  税理士の印鑑がない

 

 

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  きょうの執筆後記
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ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。 フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!