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コロナ収束…これからの銀行融資で必要になる3つの書類

コロナ収束…これからの銀行融資で必要になる3つの書類

コロナ収束後は、いわゆるコロナ融資も終わり、通常の融資に戻ります。コロナ融資の反動で、通常よりも融資が受けにくくなる可能性もあるでしょう。

それでも、できるだけスムーズな銀行融資を受けられるように。これからの銀行融資で必要になる3つの書類についてお話をしていきます。

目次

コロナ収束後の銀行融資はイバラの道か。

きょうは 2021年3月12日、新型コロナのワクチン接種もはじまり、収束に向けて大きく動き出している状況です。このあたりもふまえて、大規模かつ緊急の融資も「いったん」の役目を終えつつあります。

この3月末にはまず、民間銀行における「実質無利子(ゼロゼロ融資)」の制度が終了をむかえるところです。その他のいわゆる「コロナ融資」に関しても、コロナが収束に向かえば、徐々に打ち切られていくことでしょう。

そうなると、会社はいままでのような銀行融資を期待することはできません。「いままでのような銀行融資」とは? 会社が赤字だとしても、おカネが無くても借りることができるような融資です。そういった融資はきわめて特別なものであり、例外的なものでした。

コロナ収束後は、通常の融資に戻ります。また、特別・例外的な融資が多額に及んだこともあり、通常よりも融資が引き締められる・融資が受けにくくなる可能性もあるでしょう。コロナ融資の反動です。

それでも、できるだけスムーズな銀行融資を受けられるように。これからの銀行融資で必要になる3つの書類についてお話をしていきます。具体的にはこちらです↓

コロナ収束…これからの銀行融資で必要になる3つの書類
  1. 借入金一覧表
  2. 資金繰り表
  3. 経営改善計画書

それではこのあと、順番に見ていきましょう。

コロナ収束…これからの銀行融資で必要になる3つの書類

【書類1】借入金一覧表

コロナ収束後、これからの銀行融資で必要になる3つの書類。1つめは、「借入金一覧表」です。文字どおり、現在の借入金に関する情報を一覧にした表になります。

具体的には、各借入ごとに次のような項目を掲載した表です↓

  • 当初借入額、現在残高、月返済額
  • 借入日、返済期日、返済日、借入期間
  • 返済方法、資金使途、金利、担保・保証など

ではなぜ、この「借入金一覧表」が必要になるのか?

借入返済額の確認をするためです。コロナ融資では「据置期間」を設定した会社が多いものと想像します。すると、いまは返済がないけれど、いずれ返済がはじまる状況にあるわけです。

その「いずれ」がいつなのか、きちんと把握できていない会社があります。また、いくらの返済がはじまるのか、金額を把握していない会社もあります。これだと、いざ返済がはじまったときに慌てることになりかねません。

ですから、借入金一覧表にまとめることで、借入返済額の確認をしておくようにしましょう。そのうえで、「返済できるのか?」も考えておくことが重要です。

返済するためには、返済原資が必要になります。返済原資は「利益」です。据置期間が終わり、返済が始まったときに利益が出ていなければ、返済をすることはできません。

算式であらわすと、「借入返済額 < 税引後利益 + 減価償却費」が成り立つかどうか? この算式が成り立たない場合、つまり、「借入返済額 > 税引後利益 + 減価償却費」となってしまうと、手元のおカネを取り崩しながらの返済になります。

いつまでも取り崩してばかりはいられませんので、「借入返済額 < 税引後利益 + 減価償却費」の状態を目指しましょう。据置期間はそれまで時間を稼ぐための手段です。

このあたり(据置期間終了後の利益は確保できるのか?)、銀行に聞かれたときに「据え置きっていつまでだっけ?」とか、「返済に必要な利益はいくらだっけ?」などと言っているようでは、融資が危うくなりますので気をつけましょう。。

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【書類2】資金繰り表

コロナ収束後、これからの銀行融資で必要になる3つの書類。2つめは、「資金繰り表」です。資金繰り表とは、入金と出金の推移をまとめた表になります。

ではなぜ、「資金繰り表」が必要になるのか?

言うまでもなく、資金繰り破たんを防ぐためです。新型コロナを経て、赤字になったときに潰れるわけではないことにあらためて気づいた会社は少なくないでしょう。会社が潰れるのは、おカネが無くなったときです。そういう意味では、黒字や赤字は関係ありません。

したがって、今後のおカネの動きを把握する必要があります。そのために、資金繰り表が必要なのです。

資金繰り表は、「実績」と「予測」の2つに分かれます。過去のおカネの動きを記載する「実績資金繰り表」と、将来のおカネの動きを記載する「予測資金繰り表」の2つです。

実際のおカネの流れを分析したり、将来の予測精度を上げるためにも、「実績資金繰り表」があると役立ちますが。まずは、「予測資金繰り表」をしあげるほうが優先でしょう。なにしろ、将来にわたって資金繰り破たんを起こすわけにはいかないのですから。

また、銀行から「予測資金繰り表」の提示を要求されることもあります。とくに、資金繰りが厳しい会社(手元の現金預金が少ない会社)は、提示を要求されることが多くなるでしょう。

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そのときになって、「つくっていません」や「つくれません」と言うのでは、追加の融資が受けにくくなってしまいます。だったら、「言われてからつくればいい」というのは間違いです。

言われてからつくるようでは時間がかかります。時間がかかればかかるほど、資金繰り表の信頼性は下がることを覚えておきましょう。「細工」をするのに時間がかかったのでは? と思われるからです。結果として、融資は受けにくくなります。

というわけで、会社はふだんから資金繰り表をつくっておくようにしましょう。とにもかくにも、おカネが無くなれば会社は終わりなのですから。そのおカネの動きを把握する資金繰り表がない、というのは「とんでもない暴挙」だと言えます。

できるだけ早く、おカネの動きをつかむ。できるだけ早く、おカネの不足を察知する。そして、できるだけ早く、資金調達(銀行融資)に動く。これが、スムーズに銀行融資を受けるコツになります。

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【書類3】経営改善計画書

コロナ収束後、これからの銀行融資で必要になる3つの書類。3つめは、「経営改善計画書」です。その名のとおり、経営を改善するための計画を記載した書類になります。

コロナを経て、売上が落ち込み、赤字に陥った会社もあるでしょう。そのような会社は、黒字転換を目指すことになります。いやいや、さっき黒字や赤字は関係ないと言ったじゃないか! と、思われるかもですが。

それは、会社が潰れるか潰れないかの「瀬戸際」でのハナシに過ぎません。中長期でみれば、黒字であるべきなのは言うまでもなく、利益こそが返済原資であることは【書類1】でもお話をしたとおりです。

銀行も、赤字の会社には経営改善計画書の提示を求めます。赤字だからと言って絶対に求められるものでもありませんが、経営改善計画書がないよりはあるほうが銀行も支援しやすくなるものです。

経営改善計画書は、会社自身が立ち直るために必要であるのはもちろん。銀行からの支援を受ける、融資を受けるためにもつくっておいたほうがいい。

だから、資金繰りが厳しいと思われる会社ほど(前述の資金繰り表をつくればわかりますね)、経営改善計画書をつくるべき。そのように理解をしておきましょう。

では、経営改善計画書にはどのようなことを記載するのか? 具体的にはこちらです↓

  • 会社概要・・・役員、株主構成、ビジネスモデルなど

  • 現状分析・・・どのような窮状にあるのか

  • 課題・問題の提示・・・窮状に陥った原因はなにか

  • 解決策の提示・・・立て直すためにすべきこと

  • 具体的な行動計画・・・「いつから、だれが、なにを、いつまでに、どうする」など明確に

  • 利益計画・・・おおむね5年分

  • 資金計画・資金繰り表・・・おおむね5年分

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まとめ

コロナ収束後は、いわゆるコロナ融資も終わり、通常の融資に戻ります。コロナ融資の反動で、通常よりも融資が受けにくくなる可能性もあるでしょう。

それでも、できるだけスムーズな銀行融資を受けられるように。これからの銀行融資で必要になる3つの書類について押さえておきましょう。

コロナ収束…これからの銀行融資で必要になる3つの書類
  1. 借入金一覧表
  2. 資金繰り表
  3. 経営改善計画書
コロナ収束…これからの銀行融資で必要になる3つの書類

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