【デッドライン/トム・デマルコ】 ほんとうに活かせる名言をみつけよう #3

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古今東西、世の中はたくさんの名言であふれています。
自分にとって「活かせる」名言、みつけてみませんか?
きょうの名言は・・・

一日をむだにする方法はいくらでもある・・・
しかし、一日を取り戻す方法は一つもない。

デッドライン ソフト開発を成功に導く101の法則
(トム・デマルコさん著)からの抜粋です。

著者はアメリカのソフトウェア工学者であり、本書はIT関連の仕事をされている方にはご存知の方も多いでしょう。
プロジェクト管理という実務的なテーマを扱いながらも、小説形式で書かれているため「読みやすさ」があります。

名言の背景として、物語のさわりだけをお話しします。
主人公であるシステム管理者のトムキンスは、モロビア共和国の女スパイに拉致されます。

モロビアは国家プロジェクトとしての壮大なソフトウェア開発を進めるために、トムキンスの力を必要としました。
管理者としてプロジェクトを率いるトムキンスは、いろいろな人物と出会い、管理の成功法則を導き出しています。

その成功法則はトムキンスが学んだこととして、話中の「日記」に101の法則として記されていきます。
引用した上述の名言はその中のひとつ。
トムキンスは非常に厳しい「納期」に追い詰められています。
その中で「何年も前に気づいたが、いままた直面している事実」として、名言の言葉を日記に記しています。

日常起きている、起きてしまっていることに気づいていない。
あるいは、気づいているけれど気づいていないフリをする。
意外とそういうことが多いものです。

たとえば、わたしたちは誕生日を迎えると「歳をとった」と言います。
ですが、「事実」は違います。
いまこの瞬間、時計の秒針が進むごとに歳をとり続けている。
これはあたりまえのことなのですが、意外と気づいていなかったりすることではないでしょうか。

だってもし、その事実をほんとうに認識していれば、人はもっと「いまこの瞬間レベル」まで時間をたいせつにするはずです。
でもどうでしょう。「いまこの一瞬」にまでムダはないと言えますか?

正直、自分はそこまでは言えません。
事実が「あまりにリアルすぎる」怖さに目を背けているのが本音です。
この1秒が、2度と戻らない1秒であることに本気であれば、ゆとりとしての「あそび」がなくなり気が狂ってしまうことでしょう。

多かれ少なかれ、人にはそんなところがあるのではないかと思います。
「いまこの一瞬をたいせつに生きる」ことをわかりながらも、その難しさに現実とのバランスを安易にとってしまうところがあります。
だからこそ名言のような「事実のなかの事実」を目にしたり思い出したりして、事実に目を背ける自分の姿勢を正す、きっかけが欲しいワケです。

ここでもう一つ、名言を引用します。

致命的なのは知らないことではない・・・
知っているつもりで、実は知らないなにかだ。

さきほどお話しした「気づいていない(フリ)」に対して、これは「わかっていない」という誤りのことを言っています。
トムキンスは「これがぼくの欠点」であり、「ぼくがまちがえるときの本質」と捉えています。

自分も知識や経験の中から、「そんなことはわかってるよ!」となってしまう場面があります。
ところがそうなると、それ以上のことを受け入れることが難しくなってしまうんですよね。
シャットアウト。
自分だけの知識や経験では足りないことがあるかもしれないのに。
あるいは思い違いをしているかもしれないのに。

「知らない」ということは理解できても、「知っている」かどうかは理解できていないかもしれないということです。
「そんなことはわかってるよ!」と思う時にこそ、自分をいちど疑い、本質に目を向けること。
そこに「ほんとうに知るべきこと」が潜んでいる可能性を名言は教えてくれます。

どちらの名言も「あたりまえ」を言っているのですが、そのあたりまえができていない・ほんとうにはわかっていないからこそ、
あらためて触れてみる価値を感じます。

スパイに拉致されるという「とんでもない展開」からはじまりますが、話中の法則は超現実的で示唆に富んだものばかりです。
小説形式でありながらも、次のような「日常の問題点」にも法則を見出しています。

・管理者、管理の定義
・人材管理
・時間管理
・会議のあり方
・コミュニケーション
・組織風土 など

テーマはプロジェクト管理、主人公は管理者ですが、多くの法則は「ソフト開発」に限らず広く活きるものであり、職種や地位にかかわらず多くの人に一読の価値あり。
全文読んだほうがもちろん良いのですが、法則である日記部分だけの拾い読みでも十分学びがある1冊です。

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  きょうの執筆後記
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この本の結末、いわゆるオチには賛否両論あります。
ネタバレになりますので多くは語れませんが、自分は「う~ん(失笑)」でした。
それでもわたしには座右の書であり、名著であることにかわりはありませんけど。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。 フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!