設備投資は自己資金ではなく銀行借入をおすすめする3つの理由

設備投資は自己資金ではなく銀行借入をおすすめする理由

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多くのおカネがかかる「設備投資」。自己資金ではなく、銀行借入をおすすめる3つの理由についてお話をしていきます。

自己資金か? 銀行借入か? 設備投資のよくある悩み

あたらしい店舗を出店する、工場の機械を買い換える、社用車を買う、など。いわゆる「設備投資」には、多くのおカネがかかります。

このとき、手元にあるおカネ、すなわち「自己資金」で設備投資をするのか。あるいは、銀行借入をして設備投資をするのか。

いったい、どちらがいいのだろう…? というのは、設備投資におけるよくある悩みのひとつです。

結論として。設備投資をするのであれば、銀行借入を利用することをおすすめします。その理由は次の3つです ↓

設備投資は自己資金ではなく銀行借入をおすすめする理由
  1. 手元のおカネが無くなるから
  2. 運転資金を借りることになるから
  3. 設備資金は借りやすいから

 それでは、このあと順番に見ていきましょう。

【参考】リースか、銀行借入か?

設備投資には、リースか、それとも銀行借入か。あるいは割賦か? という論点もあります。

これについては、金利、返済期間(支払期間)、手数料、メンテナンス費用、などを総合的に勘案して検討すべきです。

本記事では、その検討が済んでいる(リース、割賦は選択しない)ものとして、「銀行借入か自己資金か」の話を進めていきます。

 

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設備投資は自己資金ではなく銀行借入をおすすめする3つの理由

《理由1》手元のおカネが無くなるから

設備投資をするのに、その全額を自己資金で支払うとどうなるか? 当然、手元のおカネがその分だけ減ります。

それでも、じゅうぶんなおカネが手元に残っているのであればよいのですが、残っていないというケースがほとんどです。

ちなみに、「じゅうぶんなおカネ」としては、平均月商の3ヶ月分以上の現金預金を推奨します。

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ところが、自己資金で設備投資をした結果、手元に残っているおカネは平均月商の3ヶ月どころか1ヶ月分にも満たない…

これでは、ちょっとしたことで資金ショートしてしまいます。また、不測の事態(売上急減、突発的費用の発生など)に対応することも困難です。

「できるだけ借金はしたくない、できるだけ自己資金で」と言う経営者がいます。だから、可能な限り、自己資金で設備投資をする。気持ちはわかりますが、財務においては「危険」な考え方です。

設備投資をしたからといって、すぐにおカネが増えるというわけでもありません。設備投資にかかったおカネは、時間をかけて回収することになります。

そのあいだの「じゅうぶんなおカネ」を確保しておく。この考え方を大切にしましょう。具体例で確認してみます ↓

設備投資の具体例①
  • 設備投資前の現金預金 1,500万円、平均月商 1,000万円
  • 設備投資の金額 1,000万円

  • 自己資金で設備投資をした場合の現金預金 ・・・ 500万円
  • 銀行借入で設備投資をした場合の現金預金 ・・・ 1,500万円(これとは別に銀行からの借入金 1,000万円)

上記のとおり、全額を自己資金で設備投資をした場合には、手元のおカネは 500万円。平均月商の1ヶ月を下回ってしまいます。危険です。

いっぽうで、銀行借入で設備投資をした場合。手元のおカネは 1,500万円。平均月商の 1.5ヶ月分を維持できます。

借金が 1,000万円もあるじゃないか! と思われるかもしれませんが。手元には 1,500万円あるのですから、返そうと思えば返せる借金です。

そういう意味では、この 1,000万円の借金は無いのと同じ。このような状態を、「完全無借金」に対して「実質無借金」と言います。

手元のおカネを極小にしてまで完全無借金を目指すのではなく、手元のおカネには余裕を残して実質無借金を目指しましょう。

おカネが尽きたときが会社の終わりです。借金を恐れるよりも、おカネが無いことを恐れる、という感覚が重要です。

《理由2》運転資金を借りることになるから

自己資金で設備投資をすると、手元のおカネが減ってしまう。と、前述しました。

であるならば。おカネが減ってから、おカネが足りなくなってから、そのときに銀行借入すればいい。と思われるかもしれません。

しかし、それは間違いです。そもそも、「おカネが無いから、おカネが足りないから」という理由で銀行はおカネを貸さないからです。

銀行は貸したおカネを返してくれる相手に融資をします。この点で、おカネが無い・足りないという会社には、危なっかしくて融資ができません。

それでも、運良く(?)、融資を受けられることがないとも言い切れない。

その場合はどうなのか、と言うと。やはり、それも間違っているとの理解が必要です。

なぜなら、設備投資のときに銀行借入をせずに、あとになって銀行借入をしたときには返済が厳しくなるからです。具体例で確認してみましょう ↓

設備投資の具体例②
  • 設備投資の金額 ・・・ 1,000万円
  • 設備投資による毎年の利益増加額 ・・・ 100万円
  • 設備投資のときに銀行借入をした場合の融資条件 ・・・ 融資額 1,000万円、返済期間 10年
  • あとになって銀行借入をした場合の融資条件 ・・・ 融資額 1,000万円、返済期間 2年

 設備投資のときに借入あとになって借入
利益額返済額差引利益額返済額差引
1年目100万円100万円0万円100万円500万円▲400万円
2年目100万円100万円0万円100万円500万円▲400万円
3年目100万円100万円0万円100万円0万円100万円
・・・省略・・・      
10年目100万円100万円0万円100万円0万円100万円

上記のとおり、設備投資のときに銀行借入をした場合には、毎年の利益増加額 100万円と毎年の返済額 100万円が一致するため、返済にムリがありません(差引0万円)。

いっぽうで、あとになってから銀行借入をした場合。毎年の利益増加額 100万円に対して、毎年の返済額は 500万円。返済期間の2年のあいだ、資金繰りは厳しくなります(差引▲400万円)。

このようなことが起きるのは、銀行借入の返済期間は「資金使途(しきんしと)」によって異なるからです。

資金使途とは、「おカネの使いみち」を言います。資金使途を大きく分けると、設備投資を使いみちとする「設備資金」、それ以外を使いみちとする「運転資金」です。

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このうち、設備資金は設備投資という性格上、返済期間を長く見てもらうことができます。運転資金は長くても3〜5年ていどです。

ゆえに、上記の具体例では、設備投資のときに銀行借入をした場合には返済期間を 10年、あとになってから銀行借入をした場合には2年としました。

したがって、あとになってから銀行借入ができたとしても、資金使途が「運転資金」となることから返済期間が短い。結果、返済額が大きいことから、結局は資金繰りが回らない・・・

だから、どうせ銀行借入をするのであれば、設備投資をするときに「設備資金」という資金使途でおカネを借りておくほうがよいのです。

《理由3》設備資金は借りやすいから

さきほど、銀行借入の資金使途には「設備資金」と「運転資金」とがある、と言いました。

この2つについて、銀行から融資を受けやすいのはどちらか? と言えば。それは、設備資金です。

なぜなら、設備資金はおカネの使いみちが「〇〇を買う」とハッキリしていて、銀行から見てもわかりやすいからです。

ほんとうに「〇〇を買う」のにおカネを使ったかどうかは、領収書や振込履歴を確認すれば一目瞭然。もし、別なことにおカネを使えばすぐにわかります。

なお、当初おカネを借りる理由と別のことにおカネを使ってしまうと、「資金使途違反」とされて大きなペナルティを受けますので気をつけましょう。

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これに対して、設備投資以外の銀行借入、つまり「運転資金」の借入は、設備資金ほどにわかりやすくはありません。

銀行から見たときに、貸したおカネがなにに使われたのかがよくわからないのです。

商品仕入や経費の支払いに使われたのか、赤字の補てんに使われたのか、はたまた社長のフトコロに流れたのか・・・ おカネに色がないのでわかりにくい。

ゆえに、わかりやすい設備資金の融資は受けやすく、わかりにくい運転資金の融資は受けにくい。という特徴があります。

融資の決定権を銀行が握っている銀行融資は、「借りられるときに借りる」のが鉄則です。

「借りられるとき」とは「借りやすいとき」を言うのであり、設備資金か運転資金かで言えば、設備資金です。

そう考えれば、設備投資をするときには銀行から融資を受けるチャンス。積極的に銀行借入を検討しましょう。

【参考】自己資金+銀行借入ももちろんアリ

設備投資の全額を銀行借入、ということではなく。一部を自己資金、残りを銀行借入。これももちろんアリです。

実際のところ、設備投資の金額のうち、1〜2割ていどの自己資金があったほうが銀行からの融資はスムーズです。

自己資金を準備しているとは「計画性」があるなぁ、という評価であり。融資額が少ない分、貸し出しのリスクも小さいからです。

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まとめ

設備投資は自己資金ではなく銀行借入をおすすめする3つの理由についてお話をしてきました。

「できるだけ借金はしたくない、できるだけ自己資金で」とも考えがちですが。自己資金を使うことによるデメリット、銀行借入をするメリットを理解しておきましょう。

設備投資は自己資金ではなく銀行借入をすすめる理由
  1. 手元の現金がなくなるから
  2. 運転資金を借りることになるから
  3. 運転資金は借りやすいから

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