Suicaチャージはほんとうに交通費でいいの?交通系ICカードの経理ポイント

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Suicaチャージをしたときは「交通費」で経理、っと。

ほんとうに?交通系ICカードは、電車やバスだけでなく、買い物にも使っていませんか。じゃあ、いちいち使った都度に経理するの?それはタイヘンだなぁ・・・

ということで、交通系ICカードの経理についてまとめます。

「チャージ=交通費」はアウト、なんだけど。なんだけどね・・・

経理に携わる多くの人が「うすうす感じている」とおり。Suicaにチャージしたら交通費、という経理には不安があります。え、感じてない?そうですか。では、感じてください。

なんでも使えるSuicaでなにをしたかを疑われている

Suicaをはじめ、交通系ICカードの用途はもはやなんでもアリ。使える場面は、どんどん広がりを見せています。昔みたいに、電車とバスだけでしか使えないわけではありません。

用途が増え、便利になるにしたがって。「チャージ=交通費」の経理は、ずいぶんとアヤしげなものに変わってきました。

要は、交通費という「経費」ではなく。プライベートの支払いも、Suicaでしちゃっていませんか?ということを疑われているのです。だとしたら、「チャージ=交通費」はアウトです。

そうは言っても、実務の現場は「柔軟」というもので

アヤしげではありながらも。実務の現場では柔軟性を見せてきました。チャージをしたときの領収書をもとに、「チャージ=交通費」の経理。

税務調査でも、「ま、いっか」ということで。「結果的に」容認されているケースは少なくありません。

交通費だろうが、消耗品費や交際費だろうが「経費は経費」だし。金額もたいしたことはないし、そんなカンジです。

仏の顔も「金」しだい

ところが、です。いつもいつも「ま、いっか」で済まされるわけではありません。それはチャージの「金額が大きい」ケース。

たとえば極端な例。社長ひとりで年間に何十万円も使っていたら?社長車もあるはずなのに、電車やバスにそんなに乗るんかね?

こんな場合にまで、「チャージ=交通費」の経理をしていると。チャージの用途、その証拠を求められることになります。この場合、チャージの領収書では済みません。

実務的には「金額の大きさ」というところはありますが。あくまで、原則はチャージの用途に沿った経理を求められることを理解しておく必要があります。

 

交通系ICカードを使うなら。「用途」を示すスベを持て!

原則は「チャージの用途に沿った経理」。これを念頭において、交通系ICカードの経理についてお話しします。

いちおう「原則の仕訳」から

原則に沿って言えば。チャージは「仮払い」です。その「仮払い」に対して、使った都度で経理します。

電車・バスに乗ったら交通費、モノを買ったら消耗品費。個人事業者がプライベートに使った場合には事業主貸。仕訳でいうと、

《 チャージ時 》

借方 貸方
仮払金 10,000 現金 10,000

《 使用時 》

借方 貸方
交通費 500 仮払金 500
消耗品費 1,000 仮払金 1,000
事業主貸 1,000 仮払金 1,000

仕訳を見るとゲンナリするかもしれませんが。チャージは仮払金としておき、使った都度、仮払金を取り崩して経費精算していくイメージです。いやはや、めんどいです。

Suicaは交通費にしか使わない!のであれば

それならば、ということで。交通費にしか使わないゾ!そう決めたのであれば。チャージをしたときに、

借方 貸方
交通費 10,000 現金 10,000

これでいいじゃん、と。いいんじゃないでしょうか。厳密には「使ったときに経費」ですから、決算日時点では「チャージ残高」分は、経費から外すべきです。仕訳としては、

借方 貸方
仮払金 ×××(チャージ残高) 交通費 ×××(チャージ残高)

ですが、これこそ金額的には大したことはありません。個人的には無くてもいいか、という仕訳です。個人的には。

証拠はどうした?

仕訳としては、「チャージ=交通費」で済んだとしても。ほんとうに「交通費」だと主張するための証拠は残しましょう。多くの人はコレが無い。脇がアマい。

チャージの領収書は、チャージしたことを示すものであって。交通費であることまでを証明してはくれません。

そこをキチンとやるのであれば。「交通費精算書」のようなものを作ることになります。日付、行き先・目的、出発駅、到着駅、金額などを記載するものですね。ってイヤだ、そんなの。と言う人は。

「利用履歴」をとっておきましょう。駅の券売機で出力できますよね。こんなやつ ↓

利用履歴

モバイルSuicaであれば、利用履歴のデータを印刷しておきましょう。いずれも、一定期間を経過した過去の履歴はとれなくなりますのでご注意を。

当たり前ですが行き先・目的などの記録はありませんから、厳密性は欠いているものの。尋ねられれば、履歴を証拠に説明することはできるでしょう。

こういった証拠なしに「ぜんぶ交通費!」を主張するからアヤしげになるのです。主張をするのなら、証拠を携えておくものです。

 

交通費だけでなく。いろいろ使うんだ!というのなら

せっかく便利なSuicaなんだから、いろいろ使いたいんだというワガママなあなたは。モバイルSuicaとクラウド会計の組み合わせが便利です。

いろいろ使うなら、仕訳は原則通りです

交通系ICカードをいろいろな用途に使うなら、やはり仕訳は原則通りです。前述したように、用途に応じて、勘定科目をわけて処理をすることになります。めんどうですがしかたありません。

ちなみにチャージの領収書以外にも。いろいろな用途に使った際の領収書の保存は当然必要です。

交通費については、先ほどの「利用履歴」で代用するにしても。消耗品を買った、飲み食いした、というときのレシート・領収書は必須です。

カンタンベンリはクラウドで

Suica愛好家のわたしは、なんでもSuicaを使ってしまいます。サイフを出すのがめんどうだから。でも、経理がめんどうになるのもイヤ。

そんな人にオススメなのが、「モバイルSuica+クラウド会計」の組み合わせです。クラウド会計はいくつかありますが、わたしは「MFクラウド」というサービスを使っています。

これにより、モバイルSuicaでの利用履歴データを自動的に、クラウド会計側に取り込むことができます。

あとは、クラウド会計が提示してくれる勘定科目を確認し、必要に応じて内容を補足入力するだけです。取り込んだ画面はコチラ ↓

MFクラウド

利用日や金額はもちろん。出発駅、到着駅のデータ。モノを買えば「物販」の記録など。イチから入力をする必要はなく。勘定科目も一度設定すれば、AIが学習をしてくれるので楽になっていく優れものです。

2016年10月25日からApplePayがスタート。iPhoneユーザーもモバイルSuicaが使えるになりましたので、多くの人が利用できる経理方法でしょう。

iPhoneユーザなら。ApplePayでSuica2枚持ちも

前述のとおり、ApplePayの開始により。iPhoneやAppleWatchでSuicaが使えるようになりました。ApplePayでのSuica利用では、Suicaの2枚持ちが可能です。

つまり、仕事用とプライベート用で使い分けができるわけです。1枚のSuicaで仕事とプライベートの支払いを区別する手間を省きたいのであれば。2枚持ちもいいでしょう。

この場合、Suicaを使う場面で「どっちのSuicaだ?」と考えることになります。そのほうがめんどうだし、いずれ間違えそうなのでわたしは1枚持ちです(笑)

 

まとめ

交通系ICカードの経理についてお話をしてきました。

「チャージ=交通費」の経理が巷に根付いているようですが気を付けましょう。利用金額が大きい場合は特にですし、そうでなくとも厳密にはアウトです。

ただしい経理を効率的にするという点で、モバイルSuica+クラウド会計の選択肢も検討してみましょう。

 

 

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  きょうの執筆後記
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iPhoneユーザーのわたしは、先日から念願の「モバイルSuica+クラウド会計」の経理に。実に愉快であり、楽しくてしかたありません。病気かもw

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ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。 フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!