フリーランス1年生のための「確定申告ってナニ?」を大づかみ

確定申告とは?

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確定申告ってどういうこと?いったい何なの?

これから開業する、あるいは開業したばかりのフリーランスにとって。確定申告とは未知なるモノでしょう。

そこで今回は、フリーランス1年生が確定申告の全体像をつかむことができるようなお話をしていきます。

フリーランスの『確定申告のしくみ』を3点で

確定申告とひと口に言っても、語るべきことはいろいろあります。

とはいえ、最初から「微に入り細に入り」では、さぞかしウンザリされてしまうことでしょう。

ですからまずはサックリと、全体像を知ることからはじめませんか?

今回お話する内容は、次のとおりです。

  • 確定申告はなんのため?
  • 確定申告のスケジュールはどうなってるの?
  • 税金計算はどうやるの?

ひとまずこの3点で、「確定申告のしくみ」を大づかみしちゃいましょう。

 

確定申告はなんのため?

そもそも、「どうして確定申告をしなければいけないのか?」というハナシから。

確定申告=フリーランス版の年末調整

すごく杓子定規な表現ですが、「収入を得たら税金を払う」ことが必要です。

これはフリーランスのような自営業者であっても、会社員であっても変わりません。

では、その税金。納めるべき税金の金額は「誰がどのように」計算するのでしょうか?その答えは、

  • 会社員 ・・・ 会社が年末調整を通じて計算してくれる
  • フリーランス・・・自分で確定申告を通じて計算する

会社員であれば、黙っていても会社が税金を計算してくれました。必要な税金は、支給される給与から差し引いてくれました。

けれども、フリーランスになったら。自分で税金を計算しなければいけない。自分で税金を納めなければいけない。それが確定申告。

つまり。フリーランスは、

「自分の税金を計算して納めるため」

に確定申告をしなければいけない。ということです。

確定申告の対象は所得税・住民税

ここまで税金、税金と言っていたものは、具体的には所得税という税金です。国の税金である所得税。

この所得税を計算して確定申告をするのですが、結果的には住民税という税金にも連動しています。地方の税金である住民税。

確定申告をしたのち(5月ごろ)、役所から住民税を納めるための通知書が届きます。

また、事業の規模が大きくなると。別途、個人事業税という税金もかかりますが、確定申告はこれにも連動しています。

計算の対象期間は元旦から大みそかまでの1年間

確定申告で税金を計算する際の対象期間は、毎年1月1日から12月31日です。

いわゆる決算日は、12月31日。これは、すべてのフリーランス・個人事業主に共通です。

会社であれば、好きに決算日を決めることができますが。フリーランスにその自由はありません。

ということで、1月1日から12月31日までの収入やら経費やらを集計して、税金の金額を計算します。

 

確定申告のスケジュールはどうなってるの?

続いて、税金の計算から納税までのスケジュールについてお話しします。

申告の締め切りは3月15日

確定申告の期限は毎年3月15日です。これはなぜか有名なので、意外とみなさんご存じだったりします。

このあたりのスケジュールのイメージを図解すると ↓

スケジュール

確定申告のはじまりは2月16日。そこから、3月15日までの1ヶ月間が「確定申告期間」です。

さきほど触れた通り、1月1日から12月31日までの税金を計算し。それを翌年の3月15日までに申告するという流れです。

ちなみに。税金計算の結果、税金が戻る(「還付」と言います)申告になる場合には、2月16日以前にも申告可能です。早く税金を返せるようにという配慮から。

納税の締め切りも3月15日

申告期限ばかりではなく、納税期限も3月15日です。銀行や郵便局、税務署の窓口で納税することができます。

これとは別に、手続きをすることで「振替納税(口座引落)」「クレジットカード納付」という納税方法があります。

振替納税であれば4月中旬の口座引落、クレジットカード納付であれば各カード会社の規定によって決済・支払。

いずれも税金の支払時期を遅らせることができる、窓口に行かなくてよい、という点ではメリットがある方法です。

 

税金計算はどうやるの?

さいごに、税金計算はどのような手順でやるのか?ザックリと解説します。

税金は「利益 × 税率」で

税金計算をもっともシンプルに表現すると、「利益に税率を掛ける」ということになります。算式に置き換えると ↓

税金=利益 × 税率

税率自体は利益に対して決まっているものであり、計算をするようなものではありません。

ということで、計算すべきは「利益」です。確定申告にあたってのキモは、この利益の計算にあります。

利益は「収入-経費」で

ならば、「利益」はどのように計算すればよいか?算式はいたってシンプル ↓

利益=収入-経費

算式は難しくありませんよね。

ムズカシイのは、どのように収入を把握するのか、何が経費でどこまでが経費にできるのか、などなど。そっちです。

ですが、いまここでそんな話をはじめればエンドレス。そこは機会をあらためて、焦点を「全体像」に戻します。

「収入」と「経費」という言葉について、少しだけ補足をしておくと、

  • 収入・・・フリーランスの仕事による売上
  • 経費・・・フリーランスの仕事による売上をあげるために必要な支払

もっと経費がほしいあなたへ「青色申告特別控除」

利益を計算するにあたって、収入からマイナスできるのは経費。

いやいや、もっとマイナスしたい、もっと引きたい。わかりますその気持ち。

ということで、そこへのひとつの答えが「青色申告特別控除」です。

実は、確定申告には「青色」と「白色」の2種類があります。「白色」よりもしっかり帳簿をつけます、申告しますというのが「青色」です。

もちろん、なにがどう「しっかり」なのかは定めがありますが。そこは割愛をさせていただいて。

要は、青色申告を選択して申告することができれば、経費とは別に「青色申告特別控除」がマイナスできますよ。というハナシです。

して、「青色申告特別控除」の金額とは。65万円もしくは10万円。これは「しっかり」度合いによって決まります。

会計ソフトを使ってしっかりと帳簿をつけるような場合には、毎年65万円の控除を受けることができます。

実際にはおカネを1円も支払うことなく、65万円の経費と同じ効果を得られるのですから。これを見逃す理由はありません。

ちょっと休憩、ここまでを図解

話はあともう少しです。ここいらでちょっと休憩をして、ラストスパートと行きましょう。

休憩しがてら、ここまでの税金計算の流れを図解で確認しておきましょう ↓

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収入から経費をマイナスして利益を計算。その後、青色申告特別控除をマイナスしたあとに残った金額を「事業所得」と言います。

「フリーランスの仕事」という事業から生じた所得、ということ。

ところで、「所得」と似た言葉に「収入」があります。平たく言うと、収入から経費を引いた残りが、所得の意味するところです。

税金の話をしていると、ちょいちょい「所得」の言葉が登場しますが。「あぁ、経費を引いたあとの金額なんだな」と思ってください。

もうちょっとだけ余談を続けると。「給与収入」と「給与所得」は別ものです。やはり、「給与収入」から経費をマイナスしたものが「給与所得」。

「給与収入」とは、いわゆる「額面」です。税金や社会保険料などが天引きされる前の金額。

で。給与に経費なんてあるんかい?と思われるかもしれませんが、「給与所得控除」という経費が用意されています。

「給与収入」の金額によって、「給与所得控除」は自動的に決まります。結果、「給与所得」に対して税率を掛けて、会社員の税金は決まります。

節税を図るさらなる手段「所得控除」

本筋に戻ります。青色申告特別控除までマイナスした後の「事業所得」。

そろそろ税率を掛けるかというと、まだ早い。さらに「所得控除」というものが残っています。

所得控除とは、文字通り、「所得から控除できるもの」なのであり。税金を納めるフリーランスにとって喜ぶべきものが所得控除です。

しかしながら、所得控除は実にレパートリーに富んでおり、見逃さぬように気をつけなければならないほどです。

まず、有名どころを挙げてみると ↓

控除名 控除額
基礎控除 誰でも38万円
配偶者控除、配偶者特別控除 配偶者の状況により、3~48万円
扶養控除 扶養している家族の状況により、扶養者ひとりあたり38万円~63万円
社会保険料控除 健康保険、年金保険料などの支払額
生命保険料控除 支払った金額、保険種類により、最高12万円
医療費控除 支払った医療費-10万円(もしくは、支払った医療費-所得×5%)

聞いたことはあるぞ、というものがあるのではないでしょうか?

ところが、まだまだあります所得控除 ↓

  • 地震保険料控除
  • 寄付金控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 障がい者控除
  • 寡婦(寡夫)控除
  • 勤労学生控除
  • 雑損控除

なんじゃそりゃ?というものもあることでしょう。

所得控除もまた奥深く。ここで深入りするようなものではありません。きょうのところはこんなものかな、と思ってください。

税率を掛けてフィニッシュ

これでようやく税率を掛けておしまいです。図解で確認します ↓

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「事業所得」から所得控除をマイナスした金額を、「課税所得」と呼びます。税金を課税する前の所得金額、という意味です。

その「課税所得」に税率を掛けるわけですが。所得税の税率は次のとおりです ↓

課税所得 税 率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超 330万円以下 10% 97,500円
330万円超 695万円以下 20% 427,500円
695万円超 900万円以下 23% 636,000円
900万円超 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超 4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

具体的には、課税所得を上記の表に当てはめ。該当する税率を掛けて、さいごに「控除額」をマイナスします。

たとえば、課税所得が500万円ならば、

  • 5,000,000 × 20% - 427,500円=572,500円

これとは別に、住民税は課税所得(※所得税の計算とは若干異なります)に対して、みんな共通に10%がかかります。

というわけで、日本の富裕者の最高税率は所得税・住民税合わせて55%です。

いつかはオレも、55%の税金をもっていかれるのかぁ・・・と妄想してみると。税金も夢のある話に思えてくるから不思議です。

 

まとめ

フリーランス1年生のための「確定申告のしくみ」についてをお話してきました。まずは3点、

  • 確定申告はなんのため?
  • 確定申告のスケジュールはどうなってるの?
  • 税金計算はどうやるの?

これらのキホンを押さえておきましょう。

細かい経費の話や、節税の話というのは、このキホンあってこそです。

 

 

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  きょうの執筆後記
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ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。 フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!