フリーランスとして独立開業。あれもこれもいろいろ気になる・・・
そんな悩みの声にお応えすべく。
開業するフリーランスの方からの確定申告・経理で『よくある質問』に、まとめて回答します!
セミナーでお会いしてきた開業フリーランスの「生の声」
当事務所では、毎月「フリーランスのための はじめての確定申告・経理セミナー」を開催しています。
そこにご参加いただいた皆さまから、直接お聞きした声で多いものは次のとおりです。
- 開業することになったら、まず何をすればいいの?
- 領収書ってもらわなきゃいけないの?レシートじゃダメなの?
- こんなのも経費だよ、っていうものはありますか?
- 書類の保管はどうしたらいいの?いつまでとっておけばいいの?
- 会計ソフトは、なにがいいの?どう選べばいいの?
- クラウド会計って聞くけど、どうはじめたらいいの?
- 税務調査は来るの?
- 経理の勉強をするのに、おすすめの本はある?
- 開業前に支払ったものは経費になるの?
- 経費の勘定科目って、どう決めればいいの?
「そうそう、それ聞きたかったんだよ!」ということも。「そうか!そんなことも必要なのか」ということも。
悩みの声に対する回答と、詳細を解説した当ブログ記事の紹介をしていきます。
これから開業するというフリーランスの方、必見です。
開業することになったら、まず何をすればいいの?
《答》
開業日から2か月以内に、税務署へ「青色申告承認申請書と開業届」を提出してください。
もちろん、やることはほかにもいろいろありますが。いの一番にやるべきは、青色申告承認申請書を確実に提出することです。
なぜなら「青色申告」には、フリーランスにとって「見逃せない特典」がいくつもあるからです ↓
青色申告承認申請書も開業届も、ムズカシイ書類ではありません ↓
メンドーがらずに、忘れずに提出することを、「強く」おすすめします。
領収書ってもらわなきゃいけないの?レシートじゃダメなの?
《答》
必ずしも領収書をもらう必要はありません。ほとんどの場合はレシートで十分です。
お会計の際、いちいち領収書を発行してもらうのでは、時間も手間もばかになりません。
領収書を発行してもらうのは、次のようなケースと考えるとよいでしょう ↓
- レシートの記載内容では不十分である場合
- 金額が高額など、支払の証拠能力を高めたい場合
領収書やレシートが出ないケースはどうすればよいのか、ということもあわせて。こちらの記事を参考にしてください ↓
こんなのも経費だよ、っていうものはありますか?
《答》
確定申告や経理に不慣れな場合に、漏れがちな経費に「家事関連費」があります。
「家事関連費」とは聞きなれない言葉だと思いますが。カンタンに言うと、
家事関連費とは「プライベート分と仕事分とが混ざった支払」のことです。
たとえば、自宅兼事務所の家賃。住居というプライベート分と、職場という仕事分が家賃には混じっていますよね。
公私で使う自動車にかかる費用や、携帯電話料金なんかも同じです。
このような家事関連費のうち、仕事分は経費に入れることができますが。気づかない、方法がわからないということから経費から漏れることが少なくありません。
ぜひ、家事関連費の考え方を身につけて、しっかりと経費に入れることができるようにしていきましょう ↓
書類の保管はどうしたらいいの?いつまでとっておけばいいの?
《答》
領収書など確定申告・経理で使った書類は7年間保管してください。
ジャマになる紙(書類)は早く処分したいものですが、確定申告・経理に使う書類をやたらに捨ててはいけません。
具体的には、確定申告書の提出期限(3月15日)の翌日から数えて7年間、書類を保管しなければいけないことになっています。
たとえば、平成28年分の確定申告で使った領収書等の書類であれば。その申告期限は、平成29年3月15日。そこから7年間、つまり平成36年3月15日まで保管します↓
会計ソフトは、なにがいいの?どう選べばいいの?
《答》
絶対にコレ!というものはありません。日々の経理をする環境と相性で選びましょう。
そもそも。場合によっては、手書きやExcelでも帳簿をつけることは可能です。
けれども、できるだけラクに速く。そして、青色申告の特典をよりうけるための道具が「会計ソフト」です ↓
それなら、会計ソフトを使おうか。というときの悩みが、いったいどれを買ったらいいのか?ということ。
会計ソフトは、大きくわけてインストール型とクラウド型があります。どちらかを決めたなら、個別の製品選びへと進みます。
そのあたりを詳述したこちらの記事を参考に、自分に合った会計ソフトを見つけましょう ↓
クラウド会計って聞くけど、どうはじめたらいいの?
《答》
独学でもじゅうぶんいけます。まずは「食わず嫌い」しないことです。
多くのフリーランスの方がクラウド型の会計ソフト、いわゆるクラウド会計を選択する時代になりました。
従来の手作業を自動化・効率化しうるクラウド会計は、人手と時間に限りあるフリーランスの強力なツールだといえます。
そんな背景もあり、クラウド会計を提供する各社のサポートサービスは手厚く。導入時のサポートは、特に手厚いものになっています。
丁寧な操作マニュアル、チャット等での質問対応などを頼りに、一人はじめることも十分に可能です。
それでもやっぱりダメだ・・・という人は、セミナーに参加する、本を買う、税理士などに教わる。という道も考えましょう。
参考に、クラウド会計のひとつ「MFクラウド確定申告」の始め方に関する記事を紹介しておきます ↓
税務調査は来るの?
《答》
来るか来ないかで言えば、ほとんど来ません。でも、来るときは来る。
確率論で言えば、税務調査は「ほとんどない」「あまりない」という表現になるでしょう ↓
とくに、きちんとしっかりと申告をされている人ほど、その表現が当てはまります。
申告をしないでいる、いい加減な申告をしていれば、税務調査の確率は高まるものです。
ほんとうに来るか来ないかはわからない、いつか来るかもしれない。その時に困らないよう、確定申告や普段の経理はしっかりやっておく。
そのためには、税務調査で問題になりやすいポイントなどを勉強しておくのもよいでしょう ↓
経理の勉強をするのに、おすすめの本はある?
《答》
もちろんあります!
確定申告・経理に関する本は山ほどありますが。たくさんあり過ぎて、選ぶのに迷ってしまいますよね。
それならば、ということで。
特に開業したばかりのフリーランスにおすすめの本を厳選しました。次の記事を参考にしてください ↓
開業前に支払ったものは経費になるの?
《答》
開業する前に支払った経費は「開業費」として、経費にすることができます。
事業をはじめる前、つまり、開業日前に支払ったものでも。事業に関係するものであれば、経費に入れることができます。
開業前から領収書等をしっかり保管して、せっかくの経費に漏れが無いようにしておきましょう。
また、開業前の経費を「開業費」として、開業年の翌年以降の経費として先送りすることも可能です。
どのようなものが「開業費」に該当するのか?経費を先送りするのはどういうときか?などについては次の記事で ↓
経費の勘定科目って、どう決めればいいの?
《答》
標準的な勘定科目の体系・考え方がありますので参考にしましょう。とはいえ、あくまで「参考」でもあります。
経費の種類を区分するのが「勘定科目」の役目です。接待で飲食したら「接待交際費」、電車に乗ったら「旅費交通費」など。
勘定科目は経理の慣習・ルールとして、標準的な体系・考え方というものが存在しています。
そのあたりを踏まえて、一覧にしたものを次の記事で紹介しています ↓
ただ、こういった「標準」はガチガチに運用しなければいけない、というわけでもありません。
たとえば。PCソフトの購入・利用料金を「消耗品費」という勘定科目にすることは多いですが、「ソフト利用料」などという独自の科目を設けてもかまわないのです。
むやみに独自科目を設けるのは考えものですが、自分にとって重要度が高いことであるならば一考に値します。
まずは「標準」を身につけ。徐々に自分にとってより役に立つ、よりわかりやすい勘定科目の体系を検討するのもよいでしょう。
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きょうの執筆後記
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